解説を見る
男は困っていた。彼女と口論になり、ついカッとなって突き飛ばしてしまったら彼女は机の角に頭をぶつけ、死んでしまったのだ。死体をどう処理しようか迷った男は、土に埋めて分解しようと考えたが、あいにく自分が住んでいる都会の街には、舗装されていない地面がない。
迷った挙句、男は近所の公園の砂場に埋めることにした。しかし人が多い団地のことだ、子供たちが遊んで掘り返してしまったら困る。
そこで男は死体を埋めた上に、とても立派な砂のお城を作った。こうすればしばらく子供が遊ぶこともなくなり、掘り起こされることなく死体が分解処理できると考えた。
はたして、男の思い通りにことは進み、男の殺人はばれることなく時は流れた。
その十数年後…
男は久しぶりに例の公園の前を通った。すると、砂場に見覚えのある砂のお城が建っていた。
ピンときた男は、深夜再び公園を訪れ、砂の城を壊して砂場を掘ってみた。
すると、死んで間もない死体が埋まっていた。
分解の進み方から、男の埋めた死体ではなかった。
まさか、誰かが真似したのか…
ということは、男が昔死体を埋めたところを誰かが見ていたのか。
それなのに通報することをせず、自分も真似をした…
自分の団地にはそんな殺人鬼が住んでいるのか…
怖くなった男は、死体を埋めなおし、お城を元どおりに作り直して家に帰った。
男が団地を引っ越したのはその1週間後のことだった。
良質:3票