緊急車輌No.1決定戦

「ママ！見て、消防車書いたんだよ！」
そう言って息子のカメオが見せてきた画用紙には、画面いっぱいに大きな1台の消防車が赤いクレヨンで鮮やかに描かれていた。

「あら、上手に描けたわね！カメオは消防車好きだもんね」

「うん！しかもね、1枚だけじゃないんだよ！じゃじゃーん！」
誇らしげな息子の後ろには、消防車が赤いクレヨンで画面いっぱいに描かれた画用紙が何枚もあった。

「、、、カメオ？こんなに描いて、クレヨン無くならなかったの？」

「うん！赤いクレヨンは無くなっちゃったけどね。本当はもっと描きたかったんだけど、、、」

何台もの絵に描かれた消防車と、赤いクレヨンだけが無くなったケースを横目に、『こんなにいっぱい描くなら、色をあまり使わない救急車だったらよかったのになぁ。またクレヨン買ってあげなきゃ』と少しため息をついた。


〈要約〉
息子のカメオが何枚も消防車の絵を描いたので、どうせ何枚も描くならあまり色を使わない救急車の方が、クレヨンを節約できたのにと思ったため。