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ウサギとカメ」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
思えば僕らはまるでカメみたいにスタートした。

気づけばウサギみたいにピョンピョン跳び跳ねてたっけ。

でもゴール地点では、カメだったんだ。



物語を明らかにしてください
[藤井]

【ウミガメ】18年06月27日 17:39

物語スープをおひとつ

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父親の仕事の都合で日本に住むことになった高校生のマイク。ろくに日本語も喋れず、言葉の壁や文化の違いから全く馴染んでいけない日常に心が折れてしまっていた。
すべてが嫌になったマイクは、公園のベンチに座って一人涙をこらえきれずにいた。
そんなとき、1つの影がマイクに重なる。

「あらあら、珍しく先客がいるねぇ」

その声にびくりと肩を震わせ顔を上げると、背中を丸めたおばあさんが優しい顔でこちらを見ていた。
涙に濡れたマイクの頬を見たおばあさんは、ためらうこともなくマイクの隣に腰を下ろす。

「綺麗な青い目をしてるねぇ。…あぁ、これ食べるかい?お腹が空いてちゃあ元気が出ないものね」

おばあさんの言葉を何ひとつ理解できなかったが、向けられる眼差しと空気の柔らかさがマイクには心地よかった。差し出された蒸しパンを恐る恐る受け取り、ぱくりと噛みつくと、ふんわり優しい甘さが口の中に広がる。自然と頬がほころんでいった。


その日の夜、マイクは父に言った。
「父さん、僕に日本語を教えてくれないか?…もっともっと言葉がわかるようになりたいんだ」
 



それからマイクは、あの公園のベンチで時々おばあさんに会った。どうやらお友達の家に出掛けていった帰りに立ち寄るらしく、お気に入りの休憩スポットらしい。
しかしそれを知ったのも随分後になってからだ。なんせ言葉が通じないため、相手の情報を引き出すのは困難を極めた。
マイクはたどたどしい日本語で、1日に少しずつ、自分の気持ちをおばあさんへと渡していった。

「ア、アリガト、ゴザイマス」
「コ、コンニチハ」
「ボクハ、マイクト、イイマス」

そんなマイクに、おばあさんも得意気に言うのだった。
「まいねいむいず、ちよ」
「せんきゅー、べりーまっち」




マイクはどんどん日本語を覚え、知識を吸収していった。気付けば彼の生活は驚くほどに変化していた。たくさんの友人に囲まれ、笑顔に溢れ、毎日いろんなことが目新しい。
変化したのはそれだけに留まらなかった。言葉を覚えた分だけおばあさんとの会話のキャッチボールが増え、どんどんテンポ良く話せるようになっていった。また分からない言葉はノートにメモして帰ってから調べ、次会った時に話す。おばあさんと過ごす時間は確実に増えていったのに、マイクにはあっという間に感じられた。




そうして数年が経ち、マイクはすっかり流暢に日本語を話せるようになっていた。
おばあさんは年を重ねるごとに外出する頻度が減り、公園で会う機会も減っていった。しかしマイクは頻繁におばあさんの家に遊びに出掛けては、おばあさん特製のほかほか蒸しパンを頬張りながら会話を楽しんだ。
しかしマイクには少し気がかりなことがあった。

「ん?今なんて言ったかの?」
「マイクや、もう少し、ゆっくり喋ってくれんかの」

おばあさんの耳は確実に遠くなっていき、動作もどんどん鈍くなっているようだ。おばあさんの老いを目の当たりにしながら、マイクはおばあさんとの時間を大切にした。
会話のテンポは、まるで出会ったばかりの頃のように、とてもゆっくりになっていった。

「きょうは、てんきが、いいですね」
「…あぁ、……暖かくて、気持ちがいいねぇ」
「あしたも、あいにきて、いいですか?」
「…もちろん、…いつでも、おいで」





その翌年の冬、マイクは病院の一室にいた。
マイクの影が、ベッドに横たわるおばあさんの優しい表情に重なる。
おばあさんは、決して流暢とは言えない掠れた声で、マイクに最期の言葉を伝えた。

「Thank you, very much.」




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★FA条件★
①登場人物が「僕」と「おばあさん」で構成されていること
②問題文が二人の会話のテンポの変化を表していること
③初めは僕が外国人で日本語を話せなかったことにより、たどたどしくゆっくりな会話しかできなかったこと
④言葉を覚えるにつれてテンポ良く会話が出来るようになったこと
⑤おばあさんの老いにより、会話がゆっくりになったこと
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