【正解を創りだすウミガメ】投票会場【第24回】

※こちらは投票会場です。本会場はこちら↓
https://late-late.jp/mondai/show/11235

シェフの皆様、作品投稿お疲れさまでした!今回は難しかった・間に合わなかったとのお声もたくさん耳に届いております。出題者としては反省したい……。
さてさて、何はともあれ今回も、12人のシェフにより15作品もの素敵な解説を創りだしていただきました。今回はアンケートでの投票となっておりますが、投票項目はこれまで通り。エモンガ・匠賞も実施しますよ!

それでは投票のほう移って参りましょう。
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● 投票の手順 ●

《メイン投票》

投稿期間内に作品を投稿したシェフは3票、投稿していない観戦者は1票を、気に入った作品に投票してください。なお、仕様上の都合からメイン投票は自由欄から記述式で、サブ投票と最難関要素は選択式での投票となっております。
アンケート自由欄には各投票作品の、
 ①タイトル
 ②作者
 ③票数
 ④感想
を記入してください。(↓にテンプレートがありますのでご活用ください!)

また、『最も組み込むのが難しかった(難しそうな)要素』も1つお答えください。

※投票は、1作品に複数投票でも、バラバラに投票しても構いません。
※自分の作品には投票出来ません。その分の票を棄権したとみなします。
※こちらの質問欄は闇スープに設定しております。発表まで他の人の投票を見ることはできません。
※投票締め切りまで何度でも投票内容を編集できます。


《サブ投票》 ※任意

投票外だけどこの作品も投票候補だった、このフレーズや発想が気に入った……そんな方のためのサブ投票です。

・匠票:要素、問題文の回収が上手い! そう思ったら1票!! いわゆるトリック・納得感イイネです。
・エモンガ票:とにかく泣ける! 笑える! エモい! そう思ったら1票!! 物語イイネです。

※匠、エモンガ票は1作品につき1票ずつ、何作品でも投票できます。
※雰囲気など、詳しくは過去回をご参照ください。


皆様の投票により、以下の受賞者が決定します。

《メイン賞》
◆最難関要素賞:最も票を集めた要素
◆最優秀作品賞:最も票数を集めた作品
◆シェチュ王:最も票数を集めたシェフ
(※次回の正解を創りだすウミガメを出題していただきます!)
《サブ賞》
◇匠賞:《匠》を最も多く集めた作品
◇エモンガ賞:《エモンガ》を最も多く集めた作品


● バッジコイン ●
シェチュ王……400c
最優秀作品賞…100c
最難関要素賞…10c
シェフ参加賞…5c
投票参加賞……5c

7月3日(金)の結果発表後、順次ミニメでコードをお送りします。
参加人数次第では配布にお時間をいただくかもしれませんがご了承ください。
便宜上回答期限は7/3となっていますが、投票締切は7/2 23:59です!お間違えのないよう!


● スケジュール ●
☆投票フェーズ
 投票会場設置後~7/2(木)23:59まで ※予定
☆結果発表
 7/3(金)21:00 ※予定


● 投票テンプレート例 ●
・メイン投票
『◯◯◯』(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
『◯◯◯』(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
『◯◯◯』(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。

● 要素一覧 ●

①衝撃的でした。
②面積は重要です。
③金属片が刺さります。
④かたまります。
⑤何気ない日常が重要です。
⑥雨が降ります。
⑦どこまでも歩いては行けなさそうです。
⑧二つで一つでした。
⑨かえることが出来ません。
⑩何かが足りなくなりました。


