とある街の一角にある海亀珈琲店は、カウンター6席のみの小さな店だ。
マスターの関谷は寡黙な人物で、自ら話題を振ることはそうそう無い。しかし彼は聞き上手で、客の愚痴や他愛もない話に静かに耳を傾け、決して言葉を遮ることなく緩やかな相槌を打つ。そんな彼の人柄と確かな味が保証されたコーヒーは多くのファンを呼び、そのほとんどが常連客だった。
ある日、海亀珈琲店に無口な客が訪れた。
関谷は困り果ててしまう。
その無口な客が来店した日には、どうか他にも客が来るように……そんなことを願っていた。
関谷はべつに、沈黙に耐えられないような人物ではない。
だとしたら何故そんなことを願ったのだろう?
マスターの関谷は寡黙な人物で、自ら話題を振ることはそうそう無い。しかし彼は聞き上手で、客の愚痴や他愛もない話に静かに耳を傾け、決して言葉を遮ることなく緩やかな相槌を打つ。そんな彼の人柄と確かな味が保証されたコーヒーは多くのファンを呼び、そのほとんどが常連客だった。
ある日、海亀珈琲店に無口な客が訪れた。
関谷は困り果ててしまう。
その無口な客が来店した日には、どうか他にも客が来るように……そんなことを願っていた。
関谷はべつに、沈黙に耐えられないような人物ではない。
だとしたら何故そんなことを願ったのだろう?
18年09月02日 23:47
[藤井]
【ウミガメ】
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