他人の未来が見える占い師に1ヶ月ずつの未来を、毎月占ってもらっている男がいた。
ある日、いつも無表情の占い師が一瞬驚きの表情を見せ、冷や汗をかきながらこう言った。
「変わったことは起きません、いつも通りでいて下さい」
占い師のいつもと違う様子を怪しみつつ、その言葉を信じた。
しかし翌月占ってもらう前に、この男は何者かに刃物で刺された。
占い師はこの男に恨みなどはなく、数ある客の一人に過ぎず、知り合いですらない。
占い師はなぜ、この未来を教えてくれなかったのだろうか？