みんなのブックマーク

偽りの愛の言葉「3ブックマーク」
(全然幸せじゃないじゃない…篤志の嘘つき)
破産者リストに載る自分の名前を見た純子は、篤志がプロポーズのときに言った言葉は嘘だったと知った。
そんな状況で純子が微笑んだのはなぜ?
22年10月28日 16:46
【ウミガメのスープ】 [うつま]

SP:ベルンさんと別界隈の人達




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信用情報を取り扱う職業柄、破産者リストを目にする機会も多い純子は、ある日自分と同姓同名の人の名前をリストから見つけた。
(全然幸せじゃないじゃない…)

思い返すのは篤志からプロポーズされた日のこと。
「三浦純子になってください」
少し返事を躊躇う純子に、篤志は取り繕うように続けた。
「三浦純子ってさ、ほら、その、なんか画数が良くて、運勢がめっちゃ良くて、絶対ハッピーになれる名前なんだよ」
その必死な様子が可愛くて、純子はプロポーズを受けたのだった。

(篤志の嘘つき。どうせあの時の言葉も適当に言ったんでしょうね)
同姓同名の名前を見つけるなんてそうそうない話。笑い話のネタを1つ手に入れたと思った純子は、家に帰ってから夫に話そうと考えながら、楽しそうに仕事を続けるのであった。
ママとお揃いのカメコちゃん「3ブックマーク」
ママが大好きなカメコはいつもママと同じものを持ちたがる。

ある日カメコはママと同じデザインのハンカチを買ったのだが、パパに「そのハンカチ、ママとお揃いだね!」と言われた時、カメコはハンカチを買ったことを後悔した。

一体なぜ?
22年10月30日 21:57
【ウミガメのスープ】 [ぎんがけい]

Special Tanks:ダニーさん




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簡易解説
カメコは母の日のプレゼントとしてハンカチを買った。しかしそのハンカチはママがすでに持っているものだとパパから聞いたので、別のプレゼントにすればよかったと後悔した。


本解説

カメコは母の日にママに渡すプレゼントを買いにデパートに来ました。
そこで色々見て回っていると、カメコの目にピンクの花柄のハンカチが目に留まりました。
(このハンカチすごくきれい!!これを渡したらきっとママも喜ぶだろうな)
そう思ったカメコは迷う間もなくそのハンカチを買いました。

そして母の日当日の朝、カメコは自分の部屋でハンカチをプレゼント用にラッピングしていると、パパが部屋に入ってきてこう言いました。

「おっ、カメコもそのハンカチ持っているのか!お母さんとおそろいだな!!お前もママに似てかわいいなぁ」

その言葉を聞いたカメコは泣き出してしまいました。

「これは母の日のプレゼントなの!ママがもう持っているんだったら私がプレゼントする意味ないじゃん」

それを見たパパは慌てて、

「えっそうだったの!?ごめんよカメコ。でもママはきっと喜んでくれると思うから、そのプレゼントは渡してあげようよ」

「うん、わかった」





その日の夜、カメコはママにハンカチを渡したのですが、そのとき泣きながらこう言いました。

「ママ、私ね、このハンカチを自分で選んで買ったの。でも、このハンカチをママはもう持っているんだよね。そうとは知らずに買ってしまってごめんなさい」

それを聞いたママは泣きじゃくるカメコの頭をやさしく撫でながら、

「ありがとう。気持ちだけでもうれしいわ。あっ、そうだ!私はカメコがくれたハンカチをこれから大切に使っていくことにするわ。その代わり、私が今まで使ってたハンカチをカメコにあげる。そしたら、私はカメコのプレゼントをちゃんと受け取るし、カメコと私はおそろいになるね」

そんな母の言葉を聞いて、カメコは声を振り絞りながらこう言った。




「ママありがとう」
花咲き「3ブックマーク」
夫と離婚するために、花に興味のあるフリをする女。
一体なぜ?
22年10月31日 00:20
【ウミガメのスープ】 [甘木]



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夫の浮気を疑った女は変装して休日の夫を尾行していた。
女の予想は的中、夫が浮気相手と一緒に居る現場を目撃。
離婚を決意した女は少し離れた場所からカメラで浮気の証拠写真を撮ろうとしたが、自分の周囲に人が居る状況で隠し撮りをするのもなかなか厳しい。
そんな時、近くの道端に花が咲いているのを発見。

女「あら、素敵なお花!写真を撮ろうかしら~!」

女は周囲に伝わるように独り言で道に咲いた花の写真を撮るふりをしながら、堂々と{花の咲き}・・・・・・ならぬ、{鼻の先}にある決定的な浮気の証拠写真を花越しに撮ることに成功したのだった。
狼働基準法違反「3ブックマーク」
近年、「イッピキオオカミ」という新種のオオカミが発見された。

イッピキオオカミはその名前とは裏腹に、群れを作るオオカミである。
高い知能と発達した社会性が特徴的な種であり、群れのリーダーへの信頼の下、指示の通りに狩りを分担するといった習性が確認されている。

