男はコンビニでお弁当を買った。
しっかり会計を済ませ、おまけにレンジで温めてもらったそのお弁当を、そのまま陳列棚に戻して去っていった。
この男の奇行の理由とは?
※この問題は、靴下さんのラテクエ問題文リサイクルです。
しっかり会計を済ませ、おまけにレンジで温めてもらったそのお弁当を、そのまま陳列棚に戻して去っていった。
この男の奇行の理由とは?
※この問題は、靴下さんのラテクエ問題文リサイクルです。
ラテクエリサイクル
No.11[あめっこ]01月18日 22:4101月18日 22:43
コンビニ店員と男はグルですか?
YES ですが、彼らは犯罪者ではありません(・・・厳密には犯罪を犯してますが)。 [編集済] [良い質問]
重要なワードは大分出ています。
『男は自分のために』『コンビニ店員と協力』して『犯罪者を探している』。
『男は自分のために』『コンビニ店員と協力』して『犯罪者を探している』。
No.11の男と店員のおこなっている犯罪要素は『盗撮』です。
ですが、これは犯罪者を探すためにしていることです。
ですが、これは犯罪者を探すためにしていることです。
No.27[コウCHA]01月18日 22:5801月18日 22:59
犯罪者が弁当を取り自宅に帰宅するところをバッチリ撮影し、所在が分かったところで通報するためですか?
そこまでは狙っていませんでした
参加者一覧 8人(クリックすると質問が絞れます)
全員
M(3良:1)
tosh(3)
あおがめ(7良:4)
あめっこ(4良:3)
コウCHA(5良:3)
dream(5)
N74(1)
hirame(1良:1)
真相:ストーカーを特定するための『餌』
・
「こちらのお弁当は温めますか?」
「は、はい……お願いします……」
「かしこまりました」
俺は弁当をレンジに入れて加熱スイッチを入れつつ、レンジ横にカムフラージュをして設置したスマホの録画機能を開始させた。
「540円丁度ですね。ありがとうございました」
「――あ、あっ! すみません、やっぱこの弁当いりません! 返してきます!」
「お、お客様!?」
「すみません!」
そう叫ぶと陳列棚にホカホカの弁当を戻してそのままコンビニから走り去っていった男を、俺は店員としてではなく友人として、そして協力者として心配顔で身送った。
コンビニ内にいた数人の客は、声は出さないが何事かとざわついている。
そうだろう。事前に打ち合わせていた俺だって何事だって感じだ。
コンビニでバイトをしている俺にストーカー被害を相談してきた先ほどの友人曰く、
「大学内で俺の持ち物や食べ物が、席を外してる間に無くなるんだよ。多分、ストーカーが持ち去ってるんだと思う。大学の外でも、買い物してても誰かの視線を感じるし。そこで、 コンビニバイトのお前が協力してくれれば証拠を押さえられる かもしれないって考えたんだ」
とのこと。
そういうのは使用したものだから意味があるんじゃないかとか、本当にストーカーなんているのかとか反論してみたが、とにかく助けてくれの一点張りだったので、友人の奇妙な計画に俺はこうして協力しているわけだ。
そうして計画は実行に移されたわけだが。
客たちは誰もが陳列棚で異彩を放つ温められた弁当を気にしているが、遠巻きに見ているだけだった。
やはり流石に無茶な計画だったか。
だがその時、いかにもって感じの暗めで大人しそうな女性が陳列棚に近寄って置き去りにされた弁当に手を伸ばした。
人を見かけで判断するのは失礼だが、これはもしかしてビンゴか? そう思った矢先――
「これ、ここに置いたら……」
「どけ!! それに触るんじゃねぇ!!」
「あうっ!?」
――突然、遠巻きの客の一人だった茶髪美女が恐ろしい怒声を上げて弁当を手に取る直前だった大人しそうな女性を突き飛ばした。
大人しそうな女性に代わって弁当を掴むと、レジにいる俺に詰め寄りこう言った。
「さっきの人、私の恋人なんです!! これ、会計済ませてあるから持って行って良いですよね!?」
一瞬、タダ飯が欲しいだけなのではという可能性を考えたが、間近に迫る狂気に満ちた表情が気楽な仮説を明確に否定する。
なるほど、自分以外の女が手を伸ばしたのを見て我慢ならずに飛び出したか。友人がここまで考えていたとは思えないが、計画は見事に決まったようだ。
「あっ、はい、そういうことなら……どうぞ……」
俺の言葉を最後まで聞いていたかも定かでない速さで、自動ドアを蹴破らんばかりに茶髪美女はコンビニを去った。
流石に今度は客の間で声が溢れ出した。突き飛ばされた女性の泣く声も店内に響いている。
どうやら大人しそうな女性は、他の商品諸共温まってダメになるのではと気を利かせてどけようとしてくれただけだったらしい。怖いやら痛いやら不運やらで泣きじゃくる女性客を宥めながら、俺は友人の身を案じてコンビニの外を一瞥した……。
・
その夜、俺と友人はSNSで会話していた。
『ストーカーいた? 分かった?』
『怖いほどバッチリとな。動画送るぞ』
『ううわぁっ……誰だよコイツ、知らねぇよ……。なあ、この動画を警察に見せたらこの女のストーカーの証拠にならないかな』
『バカ野郎、俺の盗撮の証拠にしかならねぇよ。とりあえず顔は分かったんだし大進歩だろ。しかし、人は見かけによらないもんだな。普通に美人だぞ』
『美人でもこれは無理だろ……。見ろよこの血走った目。この顔が夢に出てきそうだ……。頼むから、俺が寝るまでお前も寝ないでな?』
『不安なのは分かるがキモいわ! お前はカノジョか!』
『お前とストーカーのどっちかが恋人……五分五分かな』
