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間違い電話がかかってきたので、男は死んだ。いったい何故?
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爆弾テロを企てている男。
アジトで密かに作り上げた爆弾は、爆発範囲は狭いながらも極めて強力な、男の自信作だ。
お手製の爆薬を取り付け、自分で書いた設計書どおりに配線し、おまけで特に意味はない赤と青とついでにピンクの線を付け加えて、最後に起爆装置替わりの携帯電話をセットして、さぁ完成。あとは設置して起爆するだけだ、さてさてどこを吹き飛ばしてやろうか……。
男がひとりほくそ笑んでいた、そのとき。
――ピリリ、ピリリ。
小さな電子音がアジトに響いた。
男はそれが何の音か、すぐには分からなかった。それは鳴るはずのない音だった。
起爆装置としてセットした携帯電話が、鳴っている。
着信によって、起爆準備に入ったことを示す赤いランプが点灯した。電気信号が、男の想定したとおりに回路を駆け巡っていく。その様子が、まるでスローモーションのように、男の脳内に浮かぶ。
何故だ、そんなはずはない、だってこの電話は闇市場でこのためだけに購入した携帯電話、この番号にかけてくる相手などいるはずがない。ということは、まさか――
「間違いでん
次の瞬間、真っ白な閃光が迸り、男を包んだ。
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