● 作品一覧(敬称略)●
※文字が大きくなってしまう都合で、作品の題名は二重鍵括弧に統一させていただきます。ご了承ください。

①『内戦問題における叙述トリックをとく方法』(作・OUTIS)
②『とくいじゅん』(作・きの子)
③『目指せトレジャーハント』(作・シチテンバットー)
④『死神系探偵の事件簿』(作・リンギ)
⑤『機械仕掛けの実験レポート1・過去改変を用いた時間遡行の証明』(作・OUTIS)
⑥『もみじとスズメの交換日記』(作・ほずみ)
⑦『雨降って地固まる』(作・休み鶴)
⑧『未来を創り出すウミガメ2』(作・OUTIS)
⑨『片翼の一枝』(作・ハシバミ)
⑩『唯一の人』(作・輝夜)
⑪『インク陣取りゲーム』(作・ぎんがけい)
⑫『芸術とは、最も美しい嘘のことである。』(作・「マクガフィン」)
⑬『6月21日のLTW興行』(作・シチテンバットー)
⑭『生きるからね』(作・アルカディオ)

⑮『カメオ先生の次回作にご期待ください!』(作・くろだ) ※ロスタイム投稿:この作品はメイン投稿対象外です

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最後になりましたが、シェフのみなさまにおかれましては執筆・投稿お疲れさまでした!惜しくも期間内に間に合わなかった方も、まだまだロスタイム投稿受け付けております。というか、すをが読みたいですからどんどん投げてくださいね。
さて、この後は投票フェーズへと移りますが、従来通り感想は任意です。全話感想を送ってくださる猛者には感謝しきりですが、くれぐれもご無理はなさらぬよう。日に日に暑くなる今日この頃ですし、コロナ禍もまだまだ気を抜けない状況ですから、どうかお身体を大切にしてくださいませ。


それでは、『投票フェーズ』のはじまりです!!

回答期限:07月03日(金)まで
オプション
「期限を過ぎないと結果が見られない」
「結果に回答者の名前を表示させる」
「名無し不可」
「回答締め切り」です。
この項目ではエモンガ賞に投票していただきます。シェフ・観戦者ともに持ち票は無制限です。
この項目では匠賞に投票していただきます。シェフ・観戦者ともに持ち票は無制限です。
この項目では最難関要素に投票していただきます。シェフ・観戦者ともに持ち票は一票です。
この項目ではメイン投票をお願いします。持ち票は、作品を投稿したシェフに3票、観戦者に1票ずつとなっています。
また、各作品への感想などがある場合はこちらからお願いします。
シチテンバットー [1問正解]投票時点ではロスタイム投稿を読んでいない状態です。申し訳ありません。

【最優秀作品】
・No.10:輝夜さん「唯一の人」
ストーリーは勿論のことながら、謎としてもかなり良く出来ており、個人的に今回の中で一番良かった作品だと思っています。

・No.11:ぎんがけいさん「インク陣取りゲーム」
まさかスプラトゥーンで来るとは思ってなくて、ビックリしました。初見のインパクトに終わるのではなく、謎としても納得度が高かったです。

・No.12:「マクガフィン」さん「芸術とは、最も美しい嘘のことである。」
らてらてますか系作品で来たことに驚き、そしてストーリーに引き込まれました。流石と言った感じです。


【最難関要素】
・⑤「何気ない日常が重要です」
なんか上手く活かせなかったというか、「重要です」とあるのに謎に絡むでもなくどうも詰め込み気味になってしまったなあ、と。
次点は、どのように解釈するかで迷った④「かたまります」と「どこまでも~なさそうです」という表現に悪戦苦闘した⑦「どこまでも歩いてはいけなさそうです」。

その他諸々の感想は、どこかに載せようかなと思ってます。
OUTISもみじとスズメの交換日記
唯一の人
芸術とは、最も美しい嘘のことである。
輝夜メイン投票
⑨『片翼の一枝』(ハシバミさん)に2票
⑫『芸術とは、最も美しい嘘のことである。』(「マクガフィン」さん)に1票

上記の通り投票させていただきます。


今回は、「とける」という言葉の扱いが難しく感じました。今、自分の解説を読み直すと「とける」という言葉への繋ぎ方が無理やりで、ウミガメ的な納得感に欠けているように思いました。

