「地獄でなぜ悪い」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
地獄に落ちた男は「何かの間違いではないか?」と思ったが間違っていたわけではなかったので少し安堵した。
一体どういうことだろうか?
一体どういうことだろうか?

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「次のものを連れて参れ。」
ここは地獄。閻魔が周りの鬼達に命じると痩せこけた男を引っ張ってきた。
「汝、水之平村の海助は人を殺め、その家財を偸盗した罪により黒縄地獄行きに処す。汝の罪状に誤りはないか?」
「何かの間違いではないでしょうか?」
「む、殺しや盗みをしてないと言うのか?お前の嘘はこの浄玻璃の鏡で見抜ける。もし嘘ならばその舌を引っこ抜くぞ?」
「間違っているのはそっちではないです。」
「私は盗みも殺しもやりましたが、私の名は二十野村の亀次でございます。」
「なんだと?……む、嘘は付いていないようだな。」
閻魔は浄玻璃の鏡を覗き込み黙り込んでしまった。
男が落ち着かない様子でいると、しばらくして閻魔は閉じた口を再び開いた。
「いや、間違ってはいない。」
「そんなバカな...。」
「正しく言えばお前は水之平村の海助であり、なおかつ二十野村の亀次でもあるのだ。」
「………どういうことですか?」
「お前は水之平村で海助として生まれた。しかしお前がまだ幼子の時に本当の両親はお前が親だと思っている男に殺され、お前はさらわれた。」
「そして二十野村にて亀次の名前が与えられたのだ。」
「じゃあ私が殺した奴は...。」
「ああ、奴はお前の親なんかではなくただの罪人だ。」
「………良かった…あんな奴と……血が繋がってるわけじゃ無い……………。」
男は嗚咽を漏らしながら崩れてしまった。
閻魔は男が親だと思っていた男から虐げられ、酷たらしい仕打ちを受ける様も鏡の中で見たので押し黙った。殺して全てを奪ってしまおうと考えるのも無理はない。
男がようやく居直ると閻魔はこう言った。
「同情はしてやる。が、ここは地獄での法に則り死者を裁くための場所。罰は軽くはせぬぞ。」
「…はい。」
「しかし、殺さずに逃げるべきだったとも言わぬ。お前の行いは正しいことではないが…悪だとも……言い切れぬ。」
「………。」
「まあ運が良かったと思え。本当に親殺しであるならば最も重い罪で無間地獄行きだったのだ。」
「お前は親だと思い込んでいた故に無間地獄行きになる可能性も有ったが、奴は育ての親としての責務を果たさなかった。だからお前は黒縄地獄で済む。」
「………。」
「よし、そいつを黒縄地獄に連れてけ」
鬼A「やっぱ閻魔様の裁きはすげえよな。」
鬼B「……。」
鬼A「あれでこそ地獄を統べる者って感じがするぜ。」
鬼B「………。」
鬼A「…?なんで黙ってるんだ?」
鬼B「いや皮肉なもんだなぁと思って。」
鬼A「なにが?」
鬼B「だって血の繋がりを否定したくなるほど憎んで殺した男とおんなじ地獄に落ちんだぜ?」
簡易回答:男は自分を虐待してた親を殺し地獄へ落ちたが実は本当の親ではないことが自分の名前を呼ばれたときに判明し、非道な人間と血が繋がっていなかったことに少し安堵した。
ここは地獄。閻魔が周りの鬼達に命じると痩せこけた男を引っ張ってきた。
「汝、水之平村の海助は人を殺め、その家財を偸盗した罪により黒縄地獄行きに処す。汝の罪状に誤りはないか?」
「何かの間違いではないでしょうか?」
「む、殺しや盗みをしてないと言うのか?お前の嘘はこの浄玻璃の鏡で見抜ける。もし嘘ならばその舌を引っこ抜くぞ?」
「間違っているのはそっちではないです。」
「私は盗みも殺しもやりましたが、私の名は二十野村の亀次でございます。」
「なんだと?……む、嘘は付いていないようだな。」
閻魔は浄玻璃の鏡を覗き込み黙り込んでしまった。
男が落ち着かない様子でいると、しばらくして閻魔は閉じた口を再び開いた。
「いや、間違ってはいない。」
「そんなバカな...。」
「正しく言えばお前は水之平村の海助であり、なおかつ二十野村の亀次でもあるのだ。」
「………どういうことですか?」
「お前は水之平村で海助として生まれた。しかしお前がまだ幼子の時に本当の両親はお前が親だと思っている男に殺され、お前はさらわれた。」
「そして二十野村にて亀次の名前が与えられたのだ。」
「じゃあ私が殺した奴は...。」
「ああ、奴はお前の親なんかではなくただの罪人だ。」
「………良かった…あんな奴と……血が繋がってるわけじゃ無い……………。」
男は嗚咽を漏らしながら崩れてしまった。
閻魔は男が親だと思っていた男から虐げられ、酷たらしい仕打ちを受ける様も鏡の中で見たので押し黙った。殺して全てを奪ってしまおうと考えるのも無理はない。
男がようやく居直ると閻魔はこう言った。
「同情はしてやる。が、ここは地獄での法に則り死者を裁くための場所。罰は軽くはせぬぞ。」
「…はい。」
「しかし、殺さずに逃げるべきだったとも言わぬ。お前の行いは正しいことではないが…悪だとも……言い切れぬ。」
「………。」
「まあ運が良かったと思え。本当に親殺しであるならば最も重い罪で無間地獄行きだったのだ。」
「お前は親だと思い込んでいた故に無間地獄行きになる可能性も有ったが、奴は育ての親としての責務を果たさなかった。だからお前は黒縄地獄で済む。」
「………。」
「よし、そいつを黒縄地獄に連れてけ」
鬼A「やっぱ閻魔様の裁きはすげえよな。」
鬼B「……。」
鬼A「あれでこそ地獄を統べる者って感じがするぜ。」
鬼B「………。」
鬼A「…?なんで黙ってるんだ?」
鬼B「いや皮肉なもんだなぁと思って。」
鬼A「なにが?」
鬼B「だって血の繋がりを否定したくなるほど憎んで殺した男とおんなじ地獄に落ちんだぜ?」
簡易回答:男は自分を虐待してた親を殺し地獄へ落ちたが実は本当の親ではないことが自分の名前を呼ばれたときに判明し、非道な人間と血が繋がっていなかったことに少し安堵した。
全体評価で良質部門
トリック部門
納得部門

















