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「南くん、私のイマジナリーフレンドであるアナタに、お願いがあるの」
「チヨミさん、 僕は実体があるし、現実世界を生きていますよ。どっちかというと、アナタの方がイマジナリーフレンドっぽいですよ」
「私はね、」
「何ですか」
「南くんのクラスで3本の指に入る高身長、野球部でピッチャーをやってて皆から『大魔神』と呼ばれている あの人を、好きになってしまったの。
どうにかしてこの気持ちだけでも伝えたい。
そこで、私の想いをつづった手紙を、南くんとも程近い大魔神様の下駄箱に入れてもらいたいの」
「そんな事言われても、僕は誰の下駄箱がどこかなんて知らないし、誰が何の部活やってて、どんな呼ばれ方をしているかも知りませんよ」


「この下駄箱ですか?」
「そこは手芸部の寺内くん。私が言ってるのは、その右下よ。
そこが野球部のピッチャー・大魔神こと佐々木くんの下駄箱だから、この手紙とこのプレゼントを 私の代わりに入れてきてほしいの。お願い」

ここで南くんは思わず言った。
「それは反則じゃないですか?」
どういうことか。
24年06月01日 01:39 [油獣]
【ウミガメ】
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