そのレストランには、「人肉を出す」という噂がある。なんでも、誰も食べたことがないような旨い肉料理を出すのだが、その不思議な味わいはとても牛や豚とは思えない、もしかして……ということらしい。
自称・美食家である私は、その話を聞いて大いに興味を持ち、ある週末にそのレストランを訪れた。
早速、看板料理であるステーキを注文。程なくして料理が運ばれてきた。
ナイフで切り分け、フォークに突き刺し、口に運ぶ。
……旨い。そしてなるほど、不思議な味だ。蕩けるように柔らかいのに、確かな歯応えがある。どこか野性の荒々しさのようなものを感じさせる一方で、後味はどこまでもさっぱりと上品だ。
私は夢中になって食べ続け、あっという間に完食してしまった。
紙ナプキンで口元を拭きながら、私は考える。
確かに不思議な味だった。今まで食べたことのあるどの肉にも似ない。普通の牛や豚などでないのは間違いないだろう。怪しげな噂が立つのも頷ける……
……が、しかし。
――少なくとも、人肉を出しているというわけではなさそうだ。
私はそう結論付けたのだった。
さて、それは何故だか、分かるだろうか?
なお、これは敢えて言うまでもないことではあるが、私は人の肉など未だかつて一度も食べたことはないし、当然ながらその味についても一切知らない。
自称・美食家である私は、その話を聞いて大いに興味を持ち、ある週末にそのレストランを訪れた。
早速、看板料理であるステーキを注文。程なくして料理が運ばれてきた。
ナイフで切り分け、フォークに突き刺し、口に運ぶ。
……旨い。そしてなるほど、不思議な味だ。蕩けるように柔らかいのに、確かな歯応えがある。どこか野性の荒々しさのようなものを感じさせる一方で、後味はどこまでもさっぱりと上品だ。
私は夢中になって食べ続け、あっという間に完食してしまった。
紙ナプキンで口元を拭きながら、私は考える。
確かに不思議な味だった。今まで食べたことのあるどの肉にも似ない。普通の牛や豚などでないのは間違いないだろう。怪しげな噂が立つのも頷ける……
……が、しかし。
――少なくとも、人肉を出しているというわけではなさそうだ。
私はそう結論付けたのだった。
さて、それは何故だか、分かるだろうか?
なお、これは敢えて言うまでもないことではあるが、私は人の肉など未だかつて一度も食べたことはないし、当然ながらその味についても一切知らない。
22年07月17日 00:01
[ブルーエール]
【ウミガメ】
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