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日頃からのストレスが祟り、ついに失声症(心の問題で声が出せなくなる病気)に罹ってしまった緋紗子。
《一度でいいから、"すみません"と言ってほしい。》
彼女は発症してまもない頃、クラスメイトの千秋にこう要求した。
ただし、千秋は緋紗子を虐めていたわけでは全くない。彼女の意図は何?
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"すみません"を録音素材として使うため。
緋紗子は控えめで大人しい子だったので、手帳に文字を書いて会話する最低限の方法でも安泰なことが多かった。
そんな彼女だが、すぐに悩みができた。相手の注目を惹けない。
例えば、前を歩くクラスメイト、騒がしい飲食店内。いくら手を挙げたりメモを振りかざしたりしても、そう簡単に相手は気づいてくれない。親友の千秋といる時や、相手が触れられるほど近くにいる時ならば問題ないのだが、なんとも煩わしい有り様だった。
そんな折、緋紗子は名案を考えついた。千秋の助けをいつでも借りられるようにしよう。騒がしい中でもよく通る彼女の"すみません(Excuse me)"を録音すれば、相手の注意をいつでも惹ける。
《一度でいいから、"すみません"と言ってほしい。》
例によって千秋の肩を叩いてから、スマホ片手にそのメモを見せる緋紗子。察しのいい千秋は二つ返事で快諾してくれた。
この音声のおかげで、食券制ではないラーメン屋でも、一人で楽しめる。千秋との他愛ない雑談LINEを閉じ、店内に録音音声を響かせる緋紗子。
無事注文を終え、大好きな塩ラーメンを啜る緋紗子。
「…おいし〜!」
ストレスと向き合う時は、やっぱり心の友と美味しいご馳走だよね。
要約
声が出せないのでお店で店員さんを呼ぶ"すみません"が出来ず、注文に難儀を感じていた緋紗子は、千秋の"すみません"を録音しお店で再生することを考えた。
納得:7票良質:12票
納得部門
ぺてー>>
いかに当事者の気持ちに寄り添えるかが大事です
ベルン>>
緋紗子の気持ちになれなかったのと《》内の言い回しが上手だと感じました