【ラテクエ6リサイクル】凶器の沙汰

バスジャック犯の息子が、行方不明になった。
最後の目撃情報は、当日の朝、バスジャック犯が息子をバス停まで連れて行き、バスに乗ったことであった。
そして、数か月が過ぎた。
息子は未だ帰ってきていない。
警察は事件にならないと本腰を上げてくれない。そう思ったバスジャック犯は、情報提供のチラシを配っていた
しかし、一向に有力な情報が上がってこない。
このまま風化して忘れ去られてしまうのではないかと、焦燥感にとらわれたバスジャック犯。
そんなある日、バスジャック犯は考えた。
朝のルーティーンはそうそう変わらない。
であるならば、毎朝同じ時間に乗っているバスの客は、行方不明になった日も載っていたのではないだろうか?
しかし、チラシを配っても一向に情報を提供しない人たちだから、正攻法では答えてくれない。
そこで一計を案じた。
それは、息子の写真と共に、事件当日に息子が持っていた水鉄砲と同じものを用意し、息子が乗った時間のバスをジャックし、無理やりにでも運転手、客に息子の情報を聞き出そうとした。