「ヤヨイ〜!また玄関の掃除、忘れてる!だから朝のうちにやっとけっていっつもいつも言ってるだろう!!」
年度末の厄介な仕事をいなしてきた夕方、妻への文句を並べながら靴を脱いだ俺は、彼女の返事がないことに疑問を抱く。健診かどこかに出かけているのか…とリビングに来たところで、衝撃的な場面に遭遇した。
帽子を真深く被って棚を漁る男。強盗だった。
俺を見つけるや否や、持っていた小さなナイフで脅しながら、金目のものの場所を尋ねる男。恐怖に駆られ言いなりになるが、目当ての金品をすぐに探し当てると、男は置いてあった花瓶で俺を殴りつけた。
壁に激突しながら、俺は倒れ込む。視界の端で逃げ出す男を捉えるが、彼を止める術はなかった。
もう一つ視界に映ったものがあった。俺が壁にぶつかった衝撃で、リビングに飾ってあったカレンダーの画鋲が外れていたのだ。側には、当の画鋲とカレンダーが転がっている。
それに気づくと、朦朧とした意識の中、俺は必死に左手のひらを握りしめた。
——————
さて、「俺」が手のひらを握りしめたのはなぜか?
年度末の厄介な仕事をいなしてきた夕方、妻への文句を並べながら靴を脱いだ俺は、彼女の返事がないことに疑問を抱く。健診かどこかに出かけているのか…とリビングに来たところで、衝撃的な場面に遭遇した。
帽子を真深く被って棚を漁る男。強盗だった。
俺を見つけるや否や、持っていた小さなナイフで脅しながら、金目のものの場所を尋ねる男。恐怖に駆られ言いなりになるが、目当ての金品をすぐに探し当てると、男は置いてあった花瓶で俺を殴りつけた。
壁に激突しながら、俺は倒れ込む。視界の端で逃げ出す男を捉えるが、彼を止める術はなかった。
もう一つ視界に映ったものがあった。俺が壁にぶつかった衝撃で、リビングに飾ってあったカレンダーの画鋲が外れていたのだ。側には、当の画鋲とカレンダーが転がっている。
それに気づくと、朦朧とした意識の中、俺は必死に左手のひらを握りしめた。
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さて、「俺」が手のひらを握りしめたのはなぜか?
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アカミドリ>>コメントなし