旅人・カメオは電車も飛行機も使わない。
景色を楽しみ、自然を満喫することを好んだ。
カメオがふと見上げるとちょうど雪が降ってきたのだが、
しっかりと上着を着こんだカメオにとってはこれもまた旅情だ。
昼は鳥の声に耳を傾け、夜は星空を眺める毎日。
これこそが旅なのだ。
と、それはさておき。
旅するカメオを眺めていた2柱の存在がいる。
太陽と北風だ。
例によって例の如く、旅人を使っての脱衣勝負をしようというのだ。
しかし北風はこれまでとは一味違った。
自らを鍛え上げただけでなく、寓話・昔話を調べ上げて『後手必勝』ということを理解していた。
そんなわけで、北風に先手を譲られた太陽から勝負は始まった。
太陽の番になって半月、カメオは上着をしっかり着こんで脱ごうとしない。
太陽は「これは無理だ」と北風に交代した。
そして北風の番になって半月、なんとカメオが上着を脱ぎ始めたではないか!
「あ、あぁ……つい……に……!」
俺の勝利だ――と北風が思った瞬間、審判から物言いがついた。
北風のターンで脱いだのだから北風の勝利のはずなのだが、一体なぜだろう。
北風は反則行為をしたのだろうか??
景色を楽しみ、自然を満喫することを好んだ。
カメオがふと見上げるとちょうど雪が降ってきたのだが、
しっかりと上着を着こんだカメオにとってはこれもまた旅情だ。
昼は鳥の声に耳を傾け、夜は星空を眺める毎日。
これこそが旅なのだ。
と、それはさておき。
旅するカメオを眺めていた2柱の存在がいる。
太陽と北風だ。
例によって例の如く、旅人を使っての脱衣勝負をしようというのだ。
しかし北風はこれまでとは一味違った。
自らを鍛え上げただけでなく、寓話・昔話を調べ上げて『後手必勝』ということを理解していた。
そんなわけで、北風に先手を譲られた太陽から勝負は始まった。
太陽の番になって半月、カメオは上着をしっかり着こんで脱ごうとしない。
太陽は「これは無理だ」と北風に交代した。
そして北風の番になって半月、なんとカメオが上着を脱ぎ始めたではないか!
「あ、あぁ……つい……に……!」
俺の勝利だ――と北風が思った瞬間、審判から物言いがついた。
北風のターンで脱いだのだから北風の勝利のはずなのだが、一体なぜだろう。
北風は反則行為をしたのだろうか??
23年05月29日 21:22
[白]
【ウミガメ】
【ウミガメ】
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