それではこれより投票フェーズに入ります。
我ながら厳しい問題文にしてしまったなと深く反省しておりますが、そんななか17作品も(中には投票対象外も1作品!)集まりました!ありがとうございます!よかった!
今回、皆様にこれから投票していただきますのは、
・最も素晴らしいと思った作品
・最も組み込むのが難しかった要素
・匠賞
・エモンガ賞
・スッキリ賞
の5点となります。
匠賞・エモンガ賞・スッキリ賞は必ずしも入れなくていい任意投票となっておりますが、ぜひ入れていただけるとみんなが嬉しいです。
↓そんなわけで、投票の手順へどうぞ↓
☆投票の手順
投稿期間内に作品を投稿したシェフは3票、投稿していない観戦者は1票を、気に入った作品に投票してください。質問欄には
それぞれの「タイトル・票数・作者・感想」を記入お願いします。(下のテンプレートをご利用ください。)
また、「最も組み込むのが難しかった(難しそうな)要素」も1つお答えください。
※匠・エモンガ・スッキリについて
投票外だけどこの作品も投票候補だった、このフレーズや発想が気に入った・・・そんな方のためのサブ投票です。
・匠賞:要素、問題文の回収が上手い!そう思ったら1票!!いわゆるトリック・納得感イイネです。
・エモンガ賞:とにかく泣ける!笑える!エモい!そう思ったら1票!物語イイネです。
・スッキリ賞:短くスッキリ!無駄がない!そう思ったら1票!
※投票は、1人に複数投票でも、バラバラに投票しても構いません。
※自分の作品に投票は出来ません。その分の票を棄権したとみなします。
※こちらの質問欄は闇スープに設定しております。発表まで他の人の投票を見ることはできません。
※投票締め切りまで何度でも投票内容を編集できます。
皆様の投票により、
《メイン賞》
◆最難関要素賞:最も票を集めた要素
◆最優秀作品賞:最も票数を集めた作品
◆シェチュ王:最も票数を集めたシェフ
(※次回の正解を創りだすウミガメを出題していただきます!)
《サブ賞》
◇匠賞:感想にて「匠」を最も多く集めた作品
◇エモンガ賞:感想にて「エモンガ」を最も多く集めた作品
◇スッキリ賞:感想にて「スッキリ」を最も多く集めた作品
が決定します。
☆スケジュール
◯投票フェーズ
投票会場設置後~10/5(月)23:59まで ※予定
◯結果発表
10/6(火)22:00 ※予定
(進行次第で、若干の変更があります。)
☆投票テンプレート例
「◯◯◯」(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
「◯◯◯」(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
「◯◯◯」(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
最も組み込むのが難しかった要素「◯◯◯」
☆エントリー要素一覧
①早くしないと大変です。
②それは青春です。
③これが1番の幸せです。
④送らない手紙が登場します。
⑤まっさらに生まれ変わります。
⑥描くことができません。
⑦薬指は重要です。
⑧道案内しません。
⑨夕食の香りが漂ってきます。
⑩さんまをたべます。
☆エントリー作品一覧(提出順、敬称略)
※文字の都合により、作品の題名は二重鍵括弧に統一させていただきます。ご了承ください。
①『涙の誓い』(作:クラブ)
②『飛んで火に入る』(作:きの子)
③『グッバイ・マイヒーロー』(作:あひるだ)
④『CARNIVAL』(作:あひるだ)
⑤『僕達への応援歌』(作:さなめ。)
⑥『メイ メイキング』(作:さなめ。)
⑦『初恋の味』(作:ほずみ)
⑧『濡れ手でつかんだ自由』(作:まりむう)
⑨『濡れ手に泡』(作:OUTIS)
⑩『妻とともに歩む100㎞』(作:ぎんがけい)
⑪『眼下に鈍色』(作:休み鶴)
⑫『それは描くための』(作:ハシバミ)
⑬『繋がれた糸』(作:輝夜)
⑭『消せない記憶』(作:るりいろ)
⑮『YES カニバリます』(作:アルカディオ)
⑯『タイトルなんてめんどくさいものは無いよ。ただ、ちょっと読んでいってくれるとありがたいな~なんて。』(作:OUTIS)
〈投票対象外〉※サブ投票可能
⑰『プラチナリング』(作:知らない人)
以上となります。
※※※※※※
スッキリ賞継続ということで、簡易解説はすべての作品に載っております。
「時間がなくて全部読めない!」という方は簡易解説で決めていただいても構いません。
感想も簡潔なものでも大丈夫です。期限内ならいくらでも書き加えることができますので!
そこの、目の前の観戦者の方!その清き1票をぜひお気に入りの作品に入れてみてください!お気軽にどうぞ!
では皆様、投票よろしくお願いします。
結果発表!(簡易版)
メイン賞
⑦『初恋の味』(作:ほずみさん)に2票
⑪『眼下に鈍色』(作:休み鶴さん) に1票
サブ賞
・匠賞⑦、⑪、⑭
・エモンガ賞⑦、⑪、⑯
・スッキリ賞⑪、⑰
最も組み込むのが難しかった要素
「⑩さんまをたべます。」
──────────
以下、僭越ながら個別に感想を。
名作揃いでしたが、メイン賞はとりわけ心に刺さった二作品に絞って投票させて頂きました。
『初恋の味』『眼下に鈍色』この二作は甲乙付けがたく、自分の中でジャンル別の同率1位です。
・メイン賞 2票+匠賞、エモンガ賞
⑦『初恋の味』(作:ほずみさん)
まずは導入からイイ!グッと引き込まれます。等身大の主人公二人が愛らしいのなんの、普段恋愛物にそこまで興味をそそられない自分が見事に心を掴まれたという事でこちらにメイン賞+1票させて頂きました。
また一つ一つの要素の生かし方が抜群に上手いとも感じました。「描くこと」へと導かれる「手紙」の「生まれ変わり」と「薬指」の応用の効かせ方が特に秀逸です。
そしてサンマが実に旨い!甘辛くほろ苦い煮サンマを初恋の味に例えるとはなんとも乙な表現ではありませんか煮サンマ食べたい。
文句無しの匠賞、エモンガ賞を合わせて投票させて頂きます。
・メイン賞 1票+匠賞、スッキリ賞、エモンガ賞
⑪『眼下に鈍色』(作:休み鶴さん)
匠賞を10個ぐらいお捻りにして投げ込みたいぐらいのベスト・オブ・匠!
