あの日はとても暑い日だった。
あの少女も暑かったのであろう。彼女は汗をかき、道端で水を飲んでいた。
私は時折、怖い想像をしてしまう。
もしも、あの日があんなにも暑くなければ、彼女は死んでいたかもしれない。
(問題)
少女が死なずに済んだこの状況を補完してください。
解説を見る
(簡易解説)
少女が、暑いのに分厚いコートを着ているという不自然な服装だったため、少女が自爆テロ犯であることが分かり、事件は未遂に終わった。
もし、その日が暑くなく、コートを着るのが不自然ではなかったら、テロが実行されてしまったかもしれない。
(解説)
後日、新聞の片隅に小さく、少女の事件についての記事が載った。
自爆テロ未遂 少女を拘束
〇〇日、××地区で自爆テロ未遂事件があり、10歳の少女が拘束された。炎天下の中、分厚いコートを着込んでいた少女を不審に思った警官が職務質問をすると、コートの下に少女の体に巻き付けられた爆弾を発見。少女を逮捕し、拘束した。死傷者はいなかった。当局によると、少女は調べに対し、武装テロ組織に拉致され、警察署に対して自爆テロを試みるよう強要されたと話している・・・
少女の顔写真や名前も無い、小さな記事だ。
しかし、幼い子どもがテロの道具として使われる現実が、ここにはあるのだ。
私は、大量の汗をかき、茶色いトレンチコートの襟元をぎゅっと掴み、痩せこけた頬と虚ろな目をしていた、あの少女の事を忘れられない。
平和な街を作る事を、私はここに誓う。
(警察官オロゴン氏の手記より)
※この問題の物語はフィクションであり、実際の人物、事件には関係ありません。