その点において、メイン票を投じさせていただいた作品は、群を抜いて、「とける」という言葉が違和感を感じることなく、自然な用法で組み込まれているように思いました。


以下、投票させていただいた作品の感想です。
メイン投票の感想のみを書く非礼をお許しください。


⑨『片翼の一枝』(ハシバミさん)
まず、⑧の要素を解説文全体で回収するという発想の美しさに感動しました。どちらか片方でも解説として充分に素晴らしいと感じましたが、2つ組み合わさることでさらに深みが出ていて、2つの世界が絡み合って立ち上がるような感覚に、読み終わった後、言葉を失いました。
要素の回収も本当に自然で、表記がなければほとんど気が付かずに素通りしていたと思います。特に、前半、後半パート共に③の回収が本当に鮮やかだと感じました。
全てに無駄がなく、非常に洗練された、美しい解説だと思います。
本当に、素晴らしい解説をありがとうございました。


⑫『芸術とは、最も美しい嘘のことである。』(「マクガフィン」さん)
短編小説なみの読み応え、そして感動でした。「私」の心情描写が心に突き刺さり、気がつけば息を止めて読んでいました。
インクについても、「インクが零れた形」や「零れたインクそのもの」ではなくインクが零れた「紙」が重要になるという発想はなかったので、大変驚かされました。引き込まれる物語、そしてウミガメとしての発想、要素の回収、どれを取っても素晴らしい作品だと思います。


最難関要素の感想です。
⑩何かが足りなくなりました
使いやすいようで、うまく使えなかった要素です。
何か、という言葉から「語り手も何が足りなくなったのか理解していない」そして、「以前は足りていた」「今は足りていない」
と解釈し、それが合うシチュエーションを創りだすのに苦労しました。
ですが、「何か」を具体的なものに差し替えても良かったようですね。勉強になりました。

今回も、大変楽しませていただきました。
最後に、主催してくださったすをさんに、心より感謝申し上げます。
ハシバミ①『内戦問題における叙述トリックをとく方法』(作・OUTIS) に1票
 紙やインクといった零れた先に注目する作品がほとんどの中、量が少ないことに気付くというのがとても面白かったです。

⑤『機械仕掛けの実験レポート1・過去改変を用いた時間遡行の証明』(作・OUTIS) に1票
 タイトル通り「過去改変を用いた時間遡行の証明」がそのまま解説となっていて、お見事でした。

⑩『唯一の人』(作・輝夜) に1票
 インクとともに記憶が溢れ、謎が解けていくさまがに引き込まれました。
NSGN⑫『芸術とは、最も美しい嘘のことである。』(作・「マクガフィン」)に1票

向日葵が陥っていたスランプを解消したという意味と、中吉の問題を解いたという意味の2重の解釈を用意し、にもかかわらず物語展開がすっきりとまとまっていることに感銘いたしました。
ぎんがけい②『とくいじゅん』(作・きの子さん)に一票。
創り出すの文章は長いものという常識を覆す短編ストーリー。それでして、自然に要素を回収できるのはさすがです。

④『死神系探偵の事件簿』(作・リンギさん)に一票。
名探偵コ◯ンにあってもいいくらいの自然なお話でした。前のめりになって次の展開が気になるくらいに聞き入ってしまいましたね。要素をうまくトリックに絡める素晴らしい作品といえます。

⑥『もみじとスズメの交換日記』(作・ほずみさん)に一票
日記を通して二人の関係がどんどん近づいていく展開は見ててワクワクしました。どこかの映画にあっても不思議ではないくらい自然な流れでした。
キャノー [『★良質』]④『死神系探偵の事件簿』(作・リンギ)に1票を投じます。
シンプルにミステリーが好きです。インクと要素からよくここまで凝ったストーリーができあがったのかと、感動しております。
最難関要素ですが、『⑧二つで一つでした。』に投票。まず何かを複数用意しないといけない上、過去形なので一度離別させないといけないという…短文の割に意外と要素が圧縮されて大変そうです。
ほずみ [ますか?]⑧『未来を創り出すウミガメ2』(作・OUTISさん)
⑨『片翼の一枝』(作・ハシバミさん)
⑫『芸術とは、最も美しい嘘のことである。』(作・「マクガフィン」さん)