こちらは問題文の生かし方がずば抜けて優れていると感じます。「壁」を電子世界の「ファイアウォール」とする発想、この文字数にこれだけの物語を凝縮する手腕は果たして何処から産まれるのかと。
そしてサンマが……こ、これは不味い、これ程までに不味い展開を暗示するサンマがかつてあったでしょうか。最後の二行に頭をぶん殴られた様な衝撃を受けました。
文句無しの匠賞、スッキリ賞、メンタルに衝撃を受けたという点からエモンガ賞も合わせて投票させて頂きます。
・匠賞
⑭『消せない記憶』(作:るりいろさん)
途中まで実は親父さんが埋まってるんじゃなかろうかなどとドキドキしながら読んでいました、はい。
主人公が現状に至るまでの経緯、理由も納得です。不安を煽って煽ってからの、救いのあるどんでん返しに完全にやられましたので匠賞に投票させて頂きます。
・エモンガ賞
⑯『タイトルなんてめんどくさいものは無いよ。ただ、ちょっと読んでいってくれるとありがたいな~なんて。』(作:OUTISさん)
タイトル(?)が長いて! 最後にスルッと滑り込んで来たなんとも奇妙な異色作。エモい、とは違うのかもしれませんが何かしらの形で票を入れたかったのです。エモいとは(哲学)
説明しろと言われても難しい様な、とにかく気に入ってしまった怪作をエモンガ賞に投票させて頂きます。
・スッキリ賞
⑰『プラチナリング』(作:知らない人さん)
夫婦の抱える虚ろなやるせなさが静かに胸に染みる短編。こちらは投票対象外の作品ですが、短くまとまっている事に加えて読後の満足感の高さからスッキリ賞に投票させて頂きます。
・最難関要素「⑩さんまをたべます。」
これを選ぶのはおそらく自分だけだと自覚しております。(『サン・マ』ルコ産~『を食べる』でゴリ押しを企んだけど自重したのは内緒)
ザ・日本の日常風景だからこそ、そこから離れる程にねじ込むのが困難になる要素ではないかと。
[編集済]
承りました!
メイン:④⑨⑬
今回は刺さる作品が多く、メイン投票を絞り込むのに非常に苦慮しました。
その中でも「そこまで発想を飛ばすか!」と嘆息させられた3作品をメイン投票に推します。
最難関要素:②「それは青春です。」
解釈の幅が広いのが逆に悩みどころで、結局うまく組み込めませんでした。
匠:①③④⑤⑦⑧⑨⑩⑬⑭⑮⑯
エモンガ:②③④⑦⑨⑩⑫⑬⑭⑮⑰
スッキリ:①⑧⑩⑰
------以下、感想です。(すべてネタバレあり)------
<問題文>
第25回の「薄明り」の時にも場面設定がある程度狭まっているように感じて苦労しましたが、
今回は更に狭い「暗闇」で、しかも「灯りもつけずに」という制限にかなり悩まされました。
最初は火事で燃え盛る住宅から赤ちゃんを救う消防士の話を書きたかったのですが、「暗闇」と背反するので泣く泣くボツに。
また、「目の前の壁」の解釈として比喩の壁を持ち出すことに是非はあると思いますが、私は許容できると考えます。
①『涙の誓い』(クラブさん)
早い!今回も早いぞクラブさん!
そして今回も簡易解説が要らないくらいに本文がコンパクトにまとめられていて素晴らしいです。
駆け落ちで国を跨ぐとはかなりの度胸ですね。はてさて秋刀魚は2人の口に合うでしょうか?
②『飛んで火に入る』(きの子さん)
ゲームとアニメでテレビを取り合うパターンは兄弟あるあるですね。とても親近感を持ちながら読み進めました。
押入れを壊しちゃったから、2人揃ってお母さんに怒られたんだろうなぁ・・・。
ところでこの最終段落は尊みを感じていいのですか?いいのですよね??
③『グッバイ・マイヒーロー』(あひるださん)
悪の怪人が組織を裏切ってヒーローを助けるために活躍するって展開が非常にエモいです。
こういうのにホント弱いんですよ・・・。最後の「復興部隊隊員」で読み手に全てを察させるのもズルい。
何よりも問題文からヒーロー戦隊モノに発想を飛ばす水平思考力に脱帽です。
④『CARNIVAL』(あひるださん) ★メイン投票先
こっちも好き!人の形をしていながら心が魔物であるアルバーノと、獣の見た目でありながら人の心を持った男の対比が美しいです。
人狼ゲームに本物の人狼が紛れていたというのは面白い構成でした。
終盤の男の自問にとにかく心を揺さぶられます。
⑤『僕達への応援歌』(さなめ。さん)
私を含めて「濡れた」の解釈として涙・汗・血などの身体から出てくる液体をチョイスする人が多い中、
外部要因である「台風による濁水」で真っ向勝負をされている点が良かったです。
災害モノも考えたものの「暗闇」をどうにも回収できず断念したのですが、工場跡地という設定はお見事でした。
「まっさらに生まれ変わって」を「白日」にまで飛ばすのは恐れ入りました。
⑥『メイ メイキング』(さなめ。さん)
「創りだす」に投稿する作品を生み出す過程では私も「要素回収の壁」に毎回悩まされます。
全創りだシストへのエールとして受け取りました。
⑦『初恋の味』(ほずみさん)
導入のワクワク感がすごい。先に先にと読み進めたくなります。
問題文は「壁を壊すことにした」となっており、実際に壁を壊す必要はありません。
この点もうまく掬い取って解説を自然な進行にされているのが巧みです。
⑧『濡れ手でつかんだ自由』(まりむうさん)
脱獄というシチュエーションは今回の要素群とかなり親和性が高いように感じました。
恋愛関係にあった人物を物語に絡めることで、暗い場面設定に明るい要素が無理なく組み込まれていました。
⑨『濡れ手に泡』(OUTISさん) ★メイン投票先
極めて現実チックな導入から、まさかの人魚姫オマージュに展開しました。
しかも、抱きしめてもらわないと泡と消えてしまう人魚が恋した相手が潔癖症というのも面白かったです。
輝君のお母さんが他界した理由と潔癖症の理由が同時に明かされる終盤も必見。
伊瀬さんの名前はセイレーンを捩っているのでしょうか?
⑩『妻とともに歩む100㎞』(ぎんがけいさん)
壁の解釈として人垣を選ばれた点は匠の一言。
マラソン中の描写と奥さんへの感謝の描写によって要素がするすると回収されていくさまが心地よいです。
サインをねだる非常識な観衆、実際に見たことはありませんが何故か説得力があります。
テーマソングは勿論「サライ」で!
