放課後になると決まって友達とサッカーをしていたタクヤが、誘いを断って早々に帰るようになった。
それは、おばあちゃんの容態が悪いからなのだろう、とアカリは思った。
誰から聞いたわけでもなく、タクヤのおばあちゃんのこともよく知らない。
それでもアカリがそう思い至ったのは、タクヤの好きな人がアカリではなかったからだという。
いったいどういうことか？
ちゃんと調べたところ「初夏」よりも「夏」のほうがしっくり来そうです。ゴメン！
タクヤの好きな人がアカリではないということを、どのようにアカリが知ったかは重要ですか？ﾁｮﾏﾃﾖ
YES！！めちゃんこ重要です。ﾁｮﾏﾃﾖくそわろた [良い質問]
(17)短冊に「おばあちゃんが良くなりますように」と書いてありましたか？
YES！！ そのためにアカリは「おばあちゃんの容態が悪いからタクヤはすぐ帰るのだろう」と推測しました！ [良い質問]
クラスには4人（タクヤ1、タクヤ2、アカリ、フジイ）しかおらず、タクヤ1はアカリと結ばれているので、フジイと結ばれたいという願いを叶えたいのはタクヤ2しかいない。そしてタクヤ2でない以上、おばあちゃんを治して欲しいのはタクヤ1しかいない。つまり、こういうことです。
うぅ〜ん、なるほどなぁ。
タクヤとあの子は今両思いだけど、タクヤがアカリのことを好きだったなら、きっと今頃は両思いではないから短冊には「アカリと両思いになれますように」と書いていただろう、ということですか？
NO！むずかしくかんがえすぎ！
好きな人がいたら年寄りのことなんて差し置いてでも好きな人と結ばれることを考えるだろうからですか？
NO くずはらさん、本音が漏れ出てる
しかし、他のクラスメートたちは、タクヤのおばあちゃんの容態が悪いなんて察することはできなかったかもしれません。
名前の書いてない短冊が２つあり、「アカリちゃんと両想いになれますように」と書かれたのがタクヤのものか確認したらＮＯだったので、じゃあ「おばあちゃが良くなりますように」がタクヤのか。となりましたか？
NOですが！重要な要素が含まれています！ [良い質問]
(29) 聞いてしまいましたか？
NO！聞いてもいません！では何故、アカリはタクヤの好きな人が自分ではないことを知ったのでしょうか？ [良い質問]
アカリは学校の先生で、タクヤはお祖母ちゃんの容態を気遣った短冊を見られるのが嫌で放課後に匿名でアカリに提出した。アカリは一瞬ラブレターを渡されたのかと思いましたか？
あああ色々惜しい！！匿名の短冊YES！でも二人は同級生！でもラブレター重要やねん！！ [良い質問]
アカリはタクヤの筆跡が、消去法ではなく明確に「コレだ」と分かる状態にいますか？ [編集済]
YES！他と比べるのではなく、タクヤの筆跡を知っていて、短冊を見たときに「この特徴的な文字は彼だ」と察しました！ [良い質問]
アカリは匿名のラブレターをもらった。その筆跡は祖母の健康を祈る短冊と似ていたのでタクヤがラブレターの書いた本人だと思っていたが、告白する場所に来たのは別の人物だったので、ラブレターはタクヤが書いたのではないと分かりましたか？ [編集済]
おおお逆！短冊の筆跡をもとにラブレターの差出人を察したのではなく、ラブレターの筆跡から匿名の短冊がタクヤのものだと分かったのです！そして、ラブレターにはタクヤの名前が書いてありました！ [良い質問]
タクヤはラブレターを間違えてアカリの下駄箱に入れちゃいましたか？
これでした〜〜！！😭問題文に沿ってガツンとまとめちゃってください！😭 [良い質問]
アカリ宛のラブレターであれば、アカリは短冊によってはタクヤのおばあちゃんの容態に気付きませんでしたか？
ここは正直NOで、52で葛原さんが触れてくれた通り、アカリを好きでも成立しちゃうんですよね。ただ問題文を構築するにあたって、「タクヤの好きな人がアカリだったから」とするよりも「タクヤの好きな人がアカリではなかったから」とした方がシチュエーションの掘り下げに深みが出るんじゃないかと思って、ストーリー優先させたというような次第です。けど無駄な混乱をさせてしまったので今焦げたパンがいっぱい排出されています。
アカリはタクヤからラブレターをもらい告白の場に来たが、タクヤから間違えて出したものだと告げられた。教室には匿名の短冊があり「お祖母ちゃんが良くなるように」と書かれていたので、アカリはタクヤが最近早く帰っている理由が分かりましたか？
これまでに出ていた筆跡の要素と合わせて正解です！！おまとめありがとうございました😭🙏 [正解]
参加者一覧 10人（クリックすると質問が絞れます）
