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簡易解説
好きな人と結ばれなかったままに、その人を亡くしてしまったカメオ。
その人のことを忘れることができなかったため、隣にいるであろう好きな人と手を繋ぎながら、一人でゆっくりと噴水の周りを二周した。
長ーい解説
カメオは中学生になり、同じクラスになったカメコに一目惚れをした。
まあるい瞳、ぷっくらとした唇、そして中学生にしてはすこし大人びたその雰囲気にカメオは初めての恋をした。
それからの一年は楽しかった。
カメコに好意を伝えることこそ出来なかったが、何度か二人で遊び、カメコも自分のことが好きなのだなぁと薄々自覚していた。
カメコとなら一生幸せに暮らすことが出来るのだろうな、とまだ付き合ってもいないのに考えていた。
それほど二人の日々は充実していた。
そして中学二年生になった時。
カメコは交通事故によりその命をあっけなく落としてしまった。
カメオは絶望した。
カメコと一生一緒にいられると思っていたカメオは、どうしてもカメコの死を受け入れることが出来なかった。
生きる意味を失ったカメオは、ひたすら布団にこもって泣いていた。
泣き続けた。
しかしカメコが戻ってくるはずも無く、それでも涙が止まらなかった。
月日の流れは恨ましいほどに早く、それから数年が経った。
カメコの死を受け入れることができたカメオはしかし、心の奥にぽっかりと空いた穴だけは、どうしても埋められなかった。
他にも自分のことを好きになってくれる人もいたのだが、どうしてもカメコのことが忘れられず、他の人のことを好きになるだなんて無理だった。
そんなとき、ふとカメオは噂を耳にした。
「噴水の周りを好きな人と手を繋いだまま2周すると、その人と結ばれる」
…俺もカメコと手を繋いで二周したら、カメコと結ばれるのだろうか。
…いや、結ばれるに違いない。
電車を乗り継ぎ二時間、カメオは八宮公園に向かうと、隣にいるはずのカメコと確かに手を繋ぎながら、ゆっくりと噴水の周りを二周した。
カメコ、これからもよろしくな。。
カメオの顔には微笑みが浮かんでいた。
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