⑪『眼下に鈍色』(休み鶴)
あれこれと悩み続けた結果、暗い物語になってしまいました。
ハッキングの描写はPC素人なので実際とはかなり異なるかもしれません。
秋刀魚に理由付けができた点は良かったかなーと思います。
⑫『それは描くための』(ハシバミさん)
絵を描き続けることで知らず知らずのうちに父の呪縛に囚われていた男が、
やっとの思いで作品を仕上げ、すぐに台無しにし、自棄になって物や壁に当たり散らすまでの丹念な心情描写が魅力的でした。
吹っ切れた男の絵が日の目をみることがあると良いですね。
⑬『繋がれた糸』(輝夜さん) ★メイン投票先
久々に創りだすで泣かされました。
培養液によるクローンの作成、延いては薬液に漬けて記憶を抹消するという設定が
この問題文から出てきたのだと思うと、輝夜さんの頭の中を覗いてみたくなります。
一香姉さんにまつわる幾つもの謎が「クローン」で綺麗に回収されるさまは圧巻の一言。
目の前で愛する人の記憶が無情にも失われていく描写が、読んでいてとても辛かったです。
⑭『消せない記憶』(るりいろさん)
「母に捨てられた」なんて記憶、誰だって消し去りたくなるはずです。
そのために壁のシミの先にいるはずの母の遺体を求める日暮君の捻じれた健気さに胸が詰まります。
それでも未夕ちゃんと一緒に幸せを探していって欲しいですね。
⑮『YES カニバリます』(アルカディオさん)
狂気の彼女の思想にだんだんと取り込まれていく主人公の変化が楽しい(?)作品でした。
火葬場の扉を壊そうとする、という発想が非常にウミガメ的で素晴らしかったです。
文字通り骨までしゃぶり尽くそうとしたのだな・・・。
⑯『タイトルなんてめんどくさいものは無いよ。ただ、ちょっと読んでいってくれるとありがたいな~なんて。』(OUTISさん)
これはかなり面白い試みだったと思います。
「創りだす」の形式を「画面の中の異形を止めるゲーム」に水平思考するとは脱帽です。
ところでこの感想を書いている私は本当に私なのでしょうか?
⑰『プラチナリング』(知らない人さん)
2人の歪な夫婦生活を、壁を殴り続けて変形した指輪に重ね合わせるというのがエモいですね。
淡々とした語り口も、情景にマッチしていてぐっと引き付けられました。
[編集済]
承りました!
【メイン投票】
⑦『初恋の味』(作:ほずみ)に2票
⑩『妻とともに歩む100㎞』(作:ぎんがけい)に1票
【サブ投票】
匠:④⑫⑯
エモンガ:③⑨⑬⑭
スッキリ:⑥⑪⑰
【最難関要素】
⑩さんまをたべます。
回収がだいぶ強引になっちゃいました。
もっと和食っぽく描写できればよかったなぁ。
【感想】-------------------------------------------------
ネタバレありです。メイン投票作品のみで失礼します。
『初恋の味』(ほずみさん)
このお話、今回一番好きです。
甘酸っぱいストーリーや登場人物の心情描写はもちろんのこと、問題文に対する納得感が高かったです。
問題文としては、「暗闇」→秋の日の短さでサンマに繋げつつ、見つからないようにあえて灯りをつけない。「濡れた手」→雨。「壁を壊す」→その雨で上塗りの絵の具が流れてしまうから。
要素としては、道案内なしで行けるようになったことで時間の経過を表現したり、手紙を絵葉書にして2人の出会いを演出したりとこちらも自然。特に、さらっと流してしまいがちなサンマが重要な位置にいたのがウマイ!美味い…
暗さがなく日常系の話なのも好みでした。2票投じさせていただきます。
『妻とともに歩む100㎞』(ぎんがけいさん)
まず、テーマのチョイスが素晴らしいです。
「汗でぬれる」「ゴールは夜になる」「スタッフがいるのでランナー自身は灯りを持たない」と、24時間マラソンの特徴だけでお題をごく自然に回収できます。なるほどやられた!と思いました。
要素の方も、道案内→誘導員、描けない→こんな時にサイン描けねーよ!、送らない手紙→その場で読み上げる(感動展開)と番組に絡めて自然な回収でしてた。お見事です。
まとまりがあって良い解説だったと思います。祐一には幸せになってほしい。
メイン投票は、実際の問題として出たらその解答に辿り着けそうかを基準に選ばせて頂きました。読んでいて楽しい物語も大好きですが、ウミガメの解答としての納得感重視です。
【全体感想】
リンギさん主催ありがとうございました!シェフの皆さんもお疲れ様です!
問題文が厳しい?いやいや、それもやりがいがあって楽しいじゃないですか。
今回はその分なのか要素のほうが軽めでしたしね~。皆さん優しい。
問題と要素が容赦ない回…参加してみたいような、怖いような(´・ω・`)
[編集済]
承りました!
<メイン>
⑤『僕達への応援歌』(作:さなめ。さん)に1票
毎回思うのですが、過去の要素まで回収しようという意欲とエモンガなストーリー性を両立させることに拍手を送りたいです。それでいて、毎回の問題文に対する解説として十分な納得感も担保している。なかなかできないことだと思います。沈んだ町の廃工場の壁を壊すというシチュエーションは問題文の回収として納得です。
さらに、探し人も見つかるというストーリーとしてもまとまっていて素敵です。
あと⑤の回収の仕方も好きです。
⑫『それは描くための』(作:ハシバミさん)に1票
おそらく最難関要素の上位にくるだろう⑤の回収を軸に置いた作品でした。壁を壊す理由やそれまでの流れに対する納得感が高かったです。
最後に男にも希望が見えるようなラストでよかったです。
⑬『繋がれた糸』(作:輝夜さん)に1票
少年と男、2人が壁を壊す様子がクローンというキーワードと相まって効果的な役割だったと思います。壁を壊す流れも自然でした。他の7人の「彼女たち」の人生も報われるようなその後であって欲しいと思います。
<最も組み込むのが難しかった要素>
『④送らない手紙が登場します』
私は、「送らない」を「郵送しない」ではなく「相手に届かない・届けない」と解釈しました。さらに「登場する」ということは、モノは存在している。この2つを成り立たせるのに苦労しました。(その結果、はがきというグレーな感じになってしまいましたが…)
⑩さんまをたべますとも迷ったのですが、微妙な回収になってしまった④でお願いします。
<匠>
⑩⑪⑫⑯
<エモンガ>
②⑤⑥⑨⑫⑬
<スッキリ>
①⑧⑪
今回は前々回と同じく暗闇、同時期のらてクエも暗い中がテーマで、それらのイメージに引っ張られないようにするのが大変でした。(結局、夜の学校になってしまいましたが…)
今回は初めて要素の方にも参加できて嬉しかったです!しかも2つも採用されてしまいました。
リンギさん運営ありがとうございます!投票はこれでお願いします。
[編集済]
承りました!