さて、このイッピキオオカミだが、比較的獲物が少なく狩りが難しい時期ほど、群れの中で狩りの苦手なオオカミが狩猟を任されることが多いのだという。

その最大の理由について、研究者たちはどのように結論づけているのだろう?
22年11月02日 23:16
【ウミガメのスープ】 [「マクガフィン」]

🐺




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『簡易解説』
イッピキオオカミは飢えが限界に達すると、リーダーの指示の下で仲間のオオカミを食べる共喰い行動をとる。
群れの中で誰を犠牲にするかを選ぶ際に、「狩りに何度も失敗している」という明確な理由を提示できるようにすることで、群れの中での疑心暗鬼をなくして調和を保つため。





イッピキオオカミは非常に高い社会性を持つ一方で、{リーダーの指示の下、飢えを凌ぐために群れの仲間を殺害して食べる}ことがあるという習性も特徴的である。

冬を迎えるなどして獲物がなかなか見つからなくなるとこの共喰い行動も視野に入ってくるのだが、ここで問題となるのが、{群れの中で誰をどのような理由で犠牲者として選ぶか}という点である。

彼らの群れはリーダーへの信頼を基盤として構成されたものであり、いくらリーダーと言えど身勝手な形で犠牲者を決定していては構成員からの信用は得られないばかりか、下手をすれば裏切りやクーデター行動に発展する恐れもある。
それを防ぐためには、群れ全体が納得できる明確な理由が必要である。


そうした中で考え出された「明確な理由」が、{「何度も狩りに失敗して群れに迷惑をかけている」}という事実である。


獲物が少ない時期に狩りが得意なオオカミに狩りを任せたところで、十分な食糧が手に入るとは限らない。むしろ負傷などされては群れの存続にも関わる事態である。

その点、もともと狩りを苦手としているオオカミを狩りに行かせた場合には、狩りが成功すれば何も言うことはなく、もし食糧が得られなかったとしても、その時はそのオオカミを食糧として選ぶ理由を得ることができると考えられる。

実際にこうした分担方法をとっている群れは、そうでない群れと比べてグループ内での喧嘩が少なく、群れ単位での生存確率が高いという研究もある。
狩りに失敗できないというモチベーションも生むことで、狩りの成功率を高める働きもあるのかもしれない。

ある研究者は論文をこんな言葉で締めくくる。

「彼らは常に仲間と助け合いながら生きている。しかし一度危機が訪れたならば、本当に信頼できるのは自分だけ。群れは作れども一匹狼でいるしかないのだ。」








※以上はあくまで研究者たちの考察の一つにすぎない。イッピキオオカミの興味深い群れ行動に関しては、さらなる調査・研究が待たれる。
みかんのラブレター「3ブックマーク」
ハートの封緘シールが貼られたピンク色の封筒。
学校の下駄箱の中に入っているそれはまごうことなきラブレターであった。

誰にも見つからないように素早くそのラブレターを鞄にしまい、男子トイレの個室に隠れて便箋を開ける田中。

その文面にはバスケをしている姿に見惚れたことや、田中の数ある魅力的な部分が書かれており、最後に恋人としてお付き合いしてほしい、という言葉で締め括られていた。

しかしこのラブレターには決定的に不足しているものがあった。

差出人の名前が書いてないのである。

そのことを確認した後、田中は安堵した。

一体なぜ?
22年11月04日 22:59
【ウミガメのスープ】 [ダニー]



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あなたのリバウンドを取りに行く姿に見惚れてしまいました。

僕は中肉中背の目立たないやつですが、成績は常に上位ですし、まつ毛が長いのがチャームポイントです。
たまに草彅剛に似ていると言われます。
あと親が金持ちです。

あなたのことを大事にしますので、お付き合いしてください。


「よし!できた!」
書き上げた手紙をピンク色の便箋に入れハートのシールで封をした田中。

大好きな女子に宛てたラブレターである。

次の日の朝一番、誰も登校していない時間帯にこっそりと好きな子の下駄箱にラブレターを忍ばせる田中。

そして教室に向かおうと歩いている最中にふと気になった。

(あれ?手紙に自分の名前、書いたっけ?)

そのことが不安になった田中は下駄箱に逆戻りした。

そろそろみんなが登校する時間が差し迫っている。

急いで下駄箱を開け、誰にも見つからないように素早くそのラブレターを鞄にしまい、男子トイレの個室に隠れて便箋を開ける田中。

(やっぱり自分の名前書いてなかった。あの子の手に渡る前で良かったー。もう一度家に帰って書き直そう)

差出人不明のラブレターを渡すことにならなくて良かった、と田中は安堵したのだった。







そしてトイレを出た後に大好きなあの子に問いただされた。

「ちょっとあんた!私の下駄箱開けてなんか取ったでしょ!見てたわよ!何したのよ!気持ち悪い!」
「ご、ごごご、ごめんなさァい!」

一気に絶体絶命になった。