「悲しみのない自由な空へ」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
弱さゆえに、私は過ちを犯した。
たとえ真実を告白したとて、何かが変わることはない。
私は大空を見上げ、彼とは二度と会えないだろう、と涙した。
一体何があったのだろう?
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私には、時を同じくして産まれた兄弟たちがいました。
彼もそのうちの一羽です。
皆は彼のことを醜いといじめました。
彼だけが、薄汚れたような灰色の毛であったから…。
幼い私は、彼を助けなかった。
兄弟たちに同調しなければ、
私も孤立するのでは?
彼のようにいじめられるのでは?と恐怖したからです。
本当は一度だって、私は彼のことを醜いと思ったことなどないのに。
~何を今更。はいはい、綺麗事だね(誰かの声)~
良いのです。誰からも信じてもらえなくても。
己の保身のために、彼を罵り、傷つけた事実は絶対に消せないのですから。
私たちの元を去り、悲しみや孤独に耐えて一冬を越えた彼は…美しくその姿を変えました。
彼はアヒルではなく、白鳥だったのです。
美しい翼をはためかせ、まだ見ぬ大空へと飛び立った彼。
私は飛ぶことのできない、アヒル。
彼の姿は彼方に消えました。
大空を見上げたままの私は、いつの間にか泣いていました。
きっともう二度と、彼に会うことはできないのでしょう。
※元ネタ「みにくいアヒルの子」
物語:3票