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メンバー全員が入れ替わった時、男は自分と同じだと感慨にふけった。
どういうことだろう。
[まっしろ]

【ウミガメ】20年12月18日 13:40

用語からの推測で、男は具体的にどう〇〇したのか?を筋道立てていく感じになりそうですね

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男はとあるゲームのギルドマスター。これまでのギルド所属経験から、プレイヤー間でのトラブルを嫌った男はメンバー全員が守るべきギルドの規則を設け、それを破ったメンバーは即脱退するようルールを作った。

最初は和気あいあいと楽しめていればいいと、「他人の悪口を言わないこと」を始めとした喧嘩や非難の種になる行為を禁止するものが規則の主流であったものの、少しずつゲームの腕前が上がっていくにつれて、男はギルドでの勝利に段々と固執するようになっていく。男が規則に「週6回以上のバトル参加の義務付け」等といった戦術重視の方向性を加えるようになるまで、時間はそうかからなかった。

元々一発退場というやや重い縛りであったことに加えての路線変更ということもあり、そのギルドには男を除いて設立当初のメンバーは誰一人として残っていなかった。そして、ついにその日が訪れる──。

「あー!!もうやられてら……!!
 ったく、使えねーな!!」
うっかりこぼした男の一言。まだ仲良くゲームを遊びたいと考えていた頃、自らが制定した悪口の禁止の掟を自分で破ってしまったのである。元々悪口こそ言わずとも独善的な行動にギルドメンバーからも白い目で見られ始めていた男は、その事を指摘されてメンバーほぼ全員からの糾弾に遭うこととなり、自らギルドを去る決断を選んだのだった。

こうして、男が建てたギルドは、看板だけを同じくして、男を含むメンバーの全員が入れ替わることとなった。
再び独り身になった男。目的も意識も変わり、昔の自分が作ったルールに自分が違反してしまった現状と、自らも追い出され、最早なんのために作ったのかも分からないギルドを見て、男は哲学用語のテセウスの船を思い出しながら独りごちた。

(名前だけ同じで中身はもう過去と別物……か。
このギルドも俺も……同じだな)

今一度自分の言動を省みた男は再出発を誓い、新しいギルドの募集板に目を通すのだった。
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蒼い胡蝶蘭>>コメントなし
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