密室殺人2

簡易解説
その部屋は本当に密室だったのだが、その部屋の唯一の出入り口である扉には、外から鍵をかけられた痕跡があった。
しかも男の死体の頭の中には後ろから撃たれて深く食い込んだ銃弾があった。
だから警察は他殺と読んだのだ。

解説
その屋敷の主人は世界的に見てかなりのワイン好きで、ワインセラーをいくつも持っていた。ワイン専用の巨大倉庫まで買ったほどの酒豪だった。
主人の誕生日だったある日、生まれ年である1986年生まれの最高級ワインを手に入れ、完全密室の超頑丈なガッチガチ金庫にワインを入れようと金庫の中に入って行った。
すると主人は突然、頭の後ろの方に熱っぽく強い痛みを感じ、そのまま主人は倒れ、銃殺された。
その金庫にあったワインは全て空っぽか、割れているか、盗まれているかの3つしかなかった。そして犯人はその場でできる限りの証拠隠滅を施し、鍵をかけて立ち去った。

やがて同居人が帰宅した。しかし主人の姿が見当たらなく、連絡もつかないため同居人は警察に通報した。到着した確認のため警察は同居人に許可を取って金庫を開け、中を確認した。
中には主人の姿があった。こぼれた赤ワインと主人の赤い血とともに。
すぐに捜査が始まった。扉は外から鍵をかけられた形跡があり、主人の頭の後ろの方に深く食い込んだ銃弾があった。血痕の跡や死体の様子から警察はこう読んだのだ。

…これは他殺だ、と。

現場の状況や証拠により犯人は同居人と分かり、無事逮捕された。