「雉も鳴かずば撃たれまい」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
恋人のケンジが交通事故で病院に運ばれたと聞かされたチヅルが(やっぱり・・・)と思ったのは、昨日のデート終わりに柄にもなくケンジが「愛してる!!」と叫んだからだという。
どういうこと?
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俺はいつもチヅルをバイクの後ろに乗せてツーリングデートに出掛ける。
デートの終着地点は千秋の家。夜の住宅街を別れを惜しむようにトロトロと走る。 昼間の風を感じるツーリングも良いが、互いの存在を噛みしめるようなこの時間が俺は好きなんだ。
ようやくチヅル宅に着きバイクからチヅルを降ろすと、「またな」と告げて走り出す。
だが最後に曲がり角を曲がる前にブレーキを5回グッとかけるんだ。
ブレーキランプ5回点滅。『ア・イ・シ・テ・ル』のサインだ。 こんなロマンチックな二人だけの秘密のサイン、きっと俺たちしかしてねぇぜ。
ブレーキをグッ!
・・・・・・アレ? 光らねぇぞ。
グッ! グッ!
あー。ブレーキランプ切れてるなコレ。
後方を振り返ると、いつもの合図が無くてどうしたのかなと心配そうにこちらを見てくるチヅルの姿。
仕方ねぇ。
俺はヘルメットを脱ぐと夜の空気を吸い込み、秘密のサインの代わりに大声で「愛してる!!」と叫んだ。
・・・ヘヘッ。いつもはムーディでロマンチックな俺だけど、こういう青春し過ぎな愛の伝え方も悪くねぇな。
だが、バックミラーで見たチヅルの表情はどこか不安気だったんだ・・・。
案の定、帰る途中に自動車に追突された。 ブレーキランプ光らないと、減速したの気付かれねぇんだわ。
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