ぜんぶウミコのせいだ

カメオは独身アラフォー男性。
お見合いパーティーで出会ったラテコに一目惚れし、猛アタックの末、どうにか二人きりで食事をするくらいの関係までこぎ着けた。
なかなかのいい雰囲気。カメオは必死にアピールし続けた。
「将来は一軒家を建てて、あなたとうちの猫と一緒に暮らせたら……」
そこで急にラテコの表情が曇った。
「ど、どうしました？」
「あの……私、猫アレルギーなんです」
「えっ！」
ラテコは猫と暮らせない。でもカメオはどうしてもラテコと結婚したかった。このチャンスを逃せば次はないとまで考えていた。そう、絶対に。
ラテコと猫、天秤にかけるまでもない。貴女のためなら、僕は！
「それなら、猫は捨てます！」
誰よりも何よりも貴女が大事だという一世一代の愛の告白、

のつもりだった。

「は？あんたそんな簡単に飼ってる猫捨てるの？」
みるみるラテコの表情が険しくなっていく。ラテコはアレルギーはあっても猫をはじめ動物がとても好きな女だった。
「え、いや、僕は…」
「最ッッッ低！もう連絡しないで！！」
ラテコは食事代をテーブルに叩きつけると、振り返りもせず店を出て行った。


「ウゥッ……ラテコさん……振られたのお前のせいだぞ、ウミコ！」
涙混じりのワンカップをあおりながら飼い猫のウミコのおでこをグリグリするカメオの人差し指を、ウミコはめんどくさそうに引っ掻いた。
「いてっ！本当にその辺に捨てたりするはずないだろう……？ちゃんと貰ってくれる人を探すつもりだったのに……グスッ」
　∧ ∧
(｢ФДФ)｢＜冗談でもアタシを捨てるなんて言う罰当たりに嫁が来るはずないニャ！

※最近ツイッターで見かけた話題が元ネタです。