通販トラブル

簡易解説
配達員が自分への荷物を届ける過程で事故死したため「自分が余計なもの頼まなければ事故は起こらなかった」と責め続けている。
（なおFA要件は事故のみでも可）

解説
「続いてのニュースです。羅手清市羅手羅手町原子二丁目付近にて郵便配達車が軽自動車と衝突する事故がありました。なおこの事故により郵便配達車の運転手が死亡した模様です。」

俺はカメオ。そしてこれはうちの近くであった事故のニュースだ。このニュースの1日前、家の周りがうるさいと思ったらこのありさまだった。
ガソリンのにおいがあたり一面に立ち込め、人波の隙間越しに大破した2台の車が見えた。
当事者の人こそ見えなかったが見えなくてよかったと今では思ってる。
だってあんな無残な現場だ、それで亡くなったんだから…。
いや、考えたくもないな、やめよう。

「なお死亡した配達員は現場付近の住宅に最後の荷物を届けようとしたところであると見られており…」

最期の荷物、か…。そりゃまたかわいそうな話だな…

そう思ったまま、余計なこと考えなきゃよかったんだな、今思えば。

一旦はこのことを忘れて数日過ごしたんだ。でもふと俺は違和感を覚えたんだ。
何きっかけは、ほんの些細なことだ。
通販で頼んだ本がいくら待っても来ないんだよ。
不思議に思ってサイトを調べたり取引した相手にも連絡を取ったんだが「とっくの昔に送ってる」の一点張り。
そりゃ詐欺も疑ったさ、なんならそうであった方がまだましだった。

俺は少し前のあの事故を思い出した。
配達は最後の一個で俺の家の近く…
そう、その最後の一個は俺が頼んでた本だった。
つまり、あの配達員は間接的に俺が殺したってことになる点！
無論こんなことで俺は罪には問われないだろう。しかしな、おれが注文を遅らせてるかやめてるかすればあんなことにならなかったのも事実なんだ。
許してくれ…！許してくれえええ！！！