時間の都合上、感想は割愛いたします。すみません。
投票した作品もそれ以外の作品も力作ぞろいでとても迷いました。
すをさん、進行ありがとうございます&お疲れ様でした!
「マクガフィン」 [☆☆編集長]本投票
⑤『機械仕掛けの実験レポート1・過去改変を用いた時間遡行の証明』(作・OUTIS)に1票

⑨『片翼の一枝』(作・ハシバミ) に1票

⑩『唯一の人』(作・輝夜)に1票

最難関要素
③金属片が刺さります。

⑧『未来を創り出すウミガメ2』(作・OUTIS)
⑨『片翼の一枝』(作・ハシバミ)

エモンガ
⑤『機械仕掛けの実験レポート1・過去改変を用いた時間遡行の証明』(作・OUTIS)
⑩『唯一の人』(作・輝夜)

一応パッと見てわかるようにこちらにも書いておくのです↑


【感想】

⑤『機械仕掛けの実験レポート1・過去改変を用いた時間遡行の証明』(作・OUTIS)
今回の中ではこの作品が一番好みです。決して長くはない解説の中に込められた、主人公の過去と未来とを感じさせるストーリーに脱帽です。
所詮タイムマシンでは過去を大きく変えることはできないというエンドもシニカルで好き。
過去で溢れたインクが未来に影響を与え、それがさらに過去にフィードバックされるというロジックも素直に感嘆しました。発想の勝利!


⑧『未来を創り出すウミガメ2』(作・OUTIS)
1年越しの未来を創りだすだ!これを毎年やるとかすごすぎて変な人です(?)
参加こそできてませんでしたが、きちんと問題文と難しい要素くらいは追っていたので何とかついていけました。この作品の意味がわかってる人ってむしろ少数派でしょ!?
みなさーーん!こちらは1年分の問題文やら最難関要素やらをまとめて回収している作品ですよ〜!!

⑨『片翼の一枝』(作・ハシバミ)
無理やり最優秀賞予想しろって言われたらこの作品!作中作のある作品って憧れます。
バミィさんの世界観が籠もった地の文すごく好きなのですが、それより何より、さては問題文だけでなく要素も二重回収してますね!?匠すぎます。


⑩『唯一の人』(作・輝夜)
輝夜さん、最近の推しです。非現実要素込みのエモさももちろん好きなのですが、こういうじんわり暖かくなるような身近さを感じさせる作品、個人的に目指したいところなのです。一度すれ違ってからする仲直りはエモいです。
全然関係ないですが、お名前はなんとお読みするのが正しいのでしょう?てるよさん?きやさん?まさか、スパークリングナイトさん?



今回の要素は要素同士の相性が良い(すべて一つの世界観で包含できる)ように感じたため、全体としてめちゃめちゃ難しいっという感じではありませんでした。
そんな中で一番苦戦したのが金属片です。金属片という定義をきちんと考慮すると全くイメージが湧きませんでした。ガラス片がよかった。またはただの金属か。
それから、これは別にどっちだから評価下げるとかは全然ないんですが、⑩何かが足りなくなりました、の『何か』に好き勝手当てはめるよりは文字通り『何かが足りなくなる』としての回収の方が好みです。

何はともあれ、すをさん、主催お疲れ様です!
お忙しい中でしょうし、同時出題可能数の関係でアンケートでの投票という前代未聞の試みになってしまったわけですから、相当ご苦労なさっていることかと思います。ご無理なさらず。集計も頑張ってくださいませ^ ^

