【月刊らてらて〜あなたが選ぶ今月の一杯〜】2020-7月号

Ｎo.③『返しなさい、いい子だから』（るょさん） に1票
Ｎo.⑦『母と娘のプリン戦争』（ダニーさん）に1票


[感想]（ネタバレあり）









①暴漢から護っていただいた件（休み鶴さん）
正にこのような問題を待っていました！新システムをトリッキーな方法で活用する問題、これは燃えて盛り上がります。
スープパートナー制度は、ある意味出題者を守ってくれるSPなのかもしれません。

②雨上がり消っしたい（「マクガフィン」さん）
シンプルな日常系ミステリー。そして、雨だと山が見えるという真っ向からの矛盾勝負、王道で素敵です！
日常の１コマを切り取るのに、ここまで洗練されたスープも中々ないでしょう。

③返しなさい、いい子だから（るょさん）
ラテシンの方も拝見致しましたが、らてらてでより洗練されてバージョンアップされた感じが好きです。
問題文の絶妙でフェアな言い回し、そこから明らかになる衝撃の窃盗物語、かなり痺れます。

④鶏唐揚げと卵焼き（あおがめさん）
ストーリーが練られているだけではありません。その物語に至るまでのウミガメのスープも美味しいのです。
皆様なら、誰の視点に立って物語を見ますか？様々な見方ができる良いスープでした。

⑤ちいさなあめの、おおきな出会い。（靴下さん）
恐らくですが、この問題に贔屓は無いと思うのですよ。純粋にトリックが鋭く光っていて、そこにお祝いが重なって強い評価を受けたのでしょう。
人様を祝うスープというのは、いつも人の心を動かすだけの強さを持つトリックが存在するのかもしれません。

⑥［新形式］霊の取り憑く例のトリック（ダニーさん）
トリッキーオブトリッキー。ユーザーを引き寄せる力を持つ問題文に、成程と唸ってしまう答え…
霊とは別の次元で、ダニーさんの発想力が怖いです。

⑦母と娘のプリン戦争（ダニーさん）
解説を読んだ後に、もう１度問題文をジックリと見たくなるウミガメのスープです。ここまで大がかりだったとは…。
ストーリーもそうですが、解く過程でも盛り上がりますし、答えを導いても盛り上がる、最高の一品だと思います。

⑧新ラテシン　BS 冥惑な天海（天童魔子さん）
帽子に隠された数々の想いとストーリー、天童魔子さんらしい美しい世界観です。
それにしても1000問はヤバい、ただそれに尽きます。

⑨あなたがわたしにくれたもの（ちくたくさん）
冒頭のセリフ、そして最終局面へと紡がれる問題文、全てが綺麗に繋がったネクタイスープです。
１つ間違えると簡単になりそうな問題ですが、絶妙な言い回しが難易度を丁度良くしています。

⑩［恥ずかしながら帰って参りました田中奇行］田中のアンチマナー（ダニーさん）
間違いなく、高度な騙しテクニックが使われていると断言できます。
問題文でそう言っておきながら、まさか解説でひっくりかえすとは…田中のマナー講座によくご注目。

④鶏唐揚げと卵焼き（あおがめさん）
⑥［新形式］霊の取り憑く例のトリック（ダニーさん）

以上２作品に１票ずつ投じます。今月も唸るような名作揃いでした！

（以下、感想です。すべてネタバレを含みます。）

①暴漢から護っていただいた件（休み鶴）
２ヶ月続けてのSP問題ですね！ちくたくさんにテストプレイをしていただいたお陰で、実際の進行を安定させることができました。
こまかい微調整も行っていただき、取っつきにくさの少ない問題文に仕上げることができたと思います。

②雨上がり消っしたい（「マクガフィン」さん）
問題文の明白な矛盾と明快なトリックが魅力的な問題です。日常的な光景なのに、ベランダの存在になかなか気付けません。
「描写されていないものを想像する」ということは存外難しいのだと実感させてくれます。

③返しなさい、いい子だから（るょさん）
「旨」の１文字がニクいですねー。（貼り紙ってなんだか前時代的だなぁ）と思っていたのですが、この時点でまんまと騙されていたのですね。
舞台が小学校だと思って問題文を見返すと、「お咎め無し」の表現も巧いなぁと嘆息させられます。

④鶏唐揚げと卵焼き（あおがめさん）　★投票先
「小学校から一緒の学校に通ってきた」の「きた」が問題の納得感を下支えしています。
これが「通っている」だと教師であることの特定が早まるでしょうし、「通っていた」だと職場が学校ではないことになるでしょう。
字面ではわずかな違いですが、その違いが生み出す効果はとても大きいのだということを思い知らされます。

⑤ちいさなあめの、おおきな出会い。（靴下さん）
「晴れの予報」という表現がさりげないようでいて、クルーになっているのが面白かったです。
子どもならではのお父さんへの優しい心遣いをすくい取り、このように仕立て上げるのは確かな技量があってのものですね。
解説のアフターストーリーもあわせて美味しい逸品。

