男はバイオリンを弾いていた。
そこに一人の女性がやって来た。
男は初め喜びかけたが、すぐに絶望した。
しかし、少しすると男は目を輝かせていた。
何故でしょうか?
そこに一人の女性がやって来た。
男は初め喜びかけたが、すぐに絶望した。
しかし、少しすると男は目を輝かせていた。
何故でしょうか?
No.19[OUTIS]08月04日 01:0808月04日 01:09
絶望したのは女性が自分の望んだ状態で無かったからであり、目を輝かせたのはその場でその状態に女性がなったからかナ?
前半はYes後半はNo [良い質問]
No.37[元灯台暮らし]08月04日 09:0408月04日 09:06
プロの女性とセッションできて喜んだが、女性は義手になっていて演奏は絶望的と思われた。それでもなお懸命に演奏する女性の姿に涙が止まりませんでしたか? [編集済]
No ほとんど合っていますが、義手の状態でバイオリンを弾くことは難しいと考えられます。 [良い質問]
No.38[元灯台暮らし]08月04日 09:1608月04日 11:35
No.37よりプロの女性とセッションできて喜んだが、女性が事故で義手になったことを知り、セッションが絶望的になったと共に、その境遇に涙が溢れましたか?
Yes!! そもそも女性と弾くことは出来なかったのですが、大体合っています! [正解]
参加者一覧 6人(クリックすると質問が絞れます)
全員
元灯台暮らし(11良:4正:1)
詩穂(14良:5)
OUTIS(4良:2)
フェルマー(6良:2)
ナナマガリ(1良:1)
パブロン(3良:2)
少年はバイオリニストになりたかった。バイオリンを死ぬまで毎日気持ちよく弾き続けるのが夢だった。
ある日の夜、少年は家の近くの大きな公園でバイオリンを弾きたいという衝動に駆られ、バイオリンを手に家を抜け出した。
公園の方からバイオリンの音が聞こえる。
その音色は美しく、少年が目指しているものそのものであった。少年は音のする方へ引き寄せられていった。
真夜中のバイオリニストの正体は白いドレスを身にまとった若い女性だった。
その様はまるで物語の1ページかのように幻想的だった。
曲は、「2つのバイオリンのための協奏曲」。片方のみの不完全なその曲は、もう1人の演奏者を探しているかのように聞こえた。少年の目からは自然と涙が出た。
「弟子にしてください!!!!」
曲が終わると少年は叫んでいた。
女性は少し驚いたが、彼の手にあるバイオリンを見て、微笑みながら言った。
「今日はもう遅いから……」
「でも……」
「明日はもう少し早く来れる?」
「……はい!!!!」
少年の目は、涙で乱反射した外灯のせいか、きらきら輝いていた。
それから夜中のバイオリンレッスンが始まった。
少年はいつも、儚く美しい彼女の指から生まれる壮大なメロディーに圧倒され、負けじと練習に励んだ。少年のバイオリンの腕はどんどん上がっていった。
そんなある日、女性は少年に打ち明けた。
「私ね、死ぬまでバイオリンを弾き続けるのが夢なの。そしてそんな夢を持った人達と笑顔で弾いていたい。それって凄く楽しそうじゃない?2つのバイオリンのための協奏曲も私と同じような人と楽しく弾きたいの。これって欲張りかな……?」
「そんなことない!僕もなんだ。僕もいつか大人になって、横に並べるくらいの実力が付いたら、一緒に弾きたい!!僕だって死ぬまで毎日気持ち良くバイオリンを引き続けるのが夢なんだ!」
女性は少し微笑んだ。
「じゃあ、君が大きくなって、今よりもっともっと上手くなったら、一緒に弾こう。約束だよ?」
「うん!!!!」
次の日、少年がいつものように公園に行っても、いつまで経っても女性は来なかった。
少年は、今日は都合が悪かっただけに違いない、と自分に言い聞かせた。
しかし、次の日もその次の日も女性は来なかった。
少年は悔いた。女性の名前すら聞かなかったことを。
しばらくして少年が引っ越すまで、少年は公園に通い続けたが、ついに女性が来ることは無かった。
十数年後。
かつての少年は男になり、プロのバイオリニストになっていた。
男はプロになってからも演奏中は笑顔で弾き続けた。
ある日、男は地元に帰った。
日が沈む頃、男はあの大きな公園へと向かった。
当然女性は居なかったが、男はバイオリンを弾き始めた。あの日々を思い出すように。
男がバイオリンを弾いていると、一人の女性が男の視界に入って来た。
その女性はかつての男の師匠だった。
