ダンジョン攻略

簡易解説
自販機の下に小銭を落としてそれを取ろうと探す茂木(父)。
実の父による醜態を見て、他人のフリをするか悩んだ末に近づく。
父の事情を聞き、父ご所望のコーヒーを奢ってやる。すると、｢売切｣の文字が浮かび上がってきた。





『救世主の落し物』などに出てくるキャラが出るよ！りんごちゃんが超美少女ってのと茂木 太郎がギャルゲー主人公タイプってわかればだいたいわかると思います！

本解説⤵︎ ︎



学校からの帰り道。りんごちゃんが美味しいクレープを食べに行くのにご一緒させて貰えた。

元々は友人とボドゲをする約束をしていたが、心優しい友人達は血の涙を流しながら、快く俺を送ってくれた。ごめんって、今度紹介するから。

美味しいクレープを二人で食べる。そして、ニッコリと笑う太陽のようなその少女。頬についているクリームは計算の上なのかめっちゃあざとい。ありがとうございます。

彼女の頬についているクリームを取って舐めることが出来ればとっくに告っているので、ティッシュを出して拭いてあげる。

もう誰にもヘタレとは呼ばせない。()

そして、二人でゆったりと歩いていると、途端に視界に入る奇妙なもの。りんごちゃんの顔も硬直している。


簡単に言うと、自販機の下から人が生えてきている。体格からして男。いや、自販機の下に頭と手を突っ込んでいる男がいる、というべきか。

その人は、最近買い替えたちょっとお高いスーツを着て、その歳にしてはあまり大きいとはいえないサイズの靴を履いていた。

なんでそんなことわかるかって？俺もわかりたくなかったよ。ただ、昨日話されたことなんだよ。

正直、他人のフリをしたい。身内だと思われたくない。りんごちゃんもいるし。


だが、恐らくなんかしらのアクションを起こさないと家でめっちゃ拗ねる気がする。この人は、そういう人だ。

悩んだ末に男に近づき、
とりあえず話しかける。


｢…何やってんのさ、親父。｣

｢親父、ってことは茂木くんのお父さんなの！？｣

｢ムッ！愛息子とかわいこちゃんの声！太郎！今からでも間に合う！お金は返して、なかったことにしてもらえ！｣

｢金払ってねーし、りんごちゃんは友達だし、母さん以外に色目使うなクソ親父。｣

｢俺が母さん以外に色目使うとでも？マイハニーは俺の中じゃ…｣

｢友達の前で惚気んなこの野郎。で、何してんの？｣

いつもはボケ倒してる太郎がツッコミ側に回らざるを得ないこの存在感…。りんごはこの男性を太郎くんの父親と確信していた…。

そんなことは露知らず、りんごちゃんを置いて会話は進んでいく。

｢そんなの、見りゃわかんだろ？小銭落としたんだよ。自販機の下に。母さんからの数少ない小遣いなんだから節約しねぇとな。｣

｢節約しないといけないのはわかってんのに、コーヒーは買うのか？｣

｢そりゃしょうがない。我が家は飯はうまいがコーヒーはお世辞にもうまいとは言えないこともないこともないんだからねッ！｣

｢今度は何読んで影響受けたんだよ…。どうせこのコーヒーだろ？これくらい俺が買ってやるよ…。｣

｢マジか！息子！大好きだ！｣

｢息子に奢られて悲しくないの…っと｣

そして、自販機に浮かび上がる文字。

｢売切。コーヒー最後の一個じゃん、危なかったな、いい歳して自販機の下を漁ってた親父。｣

｢その言い方はなんだよ。言うならば俺は、自分のミスを挽回しようとしただけだ！｣

そんな親子の楽しげな会話…。

｢あぁ、ごめんねりんごちゃん。じゃあ、こんな奴放っておいて行こっか。｣

｢…太郎くんがツッコミもいけたなんて、、私のポジションが危うい、、。｣

｢ん？どしたの、りんごちゃん？おーい？｣



解説の解説

りんごちゃんは、普段からボケ倒す茂木 太郎と天然ボケをかますいちごちゃんのツッコミポジションですが、今回のことで自分もボケができた方がいいと思ったりんごちゃんによって、一悶着あったのは別の話。