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ある暑い夏の夜、大学生のカメオは肝試し大会に参加した。
暗い森の中を歩くのは気味が悪く、泣き出してしまう子供も多かった。
さて、このときカメオが半袖シャツを着ていたことで、5年後には泣き出してしまう子供が著しく少なくなったという。
一体なぜだろうか?
ただし、肝試しの内容や子供の人数に変化はないものとする。
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要約解説
腕を蚊に刺されたカメオは、蚊の特性を模倣することを思いつき、痛くない注射針を開発したから。
解説
肝試しが終わった後、カメオは腕にかゆみを感じた。その部位を見てみると、ぷっくりと腫れて赤くなっている。森の中を歩いているときに蚊に刺されてしまったようだ。暑いから半袖で来たのだが、そこを狙われてしまった。
よく気づかれずに刺すものだな、と蚊に感心していたとき、1つの考えが頭に浮かんだ。
蚊の吸血を真似すれば、痛くない注射針ができるのではないか?
治療や予防接種など、人生では何度か注射が必要となることがある。それだけならまだしも、Ⅰ型糖尿病の患者は何度もインスリン注射をしなければならない。特に子供にとって痛みを伴う注射は精神的に大きな負担になる。痛くない注射針を開発することは社会的に重要な課題であった。
生物の特性を模倣して技術開発に生かすことを「バイオミミクリー(バイオミメティクス)」という。カメオは、過去にヤモリの足の裏の構造を真似て高性能なテープを開発したという話を聞いたことがあった。
そこで、自分の手で痛くない注射針を作ってみたいと考えたカメオは、羅帝大学の理工学研究科に進学し、蚊の口器の構造や穿刺行動を詳細に研究した。そして、5年近くの歳月をかけて新しい注射針を開発した。この針は従来のものよりも痛みが大きく緩和されており、注射で泣き出してしまう子供が著しく少なくなったのだった。
この功績により表彰されたカメオは、次のように述べた。「この注射針の着想を得たのは、学部生時代に肝試しに行って蚊に刺されたときでした。蚊というのは言わば、慈悲深い吸血鬼(merciful vampire)なのかもしれませんね」
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