僕が紙飛行機を作り続けたから、友達は僕の元から去ってしまった。
以来、僕も友達も1人ぼっちになってしまった。それから僕は、友達を思って紙飛行機を飛ばさず折るだけにしていた。
さて、僕が友達と再び顔を合わせた時のこと。対面した直後、僕は悲しみと怒りに身を震わせた。
一体何故なのか?
これを踏まえて物語を解き明かしてください!
何行目(1〜4行目)かを指定して質問して頂ければ、細かく返答します!
質問で出た情報は整理した上で、まとメモに随時更新します!参考にしてください!
Special thanks to 藤井さん!
様々な御助言、感謝してもしきれません!ありがとうございました!
長い長い物語の幕が降ろされました。参加者、観戦者の皆様方、御来店ありがとうございました!
2行目、友達が離れていった理由は僕が折り紙を折り続けた為不気味に思った、あるいは構ってもらえなくなって退屈になったからかナ?
NO!変な奴と気味悪がられたからではありません!
幼稚園で紙飛行機ばかり折っていた彼と友達になりたくて折り紙を折ったが、友達になった後も紙飛行機しか折らなかった為友達は飽きてしまい離れていった、結果僕と友達はひとりぼっちになったという事かナ?
これまた悲しい話ですね……
友達と再び顔を合わせたのは、「僕」と「友達」が1人ぼっちになってから長い時間が経っていますか?
YES!!半年くらいは経ちました!故に1〜3行目と舞台も変わります! [良い質問]
一行目、二行目の「僕」は病院にいて、患者として入院していた「友達」のために紙飛行機を折り、そして「友達」は退院していきましたか?
YES!!大まかな流れはあっています! [良い質問]
2行目で友達が去った理由は、何か僕に不利益な事柄が発生すると考えたからですか?
NO!そのまま友達が残っても僕に不利益は生じません!
4行目で僕が怒ったのは、友達が死んだ原因に心当たりがあるからですか?
YES!!!死んだ原因に心当たりがあるのです! [良い質問]
僕は怪我をしていて、僕の怪我の原因と友達の死の原因が同じでしたか?
前半YES!!後半NO!僕は怪我をして病院にいたのです! [良い質問]
一行目について。「僕」は「友達」から紙飛行機の折り方を教えてもらうために、わざと下手におりましたか?
NO!!!わざとではなかったのです! [良い質問]
3行目、「僕」は1人ぼっちになった「友達」が殺される又は、「友達」に何かしらの不利益があることを知っていましたか?
NO!!「友達」がまさか死ぬことになるとは思ってなかったです。
26より。紙飛行機のメッセージで意思疎通をしますか?
YES!!!これも見事!紙飛行機は常にコミュニケーションと深い関係にありました! [良い質問]
1行目 僕の紙飛行機が下手だったのは、体の状態は上手く折れない状態にあったためですか?
YES!!!お見事です!下手なのは怪我が原因でした!では何故そんな体で紙飛行機を使おうとしたのでしょうか? [良い質問]
46より。メッセージを書いた紙飛行機を相手に飛ばしますか?
YES!!!物語の中でメッセージ入り紙飛行機が飛ばされます! [良い質問]
20より、親の虐待が僕にまで飛び火しないように、彼から自発的に離れましたか?
NO!虐待の毒牙は病院までは迫ってませんでした!No28参照 [良い質問]
ベッドが隣だけど動けないので、紙飛行機を飛ばしますか?
YES!!!僕は大怪我で動けなく、喋るのもままならなかったのです!1行目まとめて貰えますか? [良い質問]
1行目の時点で僕は彼に対する虐待のことを知っていましたか?
NO,噂程度に知っていましたが、本質的に知るのはその後でした! [良い質問]
友達は、紙飛行機でのやりとりのなかで虐待について示唆しましたか?