▽投票▽
◆①『涙の誓い』(クラブさん)
本作品の解説は短く簡潔ながら、回収すべき謎についてとても丁寧かつ綺羅になされています。一番にその部分がとても素晴らしいと思いました。
今回の問題文では、回収するポイントとして、暗闇、濡れた手、壊される壁(その他にも立ち尽くすや灯りもつけずやら…!)と、簡潔にまとまった解説を要求する大会にしてとても多種多様なものが用意されています。その中でクラブさんの解説では、そのように用意された要素の一つ一つが、ごまかしようのないくらいに物語的な雰囲気を出す要素となることなく、そしてポイントを出すためだけに挙げられた寄り道になることもなく、しっかりと意味のある実ある回収となっています。簡潔な解説の中で、「駆け落ち」という一つのテーマを土台とすることにより、問題文を上手くまとめ上げ、一つの解説として完成させられているというのは凄く秀逸で、バラバラに散らされた問題文はこういう情景を意味していたのか…!と納得してしまう程です。
要素の回収においても、正統派な回収を本筋に当てはまる部分と見事に対応されており、違和感を覚えさせることがありません。またもちろん、①から⑩へと順番に回収するという技もめちゃめちゃすげー!ですが…!
特に惹かれたのは⑨(夕食)の出し方です。⑨の要素は、どうしようもなく日常の香りが漂ってくるもので、率直素直に使ってしまうと何の関係もない無駄話みたいな、蛇足の回収になってしまいます。その要素を夕方の雰囲気を上手く利用することで、駆け落ちに必死になって駆け抜けてきた主人公たちが立ち尽くし、ふと現実的な世界に引き戻される引き金となって、ストーリー軸の中で良いキーワードと相成っています。ただの夕食の匂いに、このような道しるべを任せられる技術は、目を見張るものがあります。
…ほらほら。少し良いところを挙げただけなのに、もうとっくに、クラブさんの簡潔な素晴らしさには到底及ばないくらいになってしまいました。簡潔ながら良くまとまった問題文回収。私にはすっかり憧れの的です。
また、大枠の設定と物語として「駆け落ち」が用意されているのもとても素敵です。暗闇の中にそびえる壁は、二人の間のあらゆる障壁。良家のお嬢様との恋という、駆け落ちには合致した王道テーマと問題文回収がしっかり繋がり、拭った涙には今後の展開をこちらに想像させてくれるような魅力を感じます。二人の恋に燃えるまっすぐさは、簡潔な一本道の解説の引き立てを遂行しているようで、そうした構成にも精巧さが散見できます。今頃は二人で、ちゃんとさんまが食べられているのかな…?
【簡易解説】
数多くの問題文要素を一つの軸によって見事に回収された点が何よりも素晴らしく、また手助けとなる要素にも不自然さはなく、むしろ鮮やかな回収がされています。物語もとても素敵で、身分違いの恋のまっすぐさはとても綺麗で魅力的。
以上より、一票を投じさせて頂きます!
◆⑦『初恋の味』(ほずみさん)
壁に描かれた妖精の絵!なるほど、そんな発想が隠されていたとは…!
この点が、私が最も好きなポイントです。まずは問題文の解説ですが、私の目には一見すると、問題文からとても無機質さを感じます。暗闇に灯りもなく真っ暗。男も立ち尽くして静的だし、そこにそびえる壁。どどんっ!何だが白くて無機質そうな。そうそう、なぜだか小さな凹凸やキズの痕なんかもあって、それが不気味さを際立てていて…。と、このような、問題文には意図せずにもこんな先入観を勝手に覚えていました。この問題文の難しさの一因にもなっていると思います。
その中で本作品の回収では、壁そのものからそこに付いている絵に焦点をそろそろと移していくことで、こうした先入観を欺き、妖精の絵という一つの彩りのような要素が現れる仕組みが完成されています。ほずみさんがそれを見越していたかは解りませんが、私にはその視点の置き換えがとても鮮明な良さとして伝わってきました。
また、壁の絵をテーマにしようと思うと付きまとってくる問題の処理の仕方も凄く秀逸です。え、わざわざ壊さなくても塗りつぶしてしまえば…?こうした直ぐに発想される別ルートに対して先手を打っておくだけでなく、その封じにまた問題の要素、濡れた手を巧みに利用する。雨という一つの要因によってこの二つが同時になされている様子はとても鮮やかで綺麗で、なるほどだから、この問題文には濡れた手があったのか、とも思えてしまいます。最初からこのフォローをするために問題文が作られたと言われても、何も疑問を感じないくらい、問題文との対応の必然性が強く光っています。
要素におかれましても、外れたユニークポイントや過度な奇抜さによる違和感というのが全くと言っていいほどなく、自然な回収になっています。特に①⑥(早く…と描けない)の回収はストーリー全体にとても良くマッチしていて、これが要素だとは気づけないような自然さがあります。
また、⑦⑩(薬指とさんま)の回収には一際惹かれる精巧さが隠されています。要素回収において一番大事な点として、ぱっと考えると、細かな情報の必然性(⑦なら、人差し指でも中指でもない薬指、⑩なら、ぶりでもまぐろでもないさんまということ)を重視してしまうあまり、強引な回収になってしまうことがよくあります。しかし本作品の回収では、それよりももっと大事なところを上手く押さえて、綺麗な要素の成立が成功しているように感じるのです。即ち、作品が情緒としてではなく、本当に無駄な寄り道をするということがなく、難しい要素においても物語や解説の雰囲気を壊さないように協力し、一本の道として機能するという点です。例えば組体操でいうなら、横っちょに雑な小タワーを作るのではなく、1特大タワーをなすための構成員となるというイメージです。ほずみさんの作品における⑦⑩の回収は、難しい要素なハズなのにこのことがしっかり実現されています。これは確かに、要素となることが納得できる。だって物語として繋がっているのだから。そのような魅力を随所から感じます。
物語については、もう説明なんか不要でレッツ感じとってみんなSoハッピー!なくらい素敵です。
壁の絵に焦点移すことで、自由自在な物語の展開が可能になった中で、初対面の物語始まり、鉛筆の持ち方指導で重なる手、自転車の道すがらの自責の念、雨の中立ち尽くして考える男の必死さ、最後の自爆。一つ一つの場面は繋がりをしっかり保ったまま、小中校学生らしい青春の薫りを存分に広げるような調和があり、ああ、私の液晶にも遂に4Dが付いてきたのかぁという感嘆(?)すらも味わえるようです。
また最後の最後の場面の魅力はとてつもない爆発力に溢れています。「お義母さん」というたった5文字をキーワードに据えて、タイトルの初恋の味の甘辛さ苦さから、果てはこの作品の随所の魅力全てがここに集約していく感覚をこちらに抱かせ、思わず「義」の文字に敬礼したくなってきます。そう、これが仁義(?)。最終的な初恋の味という表現はとても興味深く、その辺にぽーんと売ってる(今はそんなこともないですが)さんまの味に、拡がるような夢、わくわくを与える面白さがありました。パーティション何枚を隔てた先からでも良いから、私もその味を堪能してみたいなぁ…。なんて、何て厚かましい…!
