カメオは自然が大好きだ。
街の喧騒から離れたところで虫や花を愛でながら過ごすと心が癒される。
ここだけの話、多忙な時期が来るたびに、
早期リタイアかまして自然に囲まれた生活を目論む気持ちがむくむく湧いてくる。

ある年、カメオは自分の育てた花が咲いたのを見て大いに喜び、
丁寧に一つ一つ選びながら花を手折った。

しかし、次の年に同じ場所で同じ時期に咲いた花を見たときは、
立派に育っていたにも関わらず、カメオは悲しみ、
花という花を力任せに毟ってしまった。

いったい何故だろう？