YES!!僕と友人関係が生まれてから段々と教えてくれました! [良い質問]
一行目について。「僕」は大怪我で動けなかったので、病院に入院していた。「友達」は患者として入院し、「僕」の隣のベッドに入った。「僕」は大怪我で喋れなかったので紙飛行機にメッセージを書いて隣のベッドに飛ばした。「下手」だったのは身体を動かしにくかったため。ますか? [編集済]
YES!!!!1行目はほぼ完璧です!まとメモも反映させときます! [正解][良い質問]
2.3.4行目もお願いします!
僕が紙飛行機を折り続けたことと、友達の退院は関係ありますか?
YES!!「退院」と直接的ではなく間接的な関係があります! [良い質問]
友達は、虐待の怪我が全快して退院しましたか?
YES!!!!まず友達の怪我の原因は入院でした!その怪我が治って友達は退院しました! [良い質問]
2行目を解く鍵も「虐待」にあります!
「僕」は紙飛行機のメッセージで「友達」のリハビリを励ましましたか?
YES!!!そういうことです!しかし、手術ならまだしも病院にいれば誰でもするリハビリを何故励ましたのでしょうか? [良い質問]
友達の虐待の怪我は骨折ですか?
YESです、リハビリする怪我であったことは重要です。物語の中では階段から落とされてます。 [編集済] [良い質問]
「骨折は重要ではない」→「リハビリする怪我であったことは重要」としました。
友達は、メッセージで「ずっと入院していたい」と言いましたか?
YES!!!言ってはいませんでしたが、リハビリを嫌がっていたんです! [良い質問]
2行目は、友達は虐待を受けているので、できるだけ長い期間病院にいたいということを紙飛行機のメッセージで僕に送っていた。僕はそれを勘違いして(虐待の意味とは受け取れないで)、がんばれメッセージを送り続けていた。結果、友達は僕のメッセージに触発されてリハビリを頑張って退院していった?
NOですが、凄く惜しいです!この時には虐待のことを既に知っているんです!とすると? [良い質問]
僕は虐待のことを知っていても、リハビリを頑張るよう励ましましたか?
YES!!そういうことです!後ろの行の展開も考えると・・・ [良い質問]
友達は虐待を受けているので、できるだけ長い期間病院にいたいということを紙飛行機のメッセージで僕に送っていた。僕はリハビリを頑張って完治したら、退院後家を出て一人暮らしをしたらよいと励ますメッセージを送り続けた。友達はそれを受けてリハビリを頑張り、退院後は家に帰らず(または一旦帰って荷物をまとめて家を出て)一人暮らしを始めた?
YES!!!その解釈でOKです!まとメモも反映させときます! [正解][良い質問]
紙飛行機を飛ばさずに折るだけにしていたのは、手紙を送っていたということですか?
YES!!!3行目の情報量は元々少ないんです。まとめられますか? [良い質問]
3行目 友達が退院し、僕は病院で入院を継続し、友達は家出して一人暮らしを開始した。僕と友達はその後も手紙のやりとりをして、お互いの状況を伝え合っていた?
YES!!!お見事!残るは4行目のみです! [正解][良い質問]
友達の退院後、一人暮らしをしている家に友達の両親は来たことがありますか?
YES!!退院後、友達と親が顔を合わせたのは一度だけです [良い質問]
4行目、僕は友達の家に向かうまで友達が既に死んでいることを知りませんでしたか?
YES!!死んでいるとは思ってませんでした!ただ異変には勘付いてました! [良い質問]
4行目について、83と84より、いつも届いていた返事が届かなかったことで異変に気付き、友人の住む所へ向かって死んでいる事を知ってしまいましたか?
YES!!!!彼が家に向かう理由は正にそうでした! [良い質問]
残るは4行目のみ。
僕が友達は「誰かに殺された」と特定できたのは、友達が殺されている状況などに要因がありました!
ここを紐解いて貰えればFAです![編集済]
「友達」の身体に傷が付いていたから、「僕」は虐待を疑い、「友達」の親が犯人だと特定するに至りましたか?
