(あなただけ)
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朝だから?

寝起きの私とあなたの会話が噛み合わない。

とりあえず顔を洗おうとした逢花(あいか)はその理由に気づいた。

「そっか。私、リセットされちゃったのね。」

彼女の言葉の真意とは?

(原型はありませんが、一応元ネタありです。)
[弥七]

【ウミガメ】19年06月08日 19:21

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解説
簡易解答:交際から3周年の記念日の朝。顔を洗おうと手を広げた逢花(あいか)は、自分の薬指にはめられた婚約指輪を見つけ、その日が(結婚)0周年にリセットされたと気づいたのだった。

Artificial intelligence for Care Assist

労働・看護・介護支援のための人工知能搭載型アンドロイド、通称AiCA(アイカ)。

これは、アンドロイドが人間と共存する未来のおはなし。

ーーーーーー

学校を卒業して1ヶ月。

社会人として親の元を離れ、自立した生活を送りたいと思ったものの、やはり身の回りのことは大変なので、アンドロイドを購入した。

それが早くも壊れてしまうとは。

修理で戻ってくる間、保証を使ってレンタルを頼むことにした。

なんでも最新型のアンドロイドはAI搭載で、自ら考えて行動するという。

……家まで徒歩でやってきたのには流石に驚いたが。

『!…初めまして、レンタルアンドロイドのAiCAと申します。』

(結構楽しみだったので)家の前で待っていた僕に対し、彼女(?)は整った声で挨拶してくれた。

「へえ、君が??どうぞ、入って。」

とりあえず家事を任せてみると、まあすごいすごい。

『お食事の支度ができました。』
『お風呂の掃除が終わりました。』
『ゴミ出しは私が行いますので、ご心配なく。』

3時間のレンタルのうちに、何も言わなくても家の周りのことは全て片付いてしまった。これは…

「すごいな」

呟いたつもりが、彼女の耳(?)に届いたのだろう。僕の隣にやってくると、ソファが少し沈んだ。

「初めはどーなるのかと思ってたけど、こりゃ自分でやるよりいいな。」
 
あははと笑って冗談を言ったが、途中でロボットだと思い出して恥ずかしくなった。

『いえ、そんなことは、ありません。』

AIってやつは謙遜までするのか。

「改めて、本当にありがとう。一人じゃ何もできないから。」
『いいえ、お仕事ですから。…一人暮らし、なんですか?』

「ええ、学校を卒業して就職しようと思って。」
『職場はこの近くですか?』

「結構近いんですよ。〇〇線で一駅のところで。」
『まあ!では、私の仕事場と近いのですね^ ^』

「いやあ、一駅でも結構大変で。」

「……。」『……!』

不思議だ。

僕は、自分の身体に自信がなくて。

他人にどう思われるか不安であまり人間と(特に異性とは)積極的に話すことはしなかった。

でも、AiCAとの会話は自然と弾んだ。

これは不謹慎かもしれないが、それは、彼女が人間でないからなのだろうか?

しかし対照的に彼女は人間性にあふれていた。

僕の話をよく聞いてくれるし、適度に相槌も打ってくれる。

料理もできて掃除も洗濯もゴミ出しもできる。この仕事を楽しい(?)とも思っているようだ。

なんか…………どっちが人間だかわかんないな。

『え?』

彼女は驚いたような声を出した。

「…なんか、君はロボットなのに、すごく人間に思えてきて、なんか、悔しいなあ。身の回りのこと、本当は全部自分の力でやりたいのに。だから一人暮らしを始めたはずなのに、何かに頼ってばかりで。」

ぽろぽろと、心の声が漏れ出してゆく。

「勘違いしないで、君の仕事は素敵だと思うよ。人を支えるってのはさ、幸せを与えることなんだよ。でも、でも本当は自分で全部できたらって思ったんだ。それで悔しいなって。だって僕は…










…目が見えないから。」

彼女が立ち上がる音がした。人間と比較されて怒ったのか?そもそもそんな感情があるのかわからないが。

『私は、目の前のあなたを、人間だと思っていますよ^ ^ 』

彼女が口を開いた。

『そうやって悩んで、頼るのは当たり前です、人間ですから。』

顔に風が当たる。

『それでも誰かのお役に立ちたいと、ご自分の意思でお仕事を選んだのでしょう?きっとあなたも、これから誰かに幸せを与えるはずです。心の優しいあなたなら、きっと。そしてそれをお手伝いするのが私の役目。』

そっと耳に彼女の手が触れた。なぜだろう?暖かな体温と鼓動を感じる。

『決して、騙すつもりはなかったのです。先ほど申し上げましたが、私、レンタルアンドロイド営業部の上杉逢花(うえすぎ あいか)と申します。納期の延長に対する謝罪と、お詫びにデイサービスのために訪問いたしました。』

あの時、きっと僕の耳は、とても熱かっただろう。

ーーーーーー

それから3年後。

小さなアパートで、二人の声が聞こえる。

「逢花、朝だぞー、起きてくれー」
『…充電52%、あと2時間の睡眠が必要です。』

「そうきたかー。命令、起きて顔を洗ってきなさい^ ^」
『うわーん、ロボット三原則なんてキライー!』

「笑 今日何の日か知ってる?」
『んー?付き合って3周年の記念日でしょ?...私が言うまで忘れてたじゃん。昨日は一人でどっか出かけちゃうし。心配したんだから。』

「そうだっけ?」
『もう、それも忘れちゃったの?...とりあえず、顔洗ってくるね。』

「3周年じゃないと思うんだよなあ…」
『!!!』

「やっとお金ができてさ。お店の人に一番良い物をって頼んだんだ。本当は自分で選びたかったけど。喜んでくれるといいな。」
『そっか。私……』

「0周年だよ。これからもよろしく、逢花。」










『私、リセットされちゃったのね^ ^ 』

今、全てが0になる。

(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)

元ネタ:https://www.google.co.jp/amp/s/news.merumo.ne.jp/article/amp/6430608
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