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カメオは行きつけだった喫茶店のドアが壊れかけていることに気づかなかったため、いつもは飲まない紅茶を注文した。
一体なぜ?
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カメオ老人は数十年ぶりに昔住んでいたウミガメ町へふらりとやってきた。
カメオ老人(懐かしいのう……あそこの喫茶店は妻だったカメコとよく二人で行ったもんじゃ……ワシはいつもコーヒーを頼んで、カメコはいつも紅茶を頼んでいたなぁ……そのカメコの命日に立ち寄ったのも何かの縁か……どれ、久しぶりに……)
カランコロン
カメオ老人(コーヒーでも一杯飲むとするかな……)
カランコロン
カメオ老人(……ん!?)
カメオ老人はたった今入ってきたドアのすぐ前で立ち止まった。
自分が入ってドアを閉めた直後にドアが開き、そして閉まったのだ。まるで自分のすぐ後にもう一人誰かが入ってきたかのように。
しかし、振り向いた自分の後ろには誰もいない。
まるで自分の後に透明人間か……幽霊が入ってきたかのような状況だ。
カメオ老人(もしや……カメコか?)
席に座ったカメオ老人はコーヒーと紅茶を注文した。
コーヒーは自分用、紅茶は妻のカメコ用に。
カメオは喫茶店でゆっくりとコーヒーを飲んだ。テーブルの向かいに置いた、カメコのために頼んだ紅茶には一切手を付けないまま。
カメオ老人(ふっ、またここで二人で飲むことになるとはのう……)
店員「店長~!このドアまた壊れかけてますよー!まーたちょっとした風で勝手に開いたり閉まったりしちゃってます~」
店長「ありゃりゃ、またかー!」
カメオ老人(……ヽ(・ω・)/ズコー!!!)
こうしてカメオ老人はゲートボール仲間にできる笑い話を一つ作り、意気揚々と家へと帰るのだった。
~簡易解説~
自分が喫茶店に入った直後、故障中のためちょっとした風により動いたドアを見て、亡くなった妻のカメコが自分の後をついてきたのだと思い込んだカメオ老人。
妻のカメコが好んで飲んでいた紅茶も一緒に注文することにしたのだ。
物語:13票良質:27票
全体評価で良質部門
休み鶴>>
情景の切り取り方と事実の隠し方の双方がとても秀逸であり、シンプルな問題文に重厚さが生まれています。
藤井>>
っか~~~~~~好きです。うまい。解説のオチもさわやかで素敵!
物語部門
とかげ>>
いつもは飲まない紅茶を注文したのは、喫茶店のドアが壊れかけていることに気づかなかったから。こんな偶然、うまく起こるかな……でもあったらいいな。そんな物語。