NO!虐待については退院前に聞いていました!がそれだけでは判断材料には欠けます!
4行目、友人が一人暮らししている家は荒らされていましたか?
YESNO、解説では荒らされていますが、そうでなくても僕は友達が「殺された」と思ったでしょう。
争われた形跡が無いため、友人の知人が犯人かも・・・はっ!まさか親が・・・!?ですか?
NOですが、何かから判断しその思考経路を辿りました!その為、犯人は友達の親と判断したのは推測の域です! [良い質問]
友人の部屋には僕に宛てた紙飛行機がありましたか?
おおおおYES!!答えではありませんが、解説に登場しました別解みたいな物です!後で正解付けますね! [編集済] [正解][良い質問]
87より、どの様な虐待をされていたか特定必要ですか?
NO!言葉選びが良くなかったですね。「虐待」を判断材料だけで「殺された」と考えたんではないということです。
93より、紙飛行機がビリビリに引き裂かれていましたか?
NO!すみません93は別解みたいなものです。ただ紙飛行機に目を向けるのはナイス! [良い質問]
紙飛行機を入れていた封筒?(レターパック?)が残っていましたか?
NO!紙飛行機に引きずられちゃってますね。どちらかといえば、今迄の紙飛行機のやりとりが大事です!
[編集済]
手紙のやり取りの中で、友人の死因の手がかりとなるようなことを友人は示唆していましたか?
NO!!手紙のやり取りの中身が重要ではないんです!
友達の死因は、友達が病院に入院していた時の状態と関連はありますか?
NO!No29参照、「死因」は重要ではないんですが、殺された後が重要です! [良い質問]
自殺の偽装と、僕と友達の手紙のやりとりは関連がありますか?
YES!!!今迄の紙飛行機のやり取りがあったから偽装を見破れました! [良い質問]
友達は、両親と会うことを僕に手紙で伝えていた。僕はそれを知っていて、退院後に友達の家に行ったら、友達は自殺したように死んでいたが、彼が両親と会うということを知っていた僕は、彼が両親に殺され自殺に偽装されたと考えた?
NO!ちょっと違います!惜しいです!
僕は友人から手紙から来ないことを不審に思い、
友人のところを訪ねたがそこには友人の遺体が。
一見自殺にみえるが遺書の筆跡が違うことに気づき他殺だと確信ますか?
YES!!!ありがとうございます!これで全ての謎が解けました! [正解][良い質問]
いつものことながら、解説が長くなってしまっています!
読むのが面倒というお客様は圧縮解説、まとメモを御覧になって下さい!
参加者一覧 9人(クリックすると質問が絞れます)
きっと神さまなんていやしないんだ。
高校最後の夏をふいにさせるなんて。
まぁ自分の落ち度がないわけではないんだが。
良い年頃のくせに、空を行く飛行機を眺めてたら、
自動車にぶつかられるなんて恥ずかしくて言えやしない。
お陰様で、ほぼ全身複雑骨折。
幸運にも左手だけは無事だった。
僕の利き手は右手だけど。
救急車で運ばれて病院でそのまま入院。
あまり裕福な家庭でもないから、僕は病院で相部屋に押し込まれた。
全くもってツイてない。
僕の部屋は4人部屋、その中の窓側の一つになった。
隣と斜め向かいのオッさん達は親切で聞いてもないことまで何でもかんでも教えてくれた。
対して目の前のヤツは、一日中ボーっと窓を見てる。
オッさん達が教えてくれた話によると、
目の前のヤツは僕が来る随分と前に病院に来たらしい。
年は俺と同じ18歳。
階段から落ちたことによる骨折と聞いたが、
オッさん達の見立てだとアザの多さなどから虐待とかも受けてたんじゃないかと推測していた。
そのためか彼は積極的にリハビリをしようとはしないのだそうだ。
また、同じ病室になっても全く口を利かないらしい。
