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ある寒い冬のこと、とある北国でヴァイオリンコンクールが行われた
優勝候補の一人であったマクシムは悲しい音色で観客を魅了し
演奏後には審査員ですらスタンディングオベーションで彼の演奏を称えた
しかし会場に一人だけ、立ち上がるどころか拍手すらしない人間がいた
結果マクシムは優勝したが、マクシムは喜ぶどころかとても悲しい様子だった
一体なぜ?
初出題です、進行が不安なのでよければアドバイスお願いします
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マクシムとアレクセイは兄弟共に将来有望なヴァイオリニストで、次に開かれるコンクールでも二人は優勝候補だった
特に弟のアレクセイは優れていて、兄のマクシムはそんな弟を密かに疎ましく思っていた
コンクールの数日前、会場に向かうため二人はタクシーで雪山を超えようとしたが、突然の雪崩に巻き込まれ、
運転手は亡くなり、タクシーは壊れ、二人は遭難してしまった
足先の感覚が徐々になくなる中、演奏者として生き延びるため、たった1つのライターで二人は手を温めた
このままだともう二度とヴァイオリンが弾けなくなるかもしれない
そんなとき兄のマクシムに魔が差した。
-ライターを独り占めにできれば-
-弟がいなければ-
-そうだそもそも弟がいなければ-
-このコンクールは自分が-
マクシムはアレクセイを山道から突き落とし、残されたライターで手を温め続けた
しばらくしてマクシムは救助された
そのとき救助隊にマクシムは言った
「弟が足を滑らせ山道から落ちた」と
マクシムの足は壊死し、もう動かないものの演奏者の命である手は守られた
アレクセイは遺体で発見された
その後正気に戻ったマクシムは自分の犯した過ちの大きさを知った
しかし恐怖のあまり真実を誰にも話すことが出来なかった
彼はただ独り後悔を重ね、弟の死を深く悲しんだ
コンテスト当日、車椅子での出場となったマクシムは激しい後悔の念をヴァイオリンに乗せて奏でた。
観客はそれを単に弟の死を悼んだ演奏なのだと思っていた
会場にいた人間は皆感動し、立ち上がり、手を叩いて称賛した
しかしその音色の本当の意味を知る者などいない
ただ一人を除いて
物語:3票