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売れない小説家のカメオは生まれて初めて書き上げたハードボイルド小説を妻に読んでもらった。
恋人が自殺をする原因となった極悪人に、主人公が容赦なく復讐をするというストーリーである。
小説の中身は凡作レベルの出来だったが、それを読んだ妻は心の底から喜んだ。
一体なぜ?
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妻は夫であるカメオを自殺に見せかけて殺害しようと企んでいた。
そこで悩んだのは遺書の存在。自殺に見せかけるためには直筆の遺書があるに越したことはない。
どうにかして遺書……そうでなくとも遺書だと思われる文章をカメオに書かせられないものか……。
そんな時に、カメオから生まれて初めて書き上げたハードボイルド小説を読んでほしいと頼まれた。
カメオは今でもパソコンで書かずに原稿用紙に手書き派で、束になった原稿用紙を渡された。
カメオ「ハードボイルド小説は生まれて初めて書いたから不安でね。実のところ、まだ誰にも読ませていないんだ。キミが最初に読んでくれるかい?」
その小説を適当に流し読みをしていた妻は、ふとある箇所で目を止めた。
その小説は、恋人の男性が自殺をする原因となった極悪人を、復讐に燃える主人公である女性が追うストーリーである。
そして、その小説の中には恋人である男性が主人公の女性に対して自殺することを許してほしいと書いた遺書にあたる箇所があるのだ。
妻(書かれている部分はちょうど原稿用紙のページ的にも区切りがいい……筆跡も当然ながら完全に夫のカメオ……私以外にはまだこの小説を誰にも読ませていない……これを遺書だと思わせれば……)
妻は心の底から喜んだ。
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