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釣りになんて来るんじゃなかったと、カメオの頭に後悔が浮かんだ。
荒れた海、降りしきる雨、昼のはずなのに真っ暗な空。
カメオの乗ってきた小型船は難破し、崩壊した。
海原に放り出されたカメオは、浮かぶ船の残骸にしがみつくことしかできない。
高波が来るたびに大量の海水を飲み込み、溺れる寸前でかろうじて生きながらえていた。

もうダメだと諦めかけたその時。
カメオの視界に一筋の光が見えた。
それは一艘の船の光だった。

「ありがとうございます。助かりました」
船にあげてもらい息を整えながら感謝を述べる。
船に乗っていたのは一人だけで、優しそうな顔の男だ。
「たまたま通りかかったら、人が流されてるんだ。驚いたよ」
「釣りをしてたら、突然天気が変わってしまって、船も転覆してダメだと思ったんですが、本当に助かりました」
「天気予報を見てなかったのか。今日は午後から海が荒れるって言っていたぞ。可哀想に」
「全く、恥ずかしい限りです」
カメオはたははと笑った。

船に乗って一安心したカメオは、この直後、男にとある質問をした。そして、その返答を聞き、カメオは「やっぱり死ぬかもしれない」と思った。
さて、カメオは何と質問したのだろう?
「カメオの質問」と「なぜそれで死ぬかもしれないと感じたのか」を答えよ。
21年07月28日 20:03 [ラピ丸]
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