アンケートでコピペの改行がどのように反映されるかわからないので、見にくかったらごめんなさい。
それでは今月も、Let's創りだす〜
リンギ6・10・14

時間とれないのでこれで勘弁してくだされ・・・
くろだ・メイン投票
⑩『唯一の人』(作・輝夜)に1票

1作品に絞るのえぐいですわ。

以下感想です。全作品核のって大変ですね。
①OUTISさん
速さがおかしいyo・・・投稿時間をn度見直したのは私だけではないはずです。
この時点で匠が決定しました。
要素回収はそつなく、零したインクから相手国の疲弊に気づくというのは見事でしたが、とけるようになった、という点について、持久戦に持ち込むことが解決になるのかなぁとやや違和感を感じました。

②きの子さん
問題集とのことでしたが、なんだか定期試験か模試を思い出しました。うっ。
それぞれが適役に割り振られ、すらすらと読めます。社会は何の問題を解いていたんでしょう。

③シチテンさん
ハンターたちの序盤のなぞ解きにすらついて行けない悲しみがあります。
いつもながらファミチキなどの小ネタが笑えます。人物同士の掛け合いがテンポ良くて好きです。
インディーからのDr.石からのブックオフと、会話のみで頻繁な場面転換を描ききるのが匠かなと。

④リンギさん
解けないものといえば謎、探偵!これは誰かに書いてほしかった奴です~。
滲んだインクの空白、というのがいい変換だと思いました。
コミカルなやり取りながらしっかり謎解きしててよかったです。

⑤OUTISさん、
2作目ってどういうこと、速い。筆の速度について考えることをやめます。
打って変わってSFです。お米だけあるのあるあるですね。
滲んだから誤解が解けるが自然かつ、その後のやり取りが自分は驚きました。
懐中時計がかっこいいのでもう少し随所?前の部分でも出して絡めてほしかったです。
要素とは無関係のただの趣味です。

⑥ほずみさん
髪をとく、私もやりたかったんですよ!やられたーって感じでした。
丁寧に日を追う描写と二人の距離感が好きです。
発覚した後のすずめさんともみじさんのやり取りが可愛すぎてなぁ・・・尊い。
きつねの窓ググりました。一点言うなら、ほんとに些事ですが、この場合は髪はすくであって、とくではないかなぁと。もしかしたら結わえていたかもなんですが。
嫌っていたが故に縛っていた髪を、すずめと出会ったことでほどくという展開ならより上がるかなと思いました。

⑦休み鶴さん
シンプルイズベストですね。無駄なく、かつ非常にうまい要素回収でした。
要素の言い換えや編みこみが最も好みで、匠としました。

⑧OUTISさん
3作目である。何も言うまい。えもい。
そして問題本文を読点の打ち方でガラッと変えられてしまいました・・・これは感動でした。
簡易解説に驚きがある、というのがいい。

⑨ハシバミさん
私の中で和テイストに定評のあるハシバミさん()ファンタジーも書かれるとは。
とおもったらエモンガ的展開が待ち受けていましたね。エモンガエモンガ。
自らを鼓舞しながら描きあげる漫画家がリアルでした。
そして完全に性別を間違えて読んでましたね。

⑩輝夜さん
非常に美しい結実であったかと思います。リフレインのような前半部と後半部がいいですね。
問題文や要素の回収も無理なく好ましく、原稿に零さない漫画家もとい原作者よかったです。
ウミガメとしてもちょいいじればはまりそうですよね。

⑪ぎんがけいさん
マキタおまえメガヒット飛ばしたやないかおめでとうございます。
そうきたか。
短い文章の中で各要素が非常にテンポよく回収されており、読みやすさや落ちも好きです。
解けなかった問題が解けた、という問題文の回収がややいまいちかなと思いました。
この文脈だとやはり解決した、であり、解けた、ではないのかなぁわかりません。

⑫マクガフィンさん
ウミガメのスープが書かれているだけで無駄にテンションが上がりますね。
画家さんの苦悩が生々しく、苦しみすら感じましたが途中に挟まる中吉さんのミニメに私も励まされ読了できました。描けなかったことが、重要だとは。
途中まで若人がらてらてしてるかと思いましたが、気づいたときはニヤニヤが止まりませんね。エモです。