過去にタクヤは、他の子に渡そうと書いたラブレターを誤ってアカリの下駄箱に入れてしまった。
その際の筆跡を覚えていたアカリ。
夏、教室に飾られた七夕の笹には、匿名で「ばあちゃんの病気が早く治りますように」と書かれた短冊が吊るされていた。
アカリは、特徴的なその文字がタクヤのものだとすぐに察した。
そして、少し前からタクヤが放課後になると足早に帰宅するようになったのは、きっとおばあちゃんの容態を思ってのことなのだろうと、アカリは推測した。
なが〜い解説
『ずっと前から好きでした。友達からでいいので、仲良くしてくれませんか。
タクヤより』
そんなラブレターを受け取ったのは、中学1年生の頃。
私の心臓は大きく跳ねた。
同じクラスのタクヤとはあまり話したことがない。でも優しい子なんだということは何となく知っていた。
流れるような、繊細で特徴的な筆跡。短いその文章を、噛みしめるように何度も何度も読み返す。
正直好かれる覚えもなければ、そんな素振りも見せなかった彼。半ば半信半疑で高鳴る胸をおさえつつ、翌日タクヤに声をかけた。
「あの、これ……」
周りに人がいないのを見計らってこっそり見せたラブレター。
タクヤは大きく大きく目を見開いた。
「えっ！？な、なんでアカリが持って……えっ？」
一瞬のことだったが、彼のその動揺っぷりは事態を察するには十分だった。
こんな漫画みたいなことがあるのか。
「あー……もしかして下駄箱、間違えた？返しとこうか」
この世の終わりかと思うくらいに気まずい空気が流れて、それ以来、お互いに目を合わせることすら出来なくなっていた。
そんなほろ苦い思い出を抱え、2年に進級。神様のいたずらなのか、またタクヤと同じクラスになった。
とは言っても、さすがに気まずさはそれなりに解けていた。
放課後になると決まってグラウンドでサッカーをする彼を、何となく目で追うこともあった。
結局タクヤがあの時告白しようとした相手が誰なのか、分からないままだった。
6月中頃から、タクヤは放課後友達の誘いを断って足早に帰るようになった。
塾でも通い始めたのだろうか、くらいに思っていた。
7月に入ると、教室に七夕の笹が飾られた。
毎年先生たちが準備しているらしく、生徒が自由に願い事を書けるように短冊が用意されていた。
ぼんやりと笹の葉を眺めていると、ふと一枚の短冊が目に止まる。
『ばあちゃんの病気が早く治りますように』
細いボールペンで書かれた、流れるような繊細で特徴的な筆跡。
私はそれが誰のものなのか、一目で理解した。
そして次に浮かんだのは、終礼後に足早に教室を出ていくタクヤの姿。
彼がここ最近放課後にサッカーをしなくなったのは、おばあちゃんの容態が悪いからなのではないか。
私は、「苦手な日本史の点数が上がりますように」と書かれた自分の短冊をくしゃりと丸めてゴミ箱に捨てた。そして、新しい短冊を一枚手に取る。
『あの子が笑って過ごせますように』
それはおばあちゃんの病気が治ることなのか、はたまた好きな子と両想いになることなのか、私には分からないけれど。
今になって思うことがある。
胸に焼きつけるように、何度も何度も繰り返し読んだあの文章。
指先でなぞった言葉。
私は彼の文字に、少しだけ恋をしていたのかもしれない。
≫こぺたん 参加ありがとうございました！自分が文字フェチだからかなーこういうスープ作るの。人の手書き文字見るのだいすき。今更やけどアイコンのコッペパン超でかいね（今更）[21年08月28日 20:42]
≫異邦人さん 解説を書く時には乙女スイッチを最大限に押し込めって、ばっちゃん言ってたから……。流れるような繊細な筆跡とは書いてあるけど、たぶん糸ミミズみたいな文字です。糸ミミズ文字男子。[21年08月28日 20:40]
≫ウセグイさん 会えてすごくすごくうれしかったです。へへっ。ほっかいどうチーズケーキが気になってしゃーない。タケシはたぶんゴボウみたいな筆跡だと思います。なにはともあれお身体大事にして日々すごしてください。フォーエバーリスペクト。[21年08月28日 20:38]
≫ガフィーさん 七夕といえばフジガフィンを思い出してしまうのだ。七夕はエモい。ビブリオバトルの9年目の真実の紹介文めっちゃすきです。参加したかった。もう一回やって（他力本願）[21年08月28日 20:33]
ふ〜ん、いい話じゃん。藤井さん出題ありがとうございました！ ししゃもさんFAおめでとうございます。本筋と関係のないネタ質を結構してしまったので、実際の質問数はもっと少ないと見た。[21年08月28日 20:17]
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