⑥［新形式］霊の取り憑く例のトリック（ダニーさん）　★投票先
普段からあの顔文字を多用しているダニーさんだからこそなし得る、文句なしの新形式問題です。
「意味不明な文字」と称された文字列が本当に意味不明である点も一本取られました。幽霊がけっこう可愛い。

⑦母と娘のプリン戦争（ダニーさん）
セリフが問題文に含まれていたら視点の変換を疑う人も多くいるでしょうが、
大抵は変換後のやり取りに無理が生じるので素直に読み進めることが多いと思います。
本問は「認知症」を変換後の会話を自然に見せる要素として巧みに組み込んでおり、素晴らしいです。

⑧新ラテシン　BS 冥惑な天海（天童魔子さん）
非現実的な存在である鬼の気持ちを考えるだけでも大変なのに、鬼の親心にまで発想を飛ばし、かつ納得感を与えるのは容易なことではありません。
それを高いレベルでなし得るのは、天童さんの圧倒的な出題数に裏打ちされたものなのだろうなと感じます。
「穴の空いた麦わら帽子」というアイテムの選択も絶妙です。

⑨あなたがわたしにくれたもの（ちくたくさん）
「プレゼントのネクタイ」という表現が秀逸です。
ジュンコのあこがれの人であるダテへのプレゼントであることが想定されますが、実際には父親へのプレゼント。
しかしながら文章のフェアさ・自然さを損なわない見事な言葉の置き方だと思います。

⑩［恥ずかしながら帰って参りました田中奇行］田中のアンチマナー（ダニーさん）
別解潰しとして「スプーン曲げを成功させる為ではない」と言われているので、
ついついマジックから遠い発想をしたくなるのですが、真相はとても近いところにありました。
２つの解説の距離感が近いのに納得感が強く、綺麗な問題です。 [編集済]

投票させていただきますね。
⑤ちいさなあめの、おおきな出会い。（靴下さん）に1票
⑦母と娘のプリン戦争（ダニーさん）に1票
[感想]（ネタバレなし）
今回は自分が参加させていただいた2問を。⑤ナゾ解きもストーリーも全体的に可愛い。⑦軽いノリで入ってきて、最後はおなかにずっしりくる本格派。

No.2『雨上がり消っしたい』(「マクガフィン」さん) に1票
No.9『あなたがわたしにくれたもの』(ちくたくさん) に1票

[感想]（ネタバレちょっとあり）
No.2『雨上がり消っしたい』
シンプルに矛盾する状況でまず高いチャームがあります。解説もこれぞ水平思考というもので、ちょうど雨の多かった今年の7月にぴったりの問題でした。お手本にしたいです。

No.9『あなたがわたしにくれたもの』
明らかに矛盾する状況なのに多くの人が体験したことがある場面を切り取っていて素晴らしいなと思いました。
また、「プ…プププ…プレゼントです！！」とどもりながら言っているのも登場人物の親しみやすいキャラクターが出ていいなと思いました。

※感想ネタバレあり※

②雨上がり消っしたい（「マクガフィン」さん）
シンプルかつ納得感の高さが魅力的です！
一見無意味と思える文章も、きちんとクルーとなっていて、よく練られたいい問題だな〜と思いました。

⑥［新形式］霊の取り憑く例のトリック（ダニーさん）
この遊び心、すごくツボです！
もう一言コメントが額縁から飛び出してきてるようにしかみえません。枠にとらわれない自由で素敵な発想に1票！ [編集済]

①暴漢から護っていただいた件（休み鶴さん）…に2票！
ネタバレがあるので深くは言えませんが…いわゆる上級者が唸る問題というのは、どうしても初心者にはポカーンなものです。
この問題のスゴいところは、初心者～上級者までが楽しめる要素があるという所です。
SP担当させてもらいましたが、このアイデアを思いつく鶴さんにただただ嫉妬。


他はかなり迷ったし自分ダイスキなので自分にも入れたかったですが、次の1票で迷ったけど同率2位多数だったので鶴さんに2票入れちゃえ！です

①暴漢から護っていただいた件（休み鶴さん）に1票
③返しなさい、いい子だから（るょさん）に1票

感想
まだやっと出題可能になった新参者ですが、こんな問題を出して見たいという尊敬と願いを込めて投票させて頂きました。
いつかここに載れる作品を作って見たいものです

1＋

No.①暴漢から護っていただいた件（休み鶴さん） に1票
No.⑤ちいさなあめの、おおきな出会い。（靴下さん）に1票
[感想]（ネタバレなし）
各作品ともトリックや納得感が優れているのは言うまでもないですが、この2作品はらてらてならでは。
システムやユーザーさんたちの繋がりが生んだスープです。

No.5『ちいさなあめの、おおきな出会い。』（靴下さん） に1票
No.9『あなたがわたしにくれたもの』（ちくたくさん）に1票

[感想]（多大なネタバレなし）
⑤実際に私も参加させて頂いた問題です。
惹かれる問題文、闇スープとして丁度いい難易度、真相に辿り着いた時の納得感、解説に繰り広げられる物語。その全てにおいて、非常にバランスのとれた作品だと感じます。
「晴れを願うためにてるてる坊主を吊るす」という当たり前の事象を、ここまでチャーミングに出来るとは！
さなめ。さんに対する靴下さんの愛が存分に伝わる、素敵なスープでした！

