日にち薬という言葉を、ばあちゃんがよく使っていた。
飲み薬や貼り薬ではなく、時の流れが傷を癒やしてくれるってことだ。
私が心に傷を負って泣くたびに、ばあちゃんはいつも慰めてくれた。
「大丈夫さね。日にち薬が治してくれるよ。治ったら京ちゃんはきっと今より強くなってるさねー」
ばあちゃんの言う通り、私は随分強くなった。
だけど、ばあちゃんには日にち薬は効かなかったんだなと、母の名を呼ぶ彼女を見て、私は思ったのだ。
どういうことか。
飲み薬や貼り薬ではなく、時の流れが傷を癒やしてくれるってことだ。
私が心に傷を負って泣くたびに、ばあちゃんはいつも慰めてくれた。
「大丈夫さね。日にち薬が治してくれるよ。治ったら京ちゃんはきっと今より強くなってるさねー」
ばあちゃんの言う通り、私は随分強くなった。
だけど、ばあちゃんには日にち薬は効かなかったんだなと、母の名を呼ぶ彼女を見て、私は思ったのだ。
どういうことか。
22年07月05日 23:11
[きまぐれ夫人]
【ウミガメ】
【ウミガメ】
トリック部門
物語部門
藤井>>タイトルに惹かれ、問題文にもまた惹かれ…。骨格はシンプルですが、物語性を大いに感じる作品でした。
納得感部門
良質部門