無人島で遭難中の男。
彼は洞窟の壁に線を引き日数を数えていたのだが、
なかなか救助が来ないのはそのせいだと気がついた。
どういうことだろう?
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無人島に漂着した男は、ひとまず海辺近くの洞窟に身を寄せ、そこでしばらく過ごした。
何日か経ち、態勢を整えた男は、より安全で生活しやすい山奥に居住地を移したのだが、その際に作った道具や食糧など、およそ人の痕跡を感じさせる物は全て、生活のために山奥に移動したはずであった。
さらに時が流れたある日、何気なく海を眺めていた男は、救助隊と思われる人々が島に上陸する様子を目にする。
それほど広くない島である。じきに救助が来るだろうと考えていた男であったが、待てど暮らせど彼の住居に人の姿は現れない。
何をそんなに手間取っているんだ?
不思議に感じた男がふと思い出したのは、洞窟の壁に残してきた線の数々であった。
海岸にほど近く、身を落ち着けるのに最適な洞窟である。救助隊も真っ先に調べ始めるだろう。
とはいえ、ここにはいないと判断すればすぐさま別の場所の捜索に入るはずである。
しかし、明らかに人の手によって付けられた線が見つかったとしたら?
遭難者はこの近くにいるはずだと考え、隅々までくまなく探そうとするだろう。そして決して小さくはないあの洞窟をそれだけ念入りに調べているとすれば、まだ山奥にまでたどり着いていないのも納得である。
ふう、と思慮深げにため息をついた男は、とりあえず狼煙でも上げるかと丸太から立ち上がった。
『簡易解説』
生活の場を洞窟から別の場所に移した男。
ある日救助隊が島に上陸するのを目撃した男だったが、彼らがなかなか男のもとまでやって来ないのは、以前洞窟の壁に線を引き日数を数えていた際の痕跡を見つけた救助隊が、洞窟の捜索に時間をかけているからだと気づいた。
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