そんな目の前の彼に、何不自由なく暮らしてきた僕は強い興味を持った。
同年代だったというのも強い要因だったのかもしれない。
話をしてみたい。
喋ることも歩くこともままならない状態で、どうコミュニケーションを取るか。
ここで僕は妙案を思いついた。
ちょうど僕は利き手でない左手でも文字を書けるように練習している。
用意された大量の紙。
これで紙飛行機を飛ばそう。
紙に自己紹介の挨拶を添えて降り始める。
作ろうとするとこれがなかなか難しい。
片手で紙を綺麗に合わせるところが特に。
やっとの思いで作り上げた不恰好な紙飛行機。
手に取って投げてみる。
ふわりと浮いた紙飛行機は、急遽バランスを崩して僕の足元に墜落した。
まだまだ改良の余地がありそうだ。
僕が飛ばした23機目の紙飛行機が彼に当たるのはもう少し後の話だ。
最初は無反応だった彼も57機目の紙飛行機で中身を読み始めた。
相変わらずコミュニケーションを取ってくれそうな気配はしない。
めげずに61機目の紙飛行機を折ってる時だった。
僕の身体の上に一機の紙飛行機が着陸した。
驚いて顔を上げると、そこには僕のことをじっと見据える彼の顔があった。
どうやら彼が投げてきたらしい。
急いで紙飛行機を広げるとこう書いてあった。
「紙飛行機ってそんなに面白い?」
それからの僕らの交流の中心には紙飛行機があった。
初めは当たり障りのない応答ばかりだった。
しかし、しばらくして彼はこう提案してきた。
「紙飛行機で競争しない?」
僕が読み終わったのを見計らって、彼は紙飛行機を窓に向かって飛ばした。
負けじと僕も紙飛行機を折って飛ばす。
スーッと伸びていく僕の飛行機が、彼のを追い越した。
ほくそ笑みながら彼を見ると、黙々と次の紙飛行機を折り始めていた。
それからの日々はずっとこんな感じだった。
彼は勉強家で、折り方や紙の大きさを変えて少しずつ飛距離を伸ばしていった。
きっと学校に行く環境さえあれば、彼は成績優秀者の仲間入りをするだろうと思わせるほどの熱心ぶりだった。
日中は窓の外に向かって、日が落ちたらお互いのベッドに向かって僕らは紙飛行機を飛ばした。
時折看護師さんに怒られることもあったけど構わず続けた。
そんな中、徐々に彼も変わっていった。
次第に自分の口から話しかけてくるようになり、自分の身の上の話を聞かせてくれた。
元々彼は仲の良い一人っ子の家族だったそうだ。
けれども中学の時に母親が急死して以来、父親も仕事を辞め、荒れるようになってしまったらしい。
彼を父親は学校にも行かせてくれず働かせ続けていたのだそう。
言うことを聞かなければ蹴る殴るの暴行。
今回の怪我は、稼ぎが低いと言った父親に階段から落とされたことによってできたものらしい。
彼は父親は悪い人ではないんだと言った。
いつかは優しい頃のように戻ってくれると。
しかし、リハビリに乗り気でないところを見ると、
父親の元に帰りたくないという意識があるのではないかと想像するのは難しいことではない。
それが僕はどうしても納得できなかった。
早くリハビリを始めて、一人暮らしをしてみたらどうか。
そんな親の呪縛からは逃れるべきだ。
大丈夫、君なら1人でもやっていける。
そういった励ましと説得の言葉を書いては何回も紙飛行機を彼に飛ばした。
説得をし続けた甲斐あってか、彼は少しずつリハビリを始めるようになった。
僕よりしばらく前から入院していたこともあり、
精力的にリハビリも行っていた彼が完治するのに時間はいらなかった。
彼が病院を出る時、新しい住所を渡してくれた。
どうやら一人暮らしを始めることに決めたらしい。
「自分のために生きることを決めたんだ。」
振り向いて手を振る彼は笑っていた。
彼が病院を出ていってから、病室は風の音がよく聞こえるようになった。