⑬シチテンさん
プロレス愛好家やね。覚えました。
どこかでこの試合を見てきて、レポ書いてるのかなってぐらい設定細かいですよね。毎回。エストレヤ出てくるのがまたエモ。激熱ですね。もしかして今生中継を見ているのかもしれない、そんな気分です。朝原選手おめでとうございます!
読み終わって冷静になるとこの問題文と要素でプロレスねじ込むのはすごいですね。

⑭アルカディオさん
まず終了の付け忘れ、私が言う事ではまったくもってまったくもってありませんが、引きずらないでくださいね。
幼女尊い。これにつきます。この手のお兄さんお姉さんは子供たちになんだかんだ優しいという幻想を私は抱いているので、非常にうれしかったです。キヨシがんばれ。

⑮あまりにも雑ですね。言い訳をするなら、本命が書きあがらなかったとだけうああああ。

⑯フルンヴェーさん
情景の描写と物語の厚みに私の中で定評があります。
雨のとりどりの描写圧巻でした。雨が降った、では済みません。湿度を感じるような気さえしました。理解力が無くて私の中で収束していない部分がありますが、何回か読みたいなと思えます。
さなめ。 [ラテアート]※本投票先の銘は最下部にあります。

◇投票◇
今回は一票だけの投票であることを考えて、普段とは異なる方法で本投票を選定しました。
即ち、匠、エモンガから先に投票先を決め、そのどちらもに該当した作品の中から本投票を選出するという形式です。
なので、先にサブ投票の経緯から記載します。


☆匠☆
>「問題文や要素に対しての回収がただ腑に落ちるだけではなく、鮮やかさや収まりの良さを特に感じさせるもの」を基準と致しました。感想は、主にこの視点からのものです。

②「とくいじゅん」(きの子さん)
作品の元となる設定に要素がしっかり、違和感なく対応しています。例えば、かなり難しめな要素であろう「何気ない日常が重要」を、問題集の小論文の意見の中に取り込むところ。要素の整合性とも、問題集という作品の元ともとても合致していて素敵な回収です。
また、問題文の回収においても、ボールペンから滲んだインクが「とけなかったものがとける」への橋渡しを確実に担っています。実は多少の強引さを内包しながら、作品自体の勢いがそれを感じさせない点も、この作品の魅力ですねー!

⑨「片翼の一枝」(ハシバミさん)
二重回収がとっても素敵!ただそれだけでは、簡単には投票されません…よ…。そんな私の(一人で勝手にしてる)死にかけの挑発なんてものともしない、「二つの回収の相互の絡み合い」が精巧です。この作品では、二つのうち一つ一つをよくよく見ると、「同じインクとしての血」「インクにより溶かされた雪(季節)」という、少し思い切った解釈が現れています。しかし、イラストの中の世界に留まる魔法と雪がとけた要因が、全て作者が零してしまったインクによって纏められていく最後の締めには鮮やかさ、洗練さが溢れています。(第20回で、死ぬ思いをして二重を重要にさせた私の目にも…。)この部分では作者の威勢(虚勢?)と相まって、読み手に気持ちよさすら感じさせます!
また、要素回収も不自然なくらい自然です(?)。一つの作品でお互いに複数回使っているとはとても思えないくらい。ただ、選ばれた通りの言葉が作品に少ないのは、少し詰まる感じもあります。

