姫騎士とオーク

姫騎士隊の隊員に任命されるのは女王になれなかった王族の姫達だった。
遠征の目的は、彼女らをずさんな計画の下でオークの森へ遠征させて処分し、謀反を防ぐことで女王の地位を確保することだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
解説

姫騎士とは何か？その名のとおり、姫であって騎士である人のことだ。
ではなぜ、王族の姫という高い身分にもかかわらず、危険な仕事である軍隊に所属しているのだろうか。
それは、権力闘争に敗れ、女王になれなかったからである。余った役職に就くしかなかったのだ。
姫騎士たちにとって、返り咲くチャンスはいつかといえば、女王が死んで、次の女王が選定されるときである。
しばしば姫騎士は女王の暗殺や謀反を企てていた。

女王もそのことは知っていた。だからこそ、女王は姫騎士たちをずさんな計画の下でオークの森に遠征させていた。
そこで姫騎士達はオークに敗れ「クッコロ」となり、二度と返り咲くことはなくなったのである。

ラテ王国はオークを圧倒する武力はもっていたが、こうして女王の地位の確保のためにオークを活用していたこともあり、決してオークをせん滅しようとはしなかった。

姫騎士がいる限り、オークがいなくなることはないのだ。