『ぶっころ』
『とりあえず明日、この動画を大学の皆に見せてみる』
『信頼できる奴だけにしろよ!? 俺の身も案じてくれ!』
『分かってるよ。あー……マジで寝るの怖い』
『…………おい。もしかしたらって検索かけてたんだが、スゲーもん見つけたぞ。SNSの投稿』
『今日、カレシにお弁当奢ってもらっちゃった♪ マジやさ男~♥』
『コレって……』
『ああ。間違いないと思う。今日だけじゃない。缶コーヒーだのリップクリームだのをプレゼントだと称して色々投稿しているが、デート風景やカレシ自体は全く出てこない』
『……。今日はもう寝れない……』
そんな友人には悪いがこの時俺は、確実にストーカーの正体に近付いていっていることに奇妙な興奮と達成感を抱いていた――。
・
「こちらのお弁当は温めますか?」
「は、はい……お願いします……」
「かしこまりました」
俺は弁当をレンジに入れて加熱スイッチを入れつつ、レンジ横にカムフラージュをして設置したスマホの録画機能を開始させた。
「540円丁度ですね。ありがとうございました」
「――あ、あっ! すみません、やっぱこの弁当いりません! 返してきます!」
「お、お客様!?」
「すみません!」
そう叫ぶと陳列棚にホカホカの弁当を戻してそのままコンビニから走り去っていった男を、俺は店員としてではなく友人として、そして協力者として心配顔で身送った。
コンビニ内にいた数人の客は、声は出さないが何事かとざわついている。
そうだろう。事前に打ち合わせていた俺だって何事だって感じだ。
コンビニでバイトをしている俺にストーカー被害を相談してきた先ほどの友人曰く、
「大学内で俺の持ち物や食べ物が、席を外してる間に無くなるんだよ。多分、ストーカーが持ち去ってるんだと思う。大学の外でも、買い物してても誰かの視線を感じるし。そこで、 コンビニバイトのお前が協力してくれれば証拠を押さえられる かもしれないって考えたんだ」
とのこと。
そういうのは使用したものだから意味があるんじゃないかとか、本当にストーカーなんているのかとか反論してみたが、とにかく助けてくれの一点張りだったので、友人の奇妙な計画に俺はこうして協力しているわけだ。
そうして計画は実行に移されたわけだが。
客たちは誰もが陳列棚で異彩を放つ温められた弁当を気にしているが、遠巻きに見ているだけだった。
やはり流石に無茶な計画だったか。
だがその時、いかにもって感じの暗めで大人しそうな女性が陳列棚に近寄って置き去りにされた弁当に手を伸ばした。
人を見かけで判断するのは失礼だが、これはもしかしてビンゴか? そう思った矢先――
「これ、ここに置いたら……」
「どけ!! それに触るんじゃねぇ!!」
「あうっ!?」
――突然、遠巻きの客の一人だった茶髪美女が恐ろしい怒声を上げて弁当を手に取る直前だった大人しそうな女性を突き飛ばした。
大人しそうな女性に代わって弁当を掴むと、レジにいる俺に詰め寄りこう言った。
「さっきの人、私の恋人なんです!! これ、会計済ませてあるから持って行って良いですよね!?」
一瞬、タダ飯が欲しいだけなのではという可能性を考えたが、間近に迫る狂気に満ちた表情が気楽な仮説を明確に否定する。
なるほど、自分以外の女が手を伸ばしたのを見て我慢ならずに飛び出したか。友人がここまで考えていたとは思えないが、計画は見事に決まったようだ。
「あっ、はい、そういうことなら……どうぞ……」
俺の言葉を最後まで聞いていたかも定かでない速さで、自動ドアを蹴破らんばかりに茶髪美女はコンビニを去った。
流石に今度は客の間で声が溢れ出した。突き飛ばされた女性の泣く声も店内に響いている。
どうやら大人しそうな女性は、他の商品諸共温まってダメになるのではと気を利かせてどけようとしてくれただけだったらしい。怖いやら痛いやら不運やらで泣きじゃくる女性客を宥めながら、俺は友人の身を案じてコンビニの外を一瞥した……。
・
その夜、俺と友人はSNSで会話していた。
『ストーカーいた? 分かった?』
『怖いほどバッチリとな。動画送るぞ』
『ううわぁっ……誰だよコイツ、知らねぇよ……。なあ、この動画を警察に見せたらこの女のストーカーの証拠にならないかな』
『バカ野郎、俺の盗撮の証拠にしかならねぇよ。とりあえず顔は分かったんだし大進歩だろ。しかし、人は見かけによらないもんだな。普通に美人だぞ』
『美人でもこれは無理だろ……。見ろよこの血走った目。この顔が夢に出てきそうだ……。頼むから、俺が寝るまでお前も寝ないでな?』
『不安なのは分かるがキモいわ! お前はカノジョか!』
『お前とストーカーのどっちかが恋人……五分五分かな』
『ぶっころ』
『とりあえず明日、この動画を大学の皆に見せてみる』
『信頼できる奴だけにしろよ!? 俺の身も案じてくれ!』
『分かってるよ。あー……マジで寝るの怖い』
『…………おい。もしかしたらって検索かけてたんだが、スゲーもん見つけたぞ。SNSの投稿』
『今日、カレシにお弁当奢ってもらっちゃった♪ マジやさ男~♥』
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自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
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ただし進行力は評価に含まれないものとします。
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