〜^ 猫風船の水平思考 ^〜
おそいこぐみのうみちゃんと猫風船は大の仲良し。
ある日うみちゃんは、泣きながら猫風船の上に乗った。
一体なぜ?
※猫風船:空を飛ぶ猫の仲間。そのふわふわな毛の間に、不思議な力で空気中の軽い原子を蓄えて浮遊することができる。
おそいこぐみのうみちゃんと猫風船は大の仲良し。
ある日うみちゃんは、泣きながら猫風船の上に乗った。
一体なぜ?
※猫風船:空を飛ぶ猫の仲間。そのふわふわな毛の間に、不思議な力で空気中の軽い原子を蓄えて浮遊することができる。
Special Thanks !! ZenigokEさん&猫風船
猫風船
らてらて猫部
No.17[星読見習☆]01月17日 18:4601月17日 18:47
もしかしてうみちゃんはお迎えの遅い親のところへ連れてって貰おうとしていますか?
YES!!!!正解です!! [正解][良い質問]
参加者一覧 5人(クリックすると質問が絞れます)
全員
キャノー(7良:4)
ミンタカ(3良:3)
うらてぃ(2良:1)
ZenigokE(2良:2)
星読見習☆(3良:3正:1)
解説
保育園のお迎えがいつもより遅くなってしまい、寂しくてうみちゃんは泣いていた。そんなうみちゃんを見て、猫風船が背中に乗せて、お母さんのところまで連れて行ってくれた。
※おそいこぐみ:両親が共働きなどの理由から保育園のお迎えが遅くなってしまう子供たちのこと。「(親のお迎えが)遅い子組」
〜〜〜〜〜〜
うみちゃんは猫風船の長毛を丁寧に時間をかけてブラッシングしていた。猫風船は気持ち良さそうに膝の上でされるがままにしている。
保育士さん「うみちゃん、お母さん来ないねー?どうしたのかなー?」
うみは答えずに、猫風船の毛をゆっくりと撫でた。
(…おかしいな。)
いつもはブラッシングを一回し終わる頃には、玄関に急いで息を切らしたお母さんの声が聞こえてくるはずなのに、なのに。
同じ「おそいこぐみ」のカメオくんも、お兄さんが迎えに来てしまった。ウミコ一人しかいない保育園の遊び部屋にはただただ時計の音だけが聞こえる。ピアノのそばに置いてある振り子時計が、なんだか異様に大きく見えて、とても怖い。
うみは猫風船のふわふわな毛をキュッと掴んだ。猫風船はふぎゃっと飛び起きて目を丸くしていた。
(お母さんが来ない。)
今日は早く迎えにくるって約束したのに。いいこにしてたのに。…がまんしてたのに。
「…お母さんの嘘つき。」
うみの目から小さな涙がぼろぼろと溢れた。
すると、何やら近くで聞きなれない音がした。音は確実に、目の前にいる猫からしている。
「…なんか言ってる」
うみはそっと耳を近づけてその声をよく聞いた。
猫風船「ナクノ、ヤメロ。アト、ノレ。」
ーーーーーー
建設現場で働いているうみのお母さん(ウミママ)はクレーン車のフロントガラス越しに見える光景に目を疑った。
もうすっかり日の暮れた夜空に、自分の娘と、空を飛ぶ猫風船。
「お、が、あ、さ、あ〜〜〜〜〜ん!!!」
うみちゃんは大泣きしていた。
ウミママ「怪我はないの!?...ああそっか、寂しかったよね、怖かったよね。」
もう、一緒に帰りましょうか。そう言った母にも、今はっきりと聞こえた。
猫風船「オマエモ、ノレ。」
ーーーーーー
猫風船(やはり二人は重すぎたか。これじゃあ飛んでるとは言えないな…)
ここは、人間と猫風船が共存する世界。人々は、悩ましげな顔をして地面ギリギリを飛ぶ猫姿を見て口々にこう言った。あれはそう…
「猫風船の水平飛行(水平思考)」だと。
(おしまい)
保育園のお迎えがいつもより遅くなってしまい、寂しくてうみちゃんは泣いていた。そんなうみちゃんを見て、猫風船が背中に乗せて、お母さんのところまで連れて行ってくれた。
※おそいこぐみ:両親が共働きなどの理由から保育園のお迎えが遅くなってしまう子供たちのこと。「(親のお迎えが)遅い子組」
〜〜〜〜〜〜
うみちゃんは猫風船の長毛を丁寧に時間をかけてブラッシングしていた。猫風船は気持ち良さそうに膝の上でされるがままにしている。
保育士さん「うみちゃん、お母さん来ないねー?どうしたのかなー?」
うみは答えずに、猫風船の毛をゆっくりと撫でた。
(…おかしいな。)
いつもはブラッシングを一回し終わる頃には、玄関に急いで息を切らしたお母さんの声が聞こえてくるはずなのに、なのに。
同じ「おそいこぐみ」のカメオくんも、お兄さんが迎えに来てしまった。ウミコ一人しかいない保育園の遊び部屋にはただただ時計の音だけが聞こえる。ピアノのそばに置いてある振り子時計が、なんだか異様に大きく見えて、とても怖い。
うみは猫風船のふわふわな毛をキュッと掴んだ。猫風船はふぎゃっと飛び起きて目を丸くしていた。
(お母さんが来ない。)
今日は早く迎えにくるって約束したのに。いいこにしてたのに。…がまんしてたのに。
「…お母さんの嘘つき。」
うみの目から小さな涙がぼろぼろと溢れた。
すると、何やら近くで聞きなれない音がした。音は確実に、目の前にいる猫からしている。
「…なんか言ってる」
うみはそっと耳を近づけてその声をよく聞いた。
猫風船「ナクノ、ヤメロ。アト、ノレ。」
ーーーーーー
建設現場で働いているうみのお母さん(ウミママ)はクレーン車のフロントガラス越しに見える光景に目を疑った。
もうすっかり日の暮れた夜空に、自分の娘と、空を飛ぶ猫風船。
「お、が、あ、さ、あ〜〜〜〜〜ん!!!」
うみちゃんは大泣きしていた。
ウミママ「怪我はないの!?...ああそっか、寂しかったよね、怖かったよね。」
もう、一緒に帰りましょうか。そう言った母にも、今はっきりと聞こえた。
猫風船「オマエモ、ノレ。」
ーーーーーー
猫風船(やはり二人は重すぎたか。これじゃあ飛んでるとは言えないな…)
ここは、人間と猫風船が共存する世界。人々は、悩ましげな顔をして地面ギリギリを飛ぶ猫姿を見て口々にこう言った。あれはそう…
「猫風船の水平飛行(水平思考)」だと。
(おしまい)
19年01月17日 18:25
[弥七]
相談チャットです。この問題に関する事を書き込みましょう。
ブックマーク(ブクマ)って?
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
自分専用のブックマークとしてお使い下さい。
Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!
ブクマ:4
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
自分専用のブックマークとしてお使い下さい。
Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!