他のオッさん達も彼のすぐ後に退院して、病室には僕1人が残っていた。
そこで暇になった僕は彼に手紙を送ってみることにした。
内容は一人暮らしの調子はどうだいといったところにしよう。
手紙を送った一週間後、彼から封筒が届いた。
その封筒を開いて僕は驚いた。
手紙が紙飛行機に折られていたのだ。
なんとも粋なことをしやがる。
そう思って僕も返事の手紙を紙飛行機の形に折ってだした。
それ以来、僕らの手紙は紙飛行機に折ってから出すのが習慣になった。
彼が出て行ってから一年が経つ。
僕は大学に進み、彼も働きながら夜間学校に通い大学を目指しているそうだ。
だが最近、嫌な予感がする。
というのも手紙が返ってこないのだ。
いつもきっかり一週間で手紙を返してきてた彼から手紙が来ないのだ。
多少の誤差はあるだろうし、神経質になりすぎだと自分も思っているが、
彼の手紙に書いてあった言葉が強く記憶に残る。
二週間前に彼から届いた手紙には、こう書いてあった。
「この前父親から連絡があったんだ。
金をよこせって言われたから、あんたとはもう縁を切るって言ってやったよ。」
この後の手紙が来ないのだ。
大きな不安に駆られた僕は大学を欠席し、彼の家に向かった。
彼の家は古いアパートの二階の一番奥だった。
バス停から離れていて、近くに川があり、
あまり人気のないところに建っていた。
階段を上ると錆びているのかギシギシと音が鳴る。
隣の部屋のポストには大量の広告と新聞が積もっている。
どうやら長い間留守のようだ。
彼の部屋の前に立ち、声をかけてみる。
返答はない。
思い切ってドアノブに手をかけてみた。
手をひねってみれば簡単にその扉は開いてしまった。
そこからの記憶は曖昧だ。
はじめに感じたのは、その強烈な匂いだ。
言いようのない汗臭さを発酵させたのような匂い。
この匂いを嗅いで僕は一瞬気が飛んでしまった。
しかし、その異常な空間に不安が的中したことを察し奥に向かった。
そこにはよく知る彼に似た何かが吊るされていた。
理解を拒もうとする頭が、思わず反射的に目をそらす。
目を逸らした先に飛び込んできたのは、
倒れてしまっている椅子。
荒らされている部屋。
そして机の上に置かれた白い紙だ。
胃から込み上げてくる吐き気を噛み殺して、たどたどしい足運びで机に向かう。
このように紙には書いてあった。
「生きるのに疲れてしまいました。先立つ不孝をお許しください。」
読んだ瞬間に抱いた感情は悲しみ。
次にやってきたのは怒りだった。
彼の文字は長いこと読んできた。
この文字には彼の字が持つ優しさを一つも持ち合わせてはいなかった。
彼は未来に希望を持っていた。
この文章には彼が抱いた夢のかけらを一つも持ち合わせていなかった。
そしてあるものを見つけた。
それは封筒の上の作りかけの紙飛行機だった。
僕の推測は確固たるものとなった。
間違いない彼は殺されたんだ。
そう思った瞬間、僕は机の上にあった紙を持って部屋を飛び出した。
河原に座ってひとしきり泣いた。
泣き終わって、冷静になった頭で警察に通報しなければと考えついた。
けれども、その考えは手に持った紙を見て取りやめた。
警察に通報するのは、もう少し後だ。
そう思って、紙を半分に折る。
この遺書まがいの文章はきっと彼の父親が書いたんだろう。部屋が荒れていたのは金を探したからに違いない。
右隅と左隅を中心に持ってきて折る、
そしてもう一度右辺と左辺を中心に持ってきて折る。
きっと警察なら真実を暴いてくれるはずと信じてる。
だけど僕はこの紙を処分する。
万が一でも、彼の自殺だとされたくないからだ。
それに少しでもこの文章が彼の遺書だと思われることが、苦しくて仕方ない。
右と左を綺麗に合わせて、それぞれを逆折にする。
すると見事な紙飛行機の完成だ。