【簡易解説】
壁の絵に謎の焦点を移していくトリック技法が素晴らしい、濡れた手の回収の鮮やかさは圧倒的な調和である、要素の物語や解説をサポートする役割を為した使用はとても精巧。こうした巧みさに裏打ちされた初恋の味は、4D待ったなしの感嘆を覚えさせます。
以上より、一票を投じさせて頂きます!
◆⑭『消せない記憶』(るりいろさん)
こちらの作品の壁は、壁と正面から向かいあった跡の残るとても考えられたものでした。
先述より再三申し上げているように、この作品で私が感じた難しさは、多種多様な要素が織り成す壁の壮大さや不気味さでした。そんな強豪な壁を壊すというからには、さぞや高まった大きな理由がある。まっすぐ普通に考えてしまうと、正にこのような「壁」に当たってしまいます。だからといって壁を象徴的な事物に委ねても、それに至る説明が冗長になってしまう…。
るりいろさんの作品において壊される壁は、問題文から漂うそうした匂いそのままに、台風で壊れそうな壁と、中に隠された遺体、という妄想、それを回収するために決意された破壊。壁を壊すに至る理由が問題文の要素と併せて、丁寧に編み込まれて一つ提示されています。とても歪で絡まった理由なハズなのに、その非現実さにはやけに納得してしまうような、とても強い魅力が感じられました。
要素の回収としては、この上なく完成された解説自体よりも、物語に対するフォローとしての回収が多かった印象でした。特に②⑤(青春とまっさら)は物語と深く関わるように位置付けられており、隙のない素晴らしい使用法だと感じました。文字面だけでなく、全体を通して言葉の重さに見合うくらいに実際に⑤する様はとても綺麗ですし、物語にまた違った彩りを加える未夕ちゃんが登場したときは、②を質問しておいて良かった~と(?)思えました。
解説を支えるストーリーも、散りばめられた魅力がしっかり点灯しています。主人公が壁を壊そうとするシーンでは、それが妄想であるという事実の一因を機能させて、崩れずびくともしない壁の荘厳さに圧倒され、現実を認めていく様が問題文により鮮やかに表現されていて、私が(勝手に)感じた最初の印象に答えをつけてくれるような説得力がありました。
また、完全に物語に注目するのであれば、未夕ちゃんの存在が色々な意味で好きになれました。幼い頃のトラウマに縋りつき固執していた主人公が、現実と向き合い始めるところでも、それをひた隠しにしようとしていたところでも、主人公の心情を白日の下に照らしてくれるような役割を果たし、飽くまでも主人公が「僕」である物語の中で、②(青春)に留まらない魅力を描き出されていました。主人公が立ち直ろうとするなかで、その純真な優しさで彼を支えていて欲しいな…と、半ばロードショー趣味ばりのおばさんみたいな気持ちになってまで、物語に引き込まれました。
こちらの作品のほろ苦いチョコレートクッキーも、密にならない程度に物語の中に入り込んで味わってみたいな…と、厚かましさもいよいよ盛り。
【簡易解説】
不気味さの漂う壁、それを壊す理由、それに至るまでの状況がしっかりと描かれており、説得力があります。要素も小手先の回収ではなく、その中身までしっかり回収しているようで、重くのしかかるトラウマが支配する物語の中で上手く機能しています。物語もめちゃめちゃ素敵!
以上より、一票を投じさせて頂きます!
☆匠☆
①⑦⑪⑭
…問題文や要素について鮮やかな回収が光る作品に投票致します。少なめ。
★エモンガ★
①⑦⑨⑫⑭
…ストーリーが解説とリンク、マッチしながらも素敵なものに投票致します。多め。
◇スッキリ◇
①⑦⑪⑫⑭
…匠賞と殆んど同じです。こちらは問題文の回収に重きを置いて投票致します。少なめ。
▼最難関要素▼
⑦薬指は重要
…投票は⑦ですが、①③⑥(早く、幸せ、描けない)辺り以外は全て難しかったです。しかしその中でも⑦は、薬指=指輪という魔法の公式に頭が囚われてしまったのがとても辛く感じました。こんなん指輪でしかない。即刻入籍待ったなし。そうでなくても、指、という詳細な視点が重要になるという場面が難しいので、そこに一際に苦労しました。質問されたご本人様であるほずみさんの回収が一番好きです。
投票は以上になります。よろしくお願い致します!
[編集済]
承りました!
【本投票】
9 濡れ手に泡 1票
まずタイトルがオシャレな上に、濡れた手や暗闇の解釈、その他様々な要素をこれでもかとロマンチックに演出していた点に感動したのでロマンチスト賞を進呈したいと思います。
11 眼下に鈍色 1票
壁をファイアウォールにした点が面白いです。そして今回いちばん水平思考の煌めき(?)を感じたのが鶴さんのサンマの要素の使い方でした。サンマをこんなにホラーに演出できるなんて。
12 それは描くための 1票
要素まっさらの使い方が光っていると感じました。苛立ちから電球を破壊して真っ暗、壁の奥に部屋があるから壊す、など問題文を無理なく小説風の解説に仕上げていて説得力が高いと思いました。
【匠賞】
10 妻とともに歩む100km
暗闇設定を24時間マラソンで回収してくるのには意外性があってなるほど!となりました。そこから人壁を壊すという流れがごくごく自然ですし、要素も無理なく1つ1つを丁寧に回収できていると感じました。
15 YES カニバります
サンマや夕食など食べる系の多かった今回の要素をうまく演出して、カニバ、葬儀場ときわめてウミガメっぽくまとめている点が好きです。父母があの手紙を読んだ後の反応が気になりますね笑
16 タイトル〜
この解説は新形式なため、ウミガメを作り出すではないのかなと思って本投票には入れませんでした。ですが、この問題が形式問わず実際に出題されたら、解答するのがとても楽しそうだなと思いました。トリックいいね。
【エモンガ賞】
2 飛んで火に入る
これはエモいですね。そりゃ〜ラブレター送れませんよ。弟くんはあんなことをされても気にしないくらいお兄ちゃんが大好きなのか、それともドエムなのか。わたしはこの2人を応援します。
4 CARNIVAL
個人的な話、私好みなお話な上、筆力があってSSとしての完成度がとても高いと感じました。人狼バレしてからの怒涛の展開や1つ1つの言い回しに惚れます。
5 僕達への応援歌
同じ憂鬱を抱えているから共鳴できる2人というのが良いです。あとは彼のあれほどの想いを彼女が受け止めきれることを祈るばかりです。きちんと気持ちが伝わりますように。
7 初恋の味
今回問題文から切なめな解説を創り出す人が多かった中、こちらは最初から最後までリア充一色。登場人物たちの甘酸っぱい恥ずかしさが読者であるこちらにも伝わってくるようでした。サンマを初恋の味で回収するのも良いですね。
13 繋がれた糸
色々な登場人物の大きな感情がひしめき合っていてエモーショナル。グッドエンドではないですが前向きさのあるラストで良かったです。薬指→指輪というだけでなく一捻り加えた要素の使い方も好きですね。
17 プラチナリング
これは壁を壊すことが主目的ではないタイプですね。最後の2行がエモさ全開です。というか最初から最後まで切なさ一色です。しかし安易な救いを与えないところがこの作品の良さだと思います。
【スッキリ賞】
1 涙の誓い
これぞ王道物語でしょう。誰が見ても王道だという点が高い納得感を与えることに繋がりスッキリしていると思います。
8 濡れ手で掴んだ自由
ある種シンプルながら、灯りをつけられない理由、壁を壊さなければいけない理由に高い納得感を与えるシチュエーションが随一のスッキリ度を生み出していると思いました。
【最難関要素】→⑤まっさらに生まれ変わります。
あの歌の歌詞に引っ張られた発想しか出来ず悔しかったです。
最後になりますがリンギさん開催ありがとうございました。壁の破壊に対する様々な解釈を見ることができて、なるほどこんなのもあるのか〜と感心しながら皆さんの解説を読んでいました。個人的な心残り(?)は、今回自分はどうにか納得感を得ようと切実な理由を伴った破壊ばかり想像していたのですが、リンギさんの言うような、このままならない現状を破壊するある種爽快感を伴ったぶち壊し像をイメージしてみても良かったかなと思っています笑
[編集済]
承りました!
