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文香は真面目な性格で、自分の容姿やファッションについても必要最低限度でしか気にしたことはなかった。
ところが文香は30代半ばになって突然、服屋で今まで身に付けたことがなかったようなオシャレな帽子を購入しようとした。その後また考え直して帽子を購入するのをやめ、美容院へ行き今まで一度も染めたことがなかった自分の黒髪を金髪に変えてしまった。
一体なぜ?
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[簡易版解説]
文香の娘である「ありす」は外国人の夫譲りの綺麗な金髪であったが、幼いありすは周りの人とは異なる金髪にコンプレックスを抱き、金髪を隠したいからと、文香に帽子を買ってほしいと求めた。文香はこれに従って帽子を買おうとしたものの、これでは真にありすのためにならないと考え直し、自分の髪をありすと同じ金髪に変え、ありすを勇気づけようとした。
[物語版解説]
文香は20代後半に外国人の男性と結婚し、すぐ一人娘である「ありす」をもうけた。ありすの髪は、父親譲りの綺麗な金色であった。文香の夫は仕事の都合で家にいることが少なかったが、文香はそれでもありすを育てながら平穏かつ幸せに暮らしていた。
ところがありすが小学生になった(文香が30代半ば)頃、ありすは泣きながら家に帰ってきた。文香が慌てて事情を尋ねると…
ありす「クラスの人に、私の髪の毛の色はおかしい、みんなと違う、って言われたの…。家に帰ってくる時も、知らない人がみんな、私のことを珍しそうに見てくるの……。」
文香「そんなことがあったの…」
ありす「…お母さん、帽子買って…」
文香「……え?」
ありす「私、みんなと違うのはイヤ…!お外に出るときは、髪の毛を帽子で隠すことにしたの。だから、帽子買って!」
文香「……」
そうして文香は子供向けの帽子売り場へやってきた。帽子を買うならありすにも付いてきて欲しかったのだが、ありすは「お外には出たくない!」と言って聞かないので、仕方なく一人でやってきたのだった。そうしてありすに似合いそうなオシャレな帽子を見つけ、購入しようとしたのだが……
(本当に、これでいいの?)
ありすはこれから、自分の髪を隠して、自分がハーフであることにコンプレックスを抱き続けて、生きていくの?
それは本当に、ありすのためになるの…?
気付けば文香は手に取った帽子を商品棚に戻していた。そして覚悟を決めた文香は、その足で美容院に向かい、自分の黒髪を金色に染めてしまったのだった。帽子を買わないと、ありすは怒るかもしれない。でも…
「ねえありす、みんなと違うって、髪の毛が金色なのって、そんなにおかしいことなのかな?だってお父さんも…それに私の髪の毛もこの通り、あなたと同じとっても綺麗な金色だよ。また誰かに同じことを言われたら、『私のお父さんもお母さんも金色だから、おかしくなんかない』って、言い返してやりなさい。あなたが悲しむ必要なんて、少しもないんだよ。だからどうか、自分のことを嫌いになったりしないで……。」
翌日、ありすは"今まで通り"元気よく学校へ向かうのだが、その辺りの話は割愛。
※なお、実際の遺伝の仕組みによれば、金髪の外国人男性と黒髪の日本人女性から金髪の子供が産まれてくる可能性は極めて低いそうです。あくまで創作ということでご了承下さい。
良質:3票
全体評価で良質部門
くろだ>>
素敵な解説でありまた、うまく水平思考が組込まれています。