苦しんで死んだ彼の助けに少しはなるだろうか。
そう思って立ち上がり紙飛行機を飛ばす。
紙飛行機は風に乗って川の方に飛んでいった。
きっと神さまなんていやしないんだ。
でなきゃ彼を見殺しにはしないはずだ。
夢に向かって走り出していた彼を。
そう呟いて、僕は川面に落ちていく紙飛行機を眺めていた。
圧縮解説
僕は事故によってほぼ全身複雑骨折していた。
入院した病室のベッドの向かいにいた彼と友達になるべく思いついた手段が紙飛行機だった。
不自由な身体故に下手な紙飛行機しか作れなかったが、それがきっかけで彼は僕に興味を持ってくれた。
紙飛行機を通じて仲良くなった僕と彼。
僕の強い励まし・説得などもあり彼は、より積極的にリハビリを行うようになり、無事退院することとなった。
その後、僕が手紙を送った返答として来た封筒の中の手紙は紙飛行機の形に折ってあった。
それ以来、僕と彼との手紙は紙飛行機に折ってから出していた。
その後退院した僕は、
彼からの手紙が届かないことに不安感を抱き、彼の家に向かった。
そこには彼が首を吊っている死体があった。
そして置いてある遺書を一読して、僕はこれは彼のものではないと確信した。
元々彼は父による虐待が原因で入院していた。
父親の虐待を恐れ、リハビリに彼は消極的だった。
そんな彼を僕は励まし自立することを提案した。
そして彼は父親から離れるべく、退院後は一人暮らしをしていた。
そんな中、その父と縁を切ったという内容が最後の手紙に書いてあったこと。
また、筆跡・内容ともに彼が書くものではないと考えたこと。
これらの要素から彼が殺されたと推測するのは難しいことではなかった。
友達は父親に殺されたであろうと考えた僕は、悲しみと怒りに震えるのであった。
コウCHAさん!最初から最後まで付き合って頂きありがとうございました!コウCHAさんの冴えたアシストのお陰で問題がスムーズに運びました!楽しんでいただけたなら嬉しい限り、今後ともよろしくお願いします![18年08月12日 14:21]
吊られる男さん、参加者のみなさんお疲れさまでした。そしてお見事でした!各行を明かせばラストシーンの謎が解明され全貌が見えてくる、という構成が存分に生かされた物語だったと思います。部屋に残された紙飛行機に触れてもらえたのは自分も嬉しかったw 貴重なSPの経験を頂き、ありがとうございました。[18年08月12日 09:28]
僕は紙飛行機の中にメッセージを書いている。紙飛行機とコミュニケーションには深い繋がりがあった。
友達の入院の原因は、親による虐待であった。
1行目、ほぼ全身複雑骨折の僕は、向かいのベッドの彼と友達になるべく頑張って下手な紙飛行機を作った。(判明!)
2行目、僕は紙飛行機で友達にリハビリを勧めた。家に戻れば虐待される為、友達はリハビリに消極的だった。
そこで僕は自立を励まし説得した。友達は1人暮らしの決意を固め、無事退院した。(判明!)
3行目、友達が退院し1人暮らしを始めて以来、病室での僕は寂しげであった。
そこで僕と友達は紙飛行機に折った手紙で文通をしていた。いつも通りならキッチリ手紙に返事がある。(判明!)
4行目、返事が来ないことから異変を勘付いた僕は、友達の新しい家に向かった。
そこには首を吊った友達と、遺書があった。しかし今迄の紙飛行機のやりとりから筆跡が違うと僕は分かった。
故に僕は友達は何者かに殺されたと考えた。3行目から半年程度の時間が経過。(判明!)
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
自分専用のブックマークとしてお使い下さい。
Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!