とても仲が良く、愛用の車で遊びに行くことも多かった夏海一家。
ある日。
夏海たちは、夏海の母のお気に入りだった、ウミガメ臨海図書館に向かっていた。
何度も通り、見慣れた道を走っている時、夏海は初めて、昔、その道が海であったことに気がついた。
その道に普段と変わったところは無かったのだが、一体なぜ気づいたのだろうか?
ある日。
夏海たちは、夏海の母のお気に入りだった、ウミガメ臨海図書館に向かっていた。
何度も通り、見慣れた道を走っている時、夏海は初めて、昔、その道が海であったことに気がついた。
その道に普段と変わったところは無かったのだが、一体なぜ気づいたのだろうか?
らてらておぶざまんす?2021-5
No.16[シュガー⭐︎]05月31日 21:3905月31日 21:41
助手席からしか見えない何かを夏海は目にしましたか?
Yes!!!それを見て夏海は、その道が昔は海であったことを知りました! [良い質問]
No.23[アカガミ]05月31日 21:4505月31日 21:48
案内役の母がいなくなり、カーナビで目的地をウミガメ臨海図書館へ設定したために気付きましたか?
微妙なところですがYesNo!目的地を設定したわけではないのですが、夏海は母が亡くなり、カーナビを初めてしっかりと見て気付きました。
それでは、なぜカーナビを見たことで気づけたのでしょうか?それをFAとします!
[編集済]
[良い質問]
No.24[シュガー⭐︎]05月31日 21:4805月31日 21:55
地図が更新されておらずカーナビの画面では海の上を走っていましたか?
Yes!!!そういうことです!!(10)と合わせて問題文に答える形でまとめていただけますか?(こちらにも正解をつけます) [正解][良い質問]
No.25[アカガミ]05月31日 21:4905月31日 21:50
車は夏海のお爺さん世代から使っているものなので、カーナビも古いからですか?
Yes!!そうです!!こちらもまとめていただけますか? [良い質問]
No.26[アカガミ]05月31日 21:5305月31日 21:55
車とカーナビは夏海のお爺さん世代からの古いもので、古い地図に合わせたものなので、海の上を走っている表示になっていたので夏海は昔道が海であると気付きましたか? [編集済]
Yes!!正解です!! [正解]
参加者一覧 5人(クリックすると質問が絞れます)
全員
アカガミ(14良:6正:1)
ケラケ(2良:2)
シュガー⭐︎(5良:3正:1)
ルーシー(2良:2)
だだだだ3号機(3良:3)
簡易解説
ある日、夏海の母が亡くなって以来、今まで母が座っていた車の助手席に夏海は座るようになる。その結果、車のカーナビが自然に目に入るようになった。夏海の家の車は愛用品で古いものであったため、搭載されていたカーナビも古いものである。よって、カーナビにはつい最近作られた道路は表示されない。海の上を走る自分たちの車を示すアイコンを見た夏海は、今走っている道がつい最近作られたものであり、それまでは海だったことに気がついた。
とても長い解説
お母さんはもういない。
体が弱くて、夏海に何もできなくてごめんねぇ、と心の底から悲しそうに謝るような人だった。いつだってその物腰はゆったりしていて優しくて、鈴の音みたいな笑い声をたてる人だった。
私はそんなお母さんが大好きで、大好きで仕方なくて、いつだって傍にいたくて。ちっちゃくなったお母さんをポケットにいれて、学校まで持ち歩けたらいいのにな、なんて考えたこともあった。
何もできないなんてことなくて、お母さんがいるだけで私は幸せだったのに。
「その日」から、どれだけ経ったのか、もう考えたくない。
お父さんだってどうしようもなく苦しいだろうに。笑顔の消えた私を気遣ってか、遊びに行こう、と誘ってくれた。
正直、行きたくなんてなかった。2人のお出かけなんて。2人しかいないのに。3人で出かけた時の弾むような、世界が明るく見えるような気持ちなんてどこにもなくて、私は俯いて家の外に出た。
久しぶりの外。久しぶりの車。愛用の黒い軽自動車は、変わらずに私たちを迎えてくれた。お父さんは当然のように、助手席の扉を開いた。かつてお母さんのためにやっていたように。
お父さんははっと目を見開き、困ったような顔をした。きっと無意識だったんだろう。
私は当然のように、助手席に乗り込む。お父さんは、私のために扉を開けてくれたんだ、ということにする。……ああ、ここに座っていた人はもういないんだ、なんて思いたくなかったな。
車が走り出してからは、静かに音楽に耳を傾けていた。お父さんの好きな昔の歌。私の好きな最近の歌。お母さんの好きだった洋楽。歌詞なんて分からないから飛ばして、なんて私が言うと、お母さんは笑って飛ばしてくれたっけ。
段々と図書館に近づいてきて、海が遠くに見えるようになった。
「お父さんと初めて出会ったのが真夏の海……の近くの図書館だったから。だから、夏海」
目を落とした先に、カーナビが写った。
私たちの車を表す赤い三角形は、真っ青な海の中を走っていて。
そっか、昔はここ、海だったんだ。古いカーナビだから、新しい道は表示されないんだろう。
