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小説家の三葉慶勝(みつばよしかつ)は、明朝の午前10時に控えた原稿の締切に追われていた。

(あと少し…あと少しだ…)

今彼が書いているのは、新作におけるクライマックスの場面。他の部分は数日前に完成済みだったのだが、このラストシーンの一説のみ納得のいくアイデアが出ず、今日まで手付かずの状態であった。夕方、やっと得心のいく構想を思いつき、大急ぎで執筆に取りかかったのだった。

そんな最中、三葉は突如休憩をしたくなった。
現在の時刻は午前4時。夕方から今まで休まず作業しているのだから、無理もなかった。
幸いにも今の進捗なら、1時間程度の仮眠なら出来そうだ。仮眠を取って、体力を回復させてから仕上げにかかるのも悪くない。

だが少し思案した三葉は、最終的に仮眠を取らないことにした。体力の回復より、筆が乗っている今の状態を維持することを優先したのだった。

・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

…さて、結末から言うと、三葉は締切に間に合わず原稿を落としてしまった。
その後力尽きてうっかり眠ってしまったわけでも、何らかの要因で急に筆が進まなくなったわけでもない。

一つ言えることは、「あの時仮眠を取っていたなら、締切に間に合っていた可能性が高い」ということだ。


<問>
執筆作業中、三葉がずっと聞いていた音はどんな音だろうか?
[器用]

【20の扉】【闇スープ】25年04月22日 20:12

4/25(金)いっぱいで締めます。※延長中!

解説を見る
A、雷が落ちる音


三葉が仮眠を取らないことを決め、少し経ったある時………

ゴロゴロ…

ピシャーン!!

執筆作業をしている間、ずっと聞いていた雷の音がひときわ大きく響いた。

それと同時に、三葉の部屋の灯りがパタリと消え、今まで執筆作業をしていたデスクトップPCの電源が落ちた。

「あっ!!!」

三葉が思わず叫んだのも当然。夕方に構想が浮かんでから大急ぎで執筆作業をしていたのだ。途中で保存などしていない。

恐らく、ほぼ確実に、半日に及ぶ作業が水泡に帰した。

幸いにも電源はすぐに復旧した。一縷の望みをかけてPCを立ち上げたが、彼が目にしたのは白紙に戻った最終章の一説であった。

もしも、もしもあの時仮眠を取っていたなら。
作業を中断するついでに一時保存をしていた可能性は低くない。

三葉は時計を見た。時刻は午前5時を回っていた。いくら一度書き上げたものとはいえ、半日かけて清書したものを5時間足らずで仕上げるのは不可能だった。

呆然とスクリーンを見つめるばかりの三葉。

そんな彼を嘲るかのように、未だ遠くの空では雷雲がゴロゴロと嗤っていた。
トリック:7票物語:5票納得:8票良質:3票
全体評価で良質部門
まきや>>コメントなし
トリック部門
シュガー⭐︎[1問正解]>>問題文の状況説明とはおおよそ関係なさそうな問いかけなのになぜか解けちゃう、そんな私好みの問題でした!
ダニー>>情報の取捨選択がとても上手い。また20の扉はどうしてもチャームが弱くなりがちだが「仮眠を取っていたら原稿を落とさなかった」という矛盾をしっかりと用意しているのも素晴らしい。
わかめ>>コメントなし
A574>>コメントなし
かめ12>>コメントなし
オンモラッ>>コメントなし
まきや>>コメントなし
物語部門
グルタミン>>コメントなし
A574>>コメントなし
yuta>>コメントなし
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kiraku[200回良質問]>>コメントなし
A574>>コメントなし
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yuta>>コメントなし
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海苔巻太郎>>コメントなし