・⑪『眼下に鈍色』(作:休み鶴)に1票。
その練炭で殺すのは、一体誰でしょうか?単なる事件性匂わせENDで終わらせず、ファイアウォールと練炭を短編で掛けているのがお見事な解説です。
もう少し突っ込むと、犯罪者を想像させる暗闇、劣等感を煽る青春系要素、練炭を自然に出すためのサンマ、要素の使い方がどれも美しいです。
・匠…⑦⑨⑪⑭⑮
・エモンガ…③④⑫
・スッキリ…⑪⑬
・最も組み込むのが難しかしいと思われる要素「⑩さんまをたべます。」
皆様の解説を読んで思いましたが、大抵の場合「さんま」が浮くんですね。
別にさんまじゃなくても他の食品で良いじゃん、とかさんまの唐突な登場に驚くとか、そんな雰囲気が漂いやすかったです。
「さんま」がありふれすぎた食材であるがゆえ、逆にさんまである事を重要視する解説は創りだしにくいのではないかと思いました。
明〇〇さんまさんが堂々と出てきていたら、話は変わっていたかもしれません。
いや、実在する人物を( ゚Д゚)するのは流石に無理があるか。
_____
①『涙の誓い』(作:クラブ)
新機能の()はそういう風にも使える訳ですね。何とも使いにくいサンマ&逃亡を日本と上手く繋げています。
②『飛んで火に入る』(作:きの子)
恋愛トリックが分からない私でも、この状況が地獄なのは察します。良い子の皆はプライベートな場を確保しましょう。
③『グッバイ・マイヒーロー』(作:あひるだ)
王道のヒーロー物で、あえて長々と語らず資料という事実だけがあるのが重くて良いです。補足データがなんてエモいの一言です。
④『CARNIVAL』(作:あひるだ)
分かりやすい因果応報型のスカッと話。されどハッピーエンドではない後味の悪さも楽しいです。
⑤『僕達への応援歌』(作:さなめ。)
こりゃぁ物凄い超展開だ。初見で展開の予測は不可能。理解のために過去の創りだすの要素を把握しておくと、より楽しめます。
⑥『メイ メイキング』(作:さなめ。)
まさか男の部分をテーマに創りだすとは…今の時代、歴史上の人物がソシャゲで女性化するなんてザラですし、こんな展開があっても不思議じゃない。
⑦『初恋の味』(作:ほずみ)
はい、これはまごう事なき恥ずか死ですね。扱いずらいサンマを恋の味と絡めているのはお見事です。
⑧『濡れ手でつかんだ自由』(作:まりむう)
壁を壊す、要素、確かに脱獄系も可能ですが、意外とその発想には至れない物です。王道のプリズンブレイクも創りだすだとこんなに斬新になりました。
⑨『濡れ手に泡』(作:OUTIS)
恋愛あるあるのご都合主義展開だなーと思いはしますが、今回のケースは「俚諺」である事が、都合の良い展開を良い意味で後押しする、珍しいタイプの解説です。
⑩『妻とともに歩む100㎞』(作:ぎんがけい)
本大会の一番のお題である壁が「観客」って言うのがね…(笑)良い子の皆は、芸能人の生活を阻害しないように。
⑪『眼下に鈍色』(作:休み鶴) ☆投票先
上記に記載。
⑫『それは描くための』(作:ハシバミ)
「闇of闇」な状況を意図的に書けるハシバミさん凄い…どうしようもない現実逃避と夢の追っかけの末に、画家らしい結論でした。
⑬『繋がれた糸』(作:輝夜)
今回のシリアス長編枠。毎回思いますが創りだす関係なく外部に出せる気がします。長すぎるのに長いと思わせない構成と文に、スッキリ票。
⑭『消せない記憶』(作:るりいろ)
子供心に残ったトラウマが、妄想に執着する理由となるのは現実的です。サンマを恋の味と上手く絡めている良い要素の使い方でした。
⑮『YES カニバリます』(作:アルカディオ)
人の常識は簡単に変わります。自分が異常だと思っている人の傍に居続けるだけで良いのです。指輪を外していた段階で「タイトル」と合わせて展開をあえて先読みさせる技量に感服です。
⑯『タイトルなんてめんどくさいものは無いよ。ただ、ちょっと読んでいってくれるとありがたいな~なんて。』(作:OUTIS)
これを意図的にラストに持ってくるのがOUTISさんらしいです。だってさ、ここまで私たちは長きにわたって読んできた訳じゃないですか。
①早くしないと大変です。
事態を悪化させる、あるいは悪化する可能性のあるシチュエーションにもってこい。使いやすいイメージがあります。
②それは青春です。
青春を楽しんだ主人公、逆に青春が分からなかったり、憎かったりする主人公、どれも展開としてありですね。
③これが1番の幸せです。
その幸せは、果たして歪んでいたりしませんか?使い勝手のよさそうな汎用性高し要素です。
④送らない手紙が登場します。
手紙って誰かに送るために書くのが普通なんですよ。ちょっと異常性のある要素なので、シェフの腕が試されますね。
⑤まっさらに生まれ変わります。
まっさらという言葉が汎用性高し。文字通りまっさらに生まれ変わったというか上書きされたシーンはトラウマもんですよ、輝夜さん。(誉め言葉)
⑥描くことができません。
今回画家系の話が多かったように見えるのは、これを主軸としたシェフが多かったから。貢献度が高い要素だと思います。
⑦薬指は重要です。
例えば薬指の指輪は、愛・絆・恋・創造性等、様々な意味を持つらしいです。意味が多いって事は使いやすいって事ですよ!逆に指輪無しで薬指を活かせるシェフは凄いです。
⑧道案内しません。
NO返答枠。行き先を知らないのか、わざと知らないフリをするのか。
⑨夕食の香りが漂ってきます。
安易に⑩と繋げても相乗効果を持つ良い要素。されど⑩を無視した使い方ができるシェフは、凄腕の持ち主でしょう。
⑩さんまをたべます。 ☆投票先
上記に記載
承りました!