⑩「唯一の人」(輝夜さん)
まず、問題文の回収が凄く丁寧で緻密な面が素晴らしいです!「インクが零れたことで」の原因要素から何を橋渡しにするのか。素直に考えるならば「零れたインクが汚したもの」「零れたインクがもたらしたもの」に焦点が向けられるように感じます。インクを何に零そうか、私であればそこから発想していた気がします。
そこで、この回収に大きな魅力を抱きました。インクが零れた結果ではなく、インクが零れたこと「自体」に目を向けられ、この作品ではそれが基点となっています。正に水平思考、物事の見方が変わる瞬間の大きな衝撃。その圧巻から、それを元にした推理の一部始終も至って緻密、繊細な運びとなっており、素敵が過ぎます。ステーキもびっくりです。
また、要素一つ一つに込められる物語上の意義も非常に深く結び付いています。例えば面積。ふとすると何の関係もないところでしれっと出してしまわざるを得ないような無感情な要素ですが、これがゆいさんの大きな個性に繋がっていく様を刮目した衝撃は並大抵なものではありません。びっくりドンキーもびっくりです。


★エモンガ★
>「解説を際立たせる物語がただ面白く素敵!なだけではなく、構成や設定、文章に必然性や緻密さを特に感じさせるもの」を基準と致しました。(…と言いつつ、物語が素敵!な作品は大概その他も凄いです。)感想は主にこの視点からのものです。

②「とくいじゅん」(きの子さん)
問題集、その発想が独特でとても面白かったです。(恐らく)タイトルの通り得意順で段々と絶望的な数学へと行進し、あらあらら…っとなっていく主人公にはとっても人間味があります。少ない字数ながら、問題集に苦心している様もありありと想像でき、一緒に問題集を追いかけている気持ちになれました。あっ、三角形AEDだー!電流が流れるー!
問題文の回収が主人公の急展開に繋がっている部分は、いい意味でこうした読み手(=私)の思いを裏切り、意外な道が開かれています。つまりは凄く大好きです。

⑥「もみじとスズメの交換日記」(ほずみさん)
「とけなかったものがとけるようになった」の答えとしての「髪を梳く」が物語を動かす大切な構成要素になっており、大きな流れとして締めが上手く機能しています。淡白な問題文が、この解釈を通すことでとけることの解放感を帯びて見えるような、燻る鬱憤の放出が感じられるような、暖かみのある文章へと変化しています。ただ、逆に「インクが零れた」は、物語の要素としては多少の強引さを孕んでいたように感じてしまいました。
物語においては、楓さんの心情の揺れ動きの、等身大に沿った丁寧な描写が印象的です。日記にがんばって!と思わず書く場面は、ゴールまで見据える作者にとっては性急に展開を進めていきたくなりそうですが、あらすじの役割をも担う最初の部分の自身と、日記の著者(?)を比較していたり、その後の後悔を描き咄嗟の気紛れであったことを強調することで、「共感」という大きな強さを味方につけています。
最後の道すがらも魅力的です。このあとの二人の関係性を想像させるような雰囲気と共に、物語からはゆっくり去っていくところが、雨と共に鮮明な余韻を演出しています。つまりはきれい~!な終わり方で大好きです!

⑩「唯一の人」(輝夜さん)
始めに最初部分の描写から。ゆいさんの謎の不調を客観視(さきの視点から)するところは、限りなく無駄の少ない、淡々とした文章であるので、こちらに一抹の不安を抱かせます。同時に、物語を通して解き明かされる明確な謎が、得体の知れない不気味な、漠然としたものとして鮮烈に提示されていて、既に素敵です。既にもういきなりステーキです。本当に、言いたいだけではなく(?)。
以上の漠然さを踏まえた上で、この作品は問題文の回収に移ります。匠の感想においても書きましたが、この回収が水平思考の醍醐味といえるような視点の転換を見せてくれるので、さきさんの中で謎が解けていく様と相まってさながら魅力の塊です。
また、その後の運びにも全く隙がありません。むしろ好きしかありません(?)。ここまでの文章がそうだったように、さきさんの心情の揺れ動き、考え、想像、追随する気持ちがとても丁寧で繊細な言葉によって編み込まれており、引き込まれるのは当然かのように。「薄っぺらい慰めの言葉など口にできるわけがない」という一節は、こちらにも重くのし掛かって来るような感覚があり。さきさんの想いの限りの言葉や、ゆいさんの寂しげな笑いも、こうした描写や込められた感情の熱さに依ってある意味で美しく映えているように感じます。
物語の最後部分も、さきさんとゆいさんの選択を、直前の描写とは少し離れた形で描くことで、凍りついた世界とは対照的な暖かさを演出します。端的に言ってしまえばハッピーエンドですが、ここに至るまでの随所に溢れる「2人らしさ」がなければ、最後の「二つで一つ」という表現は全くの的外れになっていたことと思います。唯一の人、というタイトルも、こうした前半の冷たさと最後の暖かさを同時に内包して表現されているように感じます。なんて素敵な。そんな魅力に溢れています。

