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カメコは悩んでいた。手元にあるのは進路調査の用紙。高校3年生、そろそろ進路を決める時期だった。

「水平大か、海亀大か。どっちを志望校にしよう……」

水平大学はカメコの住む県で一番偏差値の高い国立大学。
今の学歴社会において、水平大出身という肩書きは、就職でも非常に有利に働く。
行くことができるのなら誰だって行きたいと思う憧れの大学だが、E判定と書かれた紙が頭をよぎる。
E判定から逆転合格できる確率は20%だとか10%だとか。なんにせよとても低い確率であることは確かだった。

対する海亀大学は、最近設立された私立の大学。国立である水平大より学費はかかるが、家からバスで5分と近く、モダンでオシャレな外観が海亀大の魅力だった。
また、海亀大には水平大にはない海洋研究学部があり、海が好きなカメコはその学部に少し惹かれていた。
偏差値で考えると水平大より幾分かランクが落ちるため、不合格になることはなさそうだった。

「水平大に合格できそうにないってことを考えると、やっぱり海亀大を志望すべきなのかな…?いや、でも、うーん……」


一日中考えに考えた結果、カメコは志望校を「水平大学」として学校に提出した。

その理由は「合格しますように」という気持ちでいたいからだという。

一体どういうこと?
22年05月31日 22:58 [うつま] [☆2023良いお年を]
【ウミガメ】
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