①『涙の誓い』(作:クラブさん)に1票
私自身が簡潔で読みやすいものが好きなので、投票させていただきました。10個の要素をこんな短い文に自然にまとめて作るのってほんと難しいことなんですよね。私にはこんなことできない。登場した二人にはこれからもどんな壁も壊していってほしいものです。
⑨『濡れ手に泡』(作:OUTISさん)に1票
実在のことわざをもじったタイトル、非現実要素を含む恋愛、エモすぎて素晴らしすぎて言葉になりません。実際に映画化したら大ヒットしますよこれ。自分を変えるのは非常に難しいのですが、誰かのためになら変わりたいと思う輝がカッコ良すぎて...。二人の愛は架空のことわざになって今も残っている。
⑬『繋がれた糸』(作:輝夜さん)に1票
あの限られた要素からこんな壮大なストーリーができるなんて誰が予想したでしょうか。映画といった実写で見たいくらいです。会話文や間の取り方も非常にお上手で緊迫した感じがひしひしと伝わってきます。それと問題文の要素をパラレルワールドチックに二重に使うのは初めて見ました。少女たち、男、少年の行動が世界を変えていく。そういうの大好きです。
最も組み込むのが難しかった要素「②それは青春です。」
純粋に自分が青春と無関係なストーリーにしたいと思ったのもありますが、これのせいでストーリーの状況がかなり限定されてしまった気がします。
匠賞①④⑪⑬⑯
エモンガ賞⑤⑦⑪⑫⑬⑮⑯
スッキリ賞①③⑪⑯
[編集済]
承りました!
⑦『初恋の味』(作:ほずみ) に1票
「壊すことにした」なので確かに実際には壊さない方が解説としては正しいと気付かされました。
濡れた手で壊す、という理由の納得度が高かったです。
⑪『眼下に鈍色』(作:休み鶴) に2票
短いながらも要素の回収だけではなく物語がしっかりとあって良かったです。
最後の畳み掛けと匂わせるラストもくどくなく、けれどはっきり分かるようになっていて、端的に言うと好きです。
最も組み込むのが難しかった要素「④送らない手紙が登場します。」
送らないけど書いてはいないといけないので悩みました。
全体的に抽象的な要素が多く、なんとなく回収することはできても納得できるように使うのは難しかったです。
エモンガ:
③『グッバイ・マイヒーロー』(作:あひるだ)
④『CARNIVAL』(作:あひるだ)
⑦『初恋の味』(作:ほずみ)
⑨『濡れ手に泡』(作:OUTIS)
⑪『眼下に鈍色』(作:休み鶴)
スッキリ:
①『涙の誓い』(作:クラブ)
⑪『眼下に鈍色』(作:休み鶴)
承りました!
「妻とともに歩む100km」(作・ぎんがけい)に1票
あの2○時間テレビがウミガメの題材になるとは・・・。発想が面白いです。
「眼下に鈍色」(作・休み鶴)に1票
多くが実際の行為として行っている中で、比喩行為として行っているという考え方がいいと思いました。
「YES カニバリます」(作・アルカディオ)に1票
彼女への主人公の偏愛がよく伝わりました。
匠賞:「飛んで火に入る」(作・きの子)
それぞれの視点から物事を見るという書き方がよいと思いました。
エモンガ賞:「濡れ手に泡」(作・OUTIS)
人魚と人間の恋は乗り越えられるのか、その答えに感動です。
スッキリ賞:「涙の誓い」(作・クラブ)
短い文章の中で綺麗にまとまっていました。
最も組み込むのが難しかった要素「道案内しません」
道案内をどのように組み込むかが難しかったです。
承りました!
⑤『僕たちへの応援歌』(さなめ。さん)
⑦『初恋の味』(ほずみさん)
⑨『濡れ手に泡』(OUTISさん)
上記に1票ずつお願いいたします。
以下感想です。
メイン投票
⑤『僕たちへの応援歌』(さなめ。さん)
あぁ素敵……。②の要素が採用された時点でさなめ。さんだ!と言う感じだったのですが、やはりさすがの一言です。
暖かい雰囲気、そしてじわりとくるラストシーンと、物語にとても心惹かれました。
もちろん要素や問題文の回収も好きです。「壁を壊す」という部分ですが、個人的には壁はそう簡単に壊れるようなものではないような気がして悩みましたが、さなめ。さんの解説はその点において、違和感なく解説がすっと入ってきました。そして「濡れた手」の回収も納得度が高かったです。
そして。何より。15回と今回の2作を合わせて3作一気に投票したいんですがどうすれば良いでしょうか……?綺麗すぎます。回を超えた続編や、複数サイドから同じ物語を語る作品は今までに何度か見たことがありますが、2人の主人公サイド&創りだし手(?)の3サイドから創りだされた作品には初めて出会いました。感動です。順番にローテーションしながら3周くらいしたいです。今回は本作に投票させていただきましたが、心の中で15回の方にも票を投じます。
⑦『初恋の味』(ほずみさん)
好きです……。最後のシーンと言い一言と言い、本当に好きです。
少し甘酸っぱくて、くすりと笑わせられる場面もある、素敵な物語でした。
そして、回収としても綺麗だと感じました。「手が濡れていること」「壁を壊すこと」の二つが綺麗に組み合わさって、高い納得感を生み出しています。
旧校舎の壁という、古くて壊れやすい壁にすることで「壁を壊す」行動に違和感がなくなると同時に、卒業制作という設定に説得力があります。
全ての設定が違和感なく問題文、要素に絡む、自然な物語でした。
⑨『濡れ手に泡』(OUTISさん)
最初から投票しようと決めていました。
とても心を打たれました。筆致と言い設定といい人物と言い、全てが私の好みを打ち抜いていきました。直感で投票したいと思いました。
依恋が置き手紙を残して家を出たシーン、そして「僕」が依恋を探して家を飛び出すシーン、そして依恋を抱きしめるシーン。一つひとつのシーンに心が揺さぶられ、感情移入しながら夢中で文字を追っていました。好きです。
そして。手が濡れていることに対する納得感は個人的に群を抜いていると思います。誰もが知っている人魚姫という童話をモチーフにすることで、無理なく泡を登場させ、説得力を生み出しています。タイトルもエモンガです。好きです。ありがとうございました。
最難関要素
②それは青春です。
この要素のおかげで甘酸っぱい青春ものが増えたのはとても嬉しく楽しかったのですが、その流れに逆らうように文量も内容も重い作品を放り込んだ私としてはきつかったです。
そこまでぶっ飛んだ要素でも複雑な要素でもないとは感じましたが、今回の私の作品との相性が悪かったです……。
サブ投票
エモンガ
⑥『メイ メイキング』(さなめ。さん)
ええっと、理解が追いつかないのですが……。
素直に、とても楽しかったです。くすりと笑わされる一幕や、唸らせられる巧みな要素回収、そして見え隠れする最大の謎(?)と、夢中になって読ませていただきました。
メイン投票を最後まで悩みました。素敵な物語でした。
⑨『濡れ手に泡』(OUTISさん)
感想は本投票の項に記載。
⑫『それは描くための』(ハシバミさん)
心理描写に魅せられました。一瞬で票を投じることを決めました。
「俺」の絵に向ける想い、父親に向ける想い、一つひとつが文字から滲み出るように伝わってきて、読了後、放心状態でした。
惹きつけられる物語、文章です。好きです。
匠
⑪『眼下に鈍色』(休み鶴さん)
ファイアウォール!!!
