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手遅れになる前に手術を受けるようケビンを説得すべく、一念発起した伝説の強打者・カメリオ。
以下は、ケビンとカメリオの会話である。

カメリオ「やあケビン。君は手術を拒んでいるそうじゃないか。なぜ?」
ケビン「・・・失敗するのが怖いんだ。手術はしなくていい。今のままで平気なんだ」
カメリオ「ふむ、そうか・・・。ケビン、もし僕がホームランを打ったら手術を受けてくれるかい?
ケビン「え・・・」
カメリオ「君の背中を押すには、それしかないと思っている」
ケビン「そんな・・・無茶だよ、カメリオ・・・」
カメリオ「さて、どうかな?ヒーローは不可能を可能にするからヒーローなのさ」

さて。カメリオはこの後無事にバックスクリーンへとホームランを放ち、ケビンは手術を決意するのだが。
ケビンが完璧なアーチを放ったカメリオから顔を背け、しばらく空を眺めていたのはなぜだろう?
[アカシアン]

【ウミガメ】25年12月12日 02:22

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▽解説
パカーン・・・

シータートルズのエース、ケビン・マクラレンの力ないストレートを捉えると、打球はメイプル材の乾いた音を残してバックスクリーンへと弧を描いた。
ケビンは空へ吸い込まれる白球をとっさに目で追い、打席に背を向けたままマウンドに立ち尽くす。

「はは・・・まさか、10年も前に引退したあなたにここまでのホームランを打たれるとはね。ジョシュア・カメリオコーチ
「ケビン。君は騙し騙し投げてきたが、その肘はもう限界だ。君の今のストレートは、この老いぼれにすら通用しない。手術を受けて来年、シータートルズ・パークのマウンドに戻ってきてくれ」
「・・・わかったよ。ありがとう、僕のスーパースター」

翌年、半世紀ぶりのワールドチャンピオンに輝いたラテシティ・シータートルズ。
シータートルズのMVPであるケビン・マクラレンは翌日の生放送に出演し、こう語った。
「僕を蘇らせたのはジョシュア・カメリオだ。彼にホームランを打たれて、僕は決意できた。選手、そしてコーチとしてシータートルズを30年支えてきた彼に。僕はお礼としてMVPのトロフィーをプレゼントするつもりさ」
「Mr.カメリオ。この中継を見てくれているかな?
まず、このトロフィーを送りたいから貴方の住所を教えてほしい。
次に、どうだろう。全米No.1のエースとして復活したこの僕と、また勝負してくれないか?」

▽解説の解説
肘の手術を拒むプロ投手のケビンを説得すべく、コーチで元強打者のカメリオは彼に勝負を挑んだ。
現役から離れて久しい自分がホームランを打ってみせることで、ケビンに身をもって状態の深刻さを伝えようと考えたのだ。
その勝負でカメリオにホームランを打たれたケビンはとっさに打球を目で追い、打球が弧を描く空をしばらく眺めたのだった。
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