男は女性を見て、初め喜びかけたが、すぐに絶望した。
見ただけでわかる。かつて少年を驚かし続けた華奢な腕、かつて夢を語った女性、儚く、義手にして……。
男は曲を弾くのを止めた。女性は微笑んで首を傾げた。その表情はかつてのままだった。
男は再度バイオリンを弾き始めた。
曲は「2つのバイオリンのための協奏曲」。あの日の女性に重なるよう、不完全な曲のもう片方を男は弾き続けた。
今度こそは涙のせいだろう。男の目はきらきら輝いていた。
ああ…………だめだ。
笑わないといけないのに。
(END)
(略解)
男は少年時代、女性にバイオリンを教えて貰っていた。大きくなったら一緒にバイオリンを弾く夢を共有していたが、プロのバイオリニストになった男が久しぶりに会った女性の腕はなんと儚いことか、義手となっていた。男は目に涙を浮かべ、外灯の反射で目は輝いた。
ある日の夜、少年は家の近くの大きな公園でバイオリンを弾きたいという衝動に駆られ、バイオリンを手に家を抜け出した。
公園の方からバイオリンの音が聞こえる。
その音色は美しく、少年が目指しているものそのものであった。少年は音のする方へ引き寄せられていった。
真夜中のバイオリニストの正体は白いドレスを身にまとった若い女性だった。
その様はまるで物語の1ページかのように幻想的だった。
曲は、「2つのバイオリンのための協奏曲」。片方のみの不完全なその曲は、もう1人の演奏者を探しているかのように聞こえた。少年の目からは自然と涙が出た。
「弟子にしてください!!!!」
曲が終わると少年は叫んでいた。
女性は少し驚いたが、彼の手にあるバイオリンを見て、微笑みながら言った。
「今日はもう遅いから……」
「でも……」
「明日はもう少し早く来れる?」
「……はい!!!!」
少年の目は、涙で乱反射した外灯のせいか、きらきら輝いていた。
それから夜中のバイオリンレッスンが始まった。
少年はいつも、儚く美しい彼女の指から生まれる壮大なメロディーに圧倒され、負けじと練習に励んだ。少年のバイオリンの腕はどんどん上がっていった。
そんなある日、女性は少年に打ち明けた。
「私ね、死ぬまでバイオリンを弾き続けるのが夢なの。そしてそんな夢を持った人達と笑顔で弾いていたい。それって凄く楽しそうじゃない?2つのバイオリンのための協奏曲も私と同じような人と楽しく弾きたいの。これって欲張りかな……?」
「そんなことない!僕もなんだ。僕もいつか大人になって、横に並べるくらいの実力が付いたら、一緒に弾きたい!!僕だって死ぬまで毎日気持ち良くバイオリンを引き続けるのが夢なんだ!」
女性は少し微笑んだ。
「じゃあ、君が大きくなって、今よりもっともっと上手くなったら、一緒に弾こう。約束だよ?」
「うん!!!!」
次の日、少年がいつものように公園に行っても、いつまで経っても女性は来なかった。
少年は、今日は都合が悪かっただけに違いない、と自分に言い聞かせた。
しかし、次の日もその次の日も女性は来なかった。
少年は悔いた。女性の名前すら聞かなかったことを。
しばらくして少年が引っ越すまで、少年は公園に通い続けたが、ついに女性が来ることは無かった。
十数年後。
かつての少年は男になり、プロのバイオリニストになっていた。
男はプロになってからも演奏中は笑顔で弾き続けた。
ある日、男は地元に帰った。
日が沈む頃、男はあの大きな公園へと向かった。
当然女性は居なかったが、男はバイオリンを弾き始めた。あの日々を思い出すように。
男がバイオリンを弾いていると、一人の女性が男の視界に入って来た。
その女性はかつての男の師匠だった。
男は女性を見て、初め喜びかけたが、すぐに絶望した。
見ただけでわかる。かつて少年を驚かし続けた華奢な腕、かつて夢を語った女性、儚く、義手にして……。
男は曲を弾くのを止めた。女性は微笑んで首を傾げた。その表情はかつてのままだった。
男は再度バイオリンを弾き始めた。
曲は「2つのバイオリンのための協奏曲」。あの日の女性に重なるよう、不完全な曲のもう片方を男は弾き続けた。
今度こそは涙のせいだろう。男の目はきらきら輝いていた。
ああ…………だめだ。
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18年08月04日 00:42
[秋風25]
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