やる気はきまぐれ

「…」

「ん、カメオくん、どうしたの？」

「さっき『近場で勉強できるところを教えてほしい』って言われたんだけど…」

「うん。」

「大学なら勉強に集中できるところはいっぱいあるよね？」

「まあ、そうだね、自習室も図書館もあるし。」

「なのになぜわざわざ勉強できるところを探すんだろう…？」

「えっと…、その頼んだ人って誰？」

「ほら、○○だよ、よく話す。」

「…あー、そういうことかな？」

「ん、何かわかるの？」

「あいつ、教職課程で僕と同じクラスな訳だけど…ある女子とよく喋るんだよね。」

「あー、主目的は勉強じゃなくてその子と一緒に行くことか…。」

「多分。
確か近場にショッピングモールあったよね？」

「そうだな、ちょっと探してみるか。」

ーーーーそして探すこと60分ーーーー

「ん、こことかどうだろう。」

見つけた場所はフードコートだった。夕方なためか人は少なく、二人でいたとしても邪魔は入らないだろう。近くにはぬいぐるみの店や、アクセサリーの店がある。

「いいね、勉強中に店に興味を示せばデートの場所にもなる。」

「んじゃ、ここに決定で。サンキューなラテオ」

「ううん、僕もカメオくんと遊べて楽しかったから。」

俺たちは友達の幸せを願い、見つけた場所を紹介することに決めたのだった。


解説

同級生の目的は好きな子と一緒に勉強すること。
カメオは、勉強だけでなく、デートにも発展しそうな場所を紹介した。