の一言で感想終わっていいですか?
それほどに意表を突かれました。もちろん、自然で巧みな要素回収だったり、すっきりと無駄のない本文と物語だったり、特筆すべき点はたくさんあるのですが、もうファイアウォールに意表を突かれすぎて全部持ってかれました。
物理的な壁、比喩的な壁のどちらも考えましたが、どちらでもない壁がまさか存在するとは……本当に驚きです。
スッキリ
投票基準については前回の投票会場に記載。
②『飛んで火に入る』(きの子さん)
極めて納得度が高いと感じました。問題文に合致するシチュエーションとして、もうこれが正解では?と思ってしまいました。
群を抜いて「スッキリ」した作品だと感じました。
⑪『眼下に鈍色』(休み鶴さん)
感想は匠票の項に記載。
問題文
上にも書きましたが、「手で壁を壊す」には、壁が相当脆いかそもそも物理的な壁ではないかの二択しか思い付かず、悩まされました。結局壊せませんでした。壊す「ことにした」という語尾に頼りました。
要素多めの問題文でしたが、それを単なる状況描写に留めず本質に絡めるのは難しかったです。難しくはありましたが、個人的には好きな問題文でした。
そして最後に。主催してくださったリンギさん、素晴らしい作品を投稿してくださった皆様、本当にありがとうございました。
承りました!
メイン
『僕達への応援歌』(作:さなめ。さん)に1票。
感想
読んでて感情移入のオンパレードですね。あと報われてよかった。
『濡れ手に泡』(作:OUTISさん)に2票。
感想
エモい物語がねえ…一文字一文字来るんですよ心に。設定の張り方もお見事。
もっとも組み込むのが難しかった要素…④送らない手紙が登場します。
スッキリ賞(ここからは番号のみ、感想は省かせていただきます。ご了承ください。)
①
エモンガ賞
②
匠賞
⑦
承りました!
結果発表までしばらくお待ちください・・・
参加者一覧 12人(クリックすると質問が絞れます)
最難関要素賞
🥇「②それは青春です」(さなめ。さん)
🥇「④送らない手紙が登場します」(るりいろさん)
🥇「⑩さんまをたべます」(まりむうさん)
3票獲得
🥈「⑤まっさらに生まれ変わります。」(「マクガフィン」さん)
🥈「⑦薬指は重要です。」(ほずみさん)
🥈「⑧道案内しません。」(ほずみさん)
1票獲得
匠賞
🥇⑪「眼下に鈍色」(作:休み鶴さん)
6票獲得
🥈⑯「タイトルなんてめんどくさいものは無いよ。ただ、ちょっと読んでいってくれるとありがたいな~なんて。」(作:OUTIS)
🥈⑦「初恋の味」(作:ほずみさん)
5票獲得
🥉⑭「消せない記憶」(作:るりいろさん)
4票獲得
エモンガ賞
🥇⑨「濡れ手に泡」(作:OUTISさん)
7票獲得
🥈⑦「初恋の味」(作:ほずみさん)
🥈⑫「それは描くための」(作:ハシバミさん)
6票獲得
🥉⑬「繋がれた糸」(作:輝夜さん)
5票獲得
スッキリ賞
🥇「①涙の誓い」(作:クラブさん)
🥇「⑪眼下に鈍色」(作:休み鶴さん)
8票獲得
🥈⑧「濡れ手で掴んだ自由」(作:まりむうさん)
🥈⑰「プラチナリング」(作:知らない人さん)
3票獲得
🥉②「飛んで火に入る」(作:きの子さん)
🥉③「グッバイ・マイヒーロー」(作:あひるださん)
🥉⑥「メイ メイキング」(作:さなめ。さん)
🥉⑦「初恋の味」(作:ほずみさん)
🥉⑫「それは描くための」(作:ハシバミさん)
🥉⑬「繋がれた糸」(作:輝夜さん)
🥉⑭「消せない記憶」(作:るりいろさん)
🥉⑯「タイトルなんてめんどくさいものは無いよ。ただ、ちょっと読んでいってくれるとありがたいな~なんて。」(作:OUTISさん)
最優秀作品賞
🥇「⑦初恋の味」(作:ほずみさん)
7票獲得
🥈「⑨濡れ手に泡」(作:OUTISさん)
🥈「⑪眼下に鈍色」(作:休み鶴さん)
6票獲得
🥉「⑤僕達への応援歌」(作:さなめ。さん)
🥉「⑬繋がれた糸」(作:輝夜さん)
3票獲得
シェチュ王
👑ほずみさん👑
以上を持ちまして、第27回正解を創りだすウミガメは閉幕となります。
皆様お疲れさまでした!ご参加いただいた方々には最大級の感謝を!
ありがとうございました!
リンギさん主催お疲れさまでした!ほずみさんシチュ王おめでとうございます!投票や感想を頂いた皆さまありがとうございました!個別感想については間に合いませんでしたので、秘密部屋の方で書いておきます。[編集済] [20年10月06日 22:58]
リンギさん、主催お疲れさまでした。ほずみさん、シェチュ王おめでとうございます! 拙作に投票・感想くださった皆様、ありがとうございました。すべてありがたく読ませていただきます。[20年10月06日 22:29]
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
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Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!