⑨ ちくたくさんは、言葉遊びを始めとするトリック系問題を量産される方であると、私は認識しています。
今回も先入観を上手くついた作品でしたが、他作品と比較して「言葉の選び方」と「状況の切り取り方」が群を抜いているなと感じました。特に出だしの一文は、チャームとミスリードを同時に生み出す秀逸な表現だと思います。
これぞちくたくさんの発想力の賜物！ぜひとも真似したくなる良問でした！

② 「雨上がり消っしたい」マクガフィンさんに1票
お手本のような綺麗なベールの掛け方。
私はこういう問題が作れないのだ。

⑨ 「あなたがわたしにくれたもの」ちくたくさんに1票
フェアな問題文で綺麗なトリック。
私はこういう問題を作りたいのだ。

No.⑤『ちいさなあめの、おおきな出会い。』（靴下さん）に1票
【感想（ネタバレあり）】
子供の感性が主軸となる問題はほのぼのと心温まる雰囲気とのトレードオフで、一般的な納得感に欠けると言われがちですが、当問題は見事に両立していると思います。
ベールの掛け方も上手く、盲点を突かれました。


No.③ 『返しなさい、いい子だから』(るょさん) に1票
【感想】
「という旨」という言葉のチョイスがgood。
らてらてとは別の場でリアルタイムに解いた時に、なるほどと唸った記憶があります。

②雨上がり消っしたい（「マクガフィン」さん）
⑦母と娘のプリン戦争（ダニーさん）

に１票ずつお願いします！^ ^

＜感想＞（全てにネタバレが含まれます。）
☆②雨上がり消っしたい（「マクガフィン」さん）
→問題文に余計な装飾を加えず、シンプルに「謎」を強調することよってウミガメもスープらしさを全面的に押し出した教科書のような作品です。ウミガメ構文と言うものがあるとしたら、まさにこのような形式を取るのでしょうね！闇スープとしても要知識なく、誰もが知っている要素で勝負をしている点が多くの参加者を呼び込んだ秘訣なのでしょう。「週末になると毎週のように登山する」という文章はあたかも「海亀山」や「登山」が謎の解明に関わっているように錯覚させるので、効果的なミスリードといえるでしょう◎

☆⑦母と娘のプリン戦争（ダニーさん）
→登場人物の関係性を、呼称を変化させることによって効果的にミスリードさせています。ウミガメのスープは問題文を文面通りに読み取ってはいけない、解く時はまずそこを疑え、という典型例を私たちに教えてくれる作品です。このカラクリに気付けた参加者はさぞ気持ちよかっただろうなあ…。FA条件も回答可能な文章量で解き手にストレスを与えず、満足度の高い仕上がりになっていると思います。素晴らしい！！ [編集済]

①「暴漢から護っていただいた件」(休み鶴さん)
⑩【恥ずかしながら帰って参りました田中奇行】田中のアンチマナー(ダニーさん)
に各1票お願いします！^ ^

以下感想(微ネタバレあり？)です。

①面白いトリック！ さすが鶴さんだなぁと感じました！ FAラインの設定等も絶妙で、ここが揺らいでいたら良問ではなくなる危険性もありましたが、綿密に作られた問題でその課題もクリアしているあたりもさすがです。
⑩言い回し1つにこだわりを感じる、名作者さんの逸品です。田中の名前を伏せて名無しで出題しても、わかる人にはダニーさんの問題だとわかるんじゃないかな。
ただタイトルはよくわからん( ˙꒳​˙ )

7番　ダニーさんの「母と娘のプリン戦争」に２票とうじます！
常日頃から、ウミガメを考えるときに頭を過ぎる叙述トリック。年齢誤認や性別誤認、しかしそのどれもが使い古されて、新しい驚きを持った問題を作るに至らずに却下される。私の中ではそうでした。
が、これは見事に母と娘を誤認させた。凄いです。舌が3回転です。腰が抜けてガックガクです。お見それしました。憧れるなぁ……

②雨上がり消っしたい　(「マクガフィン」さん)
⑦母と娘のプリン戦争　(ダニーさん)

上記に1票ずつお願いいたします。

感想(ネタバレあり)
②雨上がり消っしたい　(「マクガフィン」さん)
「晴れている日よりも雨が降っている日の方が良く見える」という矛盾した文章に対し、端的で素晴らしい納得感を持つ答えが用意されています。
発想の転換さえできれば、そうなるのは当然とも言える状況ですが、そう発想するまでには一筋縄ではいかない、まさに水平思考だと感じました。

⑦母と娘のプリン戦争　(ダニーさん)
問題文にはアンフェアな要素は一切ないのにも関わらず、特大のミスリードが仕掛けられているところに感動しました。この、解説を読んだ後に問題文を読むと全く違う景色が見える感覚は、まさにウミガメのスープの醍醐味だと感じました。
全く違和感の無いはずの文章を一つ一つ疑ってかからなくてはならない、素晴らしい難問でした。