そういえば、カーナビをしっかり見るのは初めてだったな、と思う。私はいつも後ろの席にいて、窓の外に見える海に目を奪われていて、カーナビなんて見たこともなかった。
そっか、お母さんはいつもこの景色を見てたんだ。
青い海の中の赤い三角が、滲んで赤い丸になった。
「そういえば、この車も古くなったな」
お父さんが口を開く。
「……うん」
「買い換えるか?」
「絶対に嫌!」
お父さんはきっと私を気遣ったんだと思う。思い出の詰まったこの車にいるのが辛いのか、と。
でも違う。
「……思い出が詰まってるから、大事にしたいの」
「そうか。……俺も同じだ」
俺。聞きなれないお父さんの一人称に、お父さんの本音が見えた気がした。
首を傾げて、窓の外を見つめる。遠くで真夏の海が、きらきらと光っている。
きっとこの車は、いつまでも、海の上を走り続けるのだろう。
ある日、夏海の母が亡くなって以来、今まで母が座っていた車の助手席に夏海は座るようになる。その結果、車のカーナビが自然に目に入るようになった。夏海の家の車は愛用品で古いものであったため、搭載されていたカーナビも古いものである。よって、カーナビにはつい最近作られた道路は表示されない。海の上を走る自分たちの車を示すアイコンを見た夏海は、今走っている道がつい最近作られたものであり、それまでは海だったことに気がついた。
とても長い解説
お母さんはもういない。
体が弱くて、夏海に何もできなくてごめんねぇ、と心の底から悲しそうに謝るような人だった。いつだってその物腰はゆったりしていて優しくて、鈴の音みたいな笑い声をたてる人だった。
私はそんなお母さんが大好きで、大好きで仕方なくて、いつだって傍にいたくて。ちっちゃくなったお母さんをポケットにいれて、学校まで持ち歩けたらいいのにな、なんて考えたこともあった。
何もできないなんてことなくて、お母さんがいるだけで私は幸せだったのに。
「その日」から、どれだけ経ったのか、もう考えたくない。
お父さんだってどうしようもなく苦しいだろうに。笑顔の消えた私を気遣ってか、遊びに行こう、と誘ってくれた。
正直、行きたくなんてなかった。2人のお出かけなんて。2人しかいないのに。3人で出かけた時の弾むような、世界が明るく見えるような気持ちなんてどこにもなくて、私は俯いて家の外に出た。
久しぶりの外。久しぶりの車。愛用の黒い軽自動車は、変わらずに私たちを迎えてくれた。お父さんは当然のように、助手席の扉を開いた。かつてお母さんのためにやっていたように。
お父さんははっと目を見開き、困ったような顔をした。きっと無意識だったんだろう。
私は当然のように、助手席に乗り込む。お父さんは、私のために扉を開けてくれたんだ、ということにする。……ああ、ここに座っていた人はもういないんだ、なんて思いたくなかったな。
車が走り出してからは、静かに音楽に耳を傾けていた。お父さんの好きな昔の歌。私の好きな最近の歌。お母さんの好きだった洋楽。歌詞なんて分からないから飛ばして、なんて私が言うと、お母さんは笑って飛ばしてくれたっけ。
段々と図書館に近づいてきて、海が遠くに見えるようになった。
「お父さんと初めて出会ったのが真夏の海……の近くの図書館だったから。だから、夏海」
目を落とした先に、カーナビが写った。
私たちの車を表す赤い三角形は、真っ青な海の中を走っていて。
そっか、昔はここ、海だったんだ。古いカーナビだから、新しい道は表示されないんだろう。
そういえば、カーナビをしっかり見るのは初めてだったな、と思う。私はいつも後ろの席にいて、窓の外に見える海に目を奪われていて、カーナビなんて見たこともなかった。
そっか、お母さんはいつもこの景色を見てたんだ。
青い海の中の赤い三角が、滲んで赤い丸になった。
「そういえば、この車も古くなったな」
お父さんが口を開く。
「……うん」
「買い換えるか?」
「絶対に嫌!」
お父さんはきっと私を気遣ったんだと思う。思い出の詰まったこの車にいるのが辛いのか、と。
でも違う。
「……思い出が詰まってるから、大事にしたいの」
「そうか。……俺も同じだ」
俺。聞きなれないお父さんの一人称に、お父さんの本音が見えた気がした。
首を傾げて、窓の外を見つめる。遠くで真夏の海が、きらきらと光っている。
きっとこの車は、いつまでも、海の上を走り続けるのだろう。
21年05月31日 21:28
[輝夜]
相談チャットです。この問題に関する事を書き込みましょう。
ブックマーク(ブクマ)って?
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
自分専用のブックマークとしてお使い下さい。
Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!
物語:8票納得:1票ブクマ:9
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
自分専用のブックマークとしてお使い下さい。
Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!