(要知識) 諦め」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
「ん、ここは…どこだ!?」
鶴岡カズオはとある目を覚ました。それと同時に、自身の身体を思うように動かないことに気が付いた。

「やっと目を覚ましたか。」
見上げると、そこにはかつての親友である亀山タケシの姿があった。タケシの姿を見て、カズオは今なぜこの場にいるのかを思い出した、昨晩タケシと飲んでいるときに金の貸し借りのことで揉め、その後しばらくして眠気が来たのだ。間違いない、タケシは俺の酒に睡眠薬を盛り、俺が寝落ちしたタイミングで誘拐し、監禁したのだ。

監禁されていると言ったが、幸いにも、身体は縛られているが手は縛られていない。
そこでカズオは、お尻のポケットに忍ばせている携帯で妻にメールを打ち、助けを呼ぼうと考えた。妻には昨日は早く帰ると約束したのに、連絡もなしに家にも帰っていないのだから心配しているに違いない。早くここの場所とタケシが犯人である旨を伝えなくてはと思った。ただ、タケシの監視下である以上、携帯をポケットから取り出すことはできないため、ポケットの中で自らの指の感覚だけを頼りにメールを打つことにした。

さらに幸運なことに、監禁されているこの部屋の窓から外の景色を眺めることができた。カーテンを閉めるところまではタケシも手が回らなかったのだろうか。カズオは土地勘に優れていたため、その窓の景色から、今いる場所がウミガメ町のラテラテビルの4階であることが分かった。

カズオは先ほど述べた作戦の通り、妻にメールで自身の居場所と犯人の名を、次のようなすべてひらがなで伝えようとした。
「うみがめまちらてらてびるのよんかいにきて、はんにんはかめやまたけ」

なんと、カズオはあと一文字のところで、入力するのをやめ、そのメールを削除してしまった。


問.カズオが、場所と犯人の名前を記したメールを送るのを直前でやめてしまったのは、近くにあるものがあったせいとも言える。そのあるものとは何か?
25年03月09日 18:32 [伏特加]
【20の扉】
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