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 亀尋坊は、日本海の荒波を受けた奇岩断崖で有名な日本有数の観光スポットであると同時に、”自殺の名所”というありがたくないレッテルを貼られている。
 福井県警捜査一課の海野は、亀尋坊の観光駐車場でパトカーを降りると非常線をくぐり、すでに捜査を行っていた部下の水谷のもとへ歩を進めた。
 海野に気付き敬礼した水谷の足元には、シーツに包まれた長さ2メートル弱の何かが横たわっている。
「遺体の身元は?」前置きもなく海野は水谷に尋ねた。
「ここの地元に住む平田という男です。」
「状況は?」
「崖の縁に靴が揃えてあり、遺書が置かれていました。平田の妻に遺書を見てもらい、筆跡が本人のものに間違いないという証言を取りました。」
 海野は大きくうなずく。
「そうか、どう考えても自殺だなこりゃ。捜査一課は御役御免といったところか。」

しかし、亀尋坊の近くのとある温泉旅館の女将はその話を知り、平田の死は自殺ではなく偽装殺人であろうと思った。
なぜか?
21年06月05日 21:53 [みそかつ]
【ウミガメ】
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