⑫「芸術とは、最も美しい嘘のことである。」(「マクガフィン」さん)
解く、というテーマからウミガメを連想して、これまたどこか見覚えのあるサイトのお話を軸に織り成される物語、その発想がとても面白く、正にエンターテイナーの為せる技と見受けます!
サイトと画家としての向日葵さんという二つの要素を基本とすることで、中吉さんの正体に対する意外性や、向日葵さんの長く苦しい葛藤など、物語の展開を追って読んでいくこちらを楽しませ、また主人公と共に気持ちを上下させられる構成が何とも精巧で、その上マクガフィンさんの感性に富んだ表現や描写の数々が端々から窺えることで、その構成は更に光っています。最後の終わり方までもが、これまでの伏線の限りを尽くした最大級の余韻を含む暖かい〆であり、最後にはこれまでの印象的な場面が浮かび上がって来るような素晴らしさが感じられました。問題文の回収自体には取り分け鮮やかさや収まりの良さが窺えませんが、それを差し引いて有り余る素敵な物語の運びでした。素晴らしい構成です!


▽最難関要素賞▽
⑦どこまでも歩いては行けなさそう
に投票しました。

この要素の難しさは、この要素自体が物語の奥底に秘めるような表現であることに尽きます。例えば②面積は重要、や⑥雨が降る、のような事実の語られた要素であれば、その要素に対して作者さま個人個人が物語上で付与する意味が変わることで、全く違った雰囲気を醸してくれます。(飽くまでも、上手く回収できれば…。)
ただ、⑦の要素においては、どう捉えようともマクガフィンさんの編み出した言葉自体の期待に勝つことが難しそうです。物語の核となるような心情の繊細な表現がそのまま要素になっているので、どこかで必ず「心情なのに要素で言わせてしまう」という場面が発生してしまいます。もちろん、言わせてしまう感を取り払うような自然な物語の運びとすれば、それが巧い回収になり得ますが、私にはそれが取り分け難しいものに感じます。


【簡易解説】
⑩「唯一の人」(輝夜さん)に一票でお願い致します!
②⑩で迷いましたが、やはり私は輝夜さん作品の問題文の回収、物語が大好きです。
猫又
休み鶴⑥『もみじとスズメの交換日記』(ほずみさん)
「とける」の解釈として「梳くことができる」という扱いの難しい動詞を採用しながら、ハートフルなストーリーに落とし込まれたのがお見事でした。
あと、こういう女の子同士が仲良くなるお話はストライクゾーンど真ん中でした。大変ごちそうさまでした。

⑩『唯一の人』(輝夜さん)
簡易解説では「謎がとけた」となっていますが、本文を見ると「凍り付いていた雰囲気がとける」となっており、ここのダブルミーニングが好きです。
あと、こういう女の子同士が仲直りするお話はストライクゾーンど真ん中でした。大変ごちそうさまでした。

⑪『インク陣取りゲーム』(ぎんがけいさん)
抜群の納得感。やっぱり現実をなぞるスタイルの作品は強いですね。
ファミ通の開発者インタビューさながらの製作秘話を見ているようで、読んでいてとても楽しかったです。

ほかの作品への感想は改めて別の機会に。