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カメオの前には、大きな人だかりがあった。
その中心には、射的の出店。そして射的では絶対に外さないと有名な、アタル。
群衆も静まりかえり、真剣な目で的を狙うアタルを見守っている。

アタルが引き金を引き、発射された弾は……狙ったフィギュアからわずかに離れたところを通過した。

落胆した空気が漂う中、カメオの元に走り寄ってきたカメコは叫ぶ。
「あっ、カメオくーん!ねえ、アタルくん、めっちゃかっこいいよね!?」

カメコはなぜそんな発言をしたのだろうか?
[輝夜]

【ウミガメ】20年09月15日 21:03
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簡易解説
アタルの後ろには、景品を取ろうと意気込む小さな子供がいた。
その子が欲しがっていた最後の一つの景品のフィギュアを取りたくなかったアタルは、わざと最後の的を外した。
そのことを察したカメコは、アタルの優しさを知り、「かっこいい」と口にした。

解説
「え? カメコちゃん、どういうこと?」
「だってさ……」
そう言ってカメコは首を振って射的の屋台を示す。

その時、ちょうど待ちわびたように、幼い兄弟が小銭を握りしめて飛び出してきた。
「にいちゃん!!ラテレンジャー、ぜったいとってね!!」
「おう!任せとけ!」
そう言って真剣な顔でおもちゃの鉄砲を構える男の子は、満面の笑みを浮かべている。

パンッ パンッ

少年は必死で的を狙うが、何度撃っても的はあらぬ方向にすっ飛んでいく。
泣きそうな弟と、内心の焦りを隠し切れていない兄。
「ねえ、そこの君たち」
そう言ってそんな兄弟の隣に立ったのは、アタルだった。
「ほら、ここをこうやって持って、肘は……」
アタルがお兄ちゃんの腕を握って、おもちゃの銃を傾ける。
「今だ!」

パァンッ

高らかな音が響き、的はゆっくりと台から落ちた。
アタルが、大きな拍手をする。もちろん、カメオもカメコも。
最初はまばらだった拍手に、どんどん音が重なり……割れるような拍手喝采になった。

「アタルくんならきっと、最後に残ったラテレンジャーのフィギュアを取ることも簡単だったんだよ」
そう言ってカメコは拍手しながら笑う。
「でも、アタルくんは、自分の後ろに並んでる兄弟に気づいて、わざと的を外したんだ。見てる人だって、たくさんいたのに」
こちらに向かって歩いてくるアタルに手を振るカメコ